2005/09/12 山梨県
クレナイセイタカイグチ
Boletellus betula (Schwein.) E.-J. Gilbert
イグチ目 イグチ科 キクバナイグチ属

 赤松、コメツガ、ミズナラなどが混生する林に発生。傘の表面は平滑で、湿時粘性がある。色は暗褐色〜橙褐色、時に明るい黄色または黄褐色〜赤褐色を帯び、しばしば周縁部は黄色を呈する。肉は緑黄色〜橙黄色で変色性はない。管孔は柄の周囲で急激に深く嵌入し、色は黄色〜緑黄色。孔口の色も管孔と同色で変色性はない。柄は細長く、頂部に向かってやや細くなり、中実。表面は最初上部が黄色で下方に向かって暗赤色を帯び、老成すると全体が暗赤色を呈し、赤色〜黄色の粗大で縦長の網目状驪Nに全体が覆われる。根本に白色の菌糸体が付く。

 以前はヒゴノセイタカイグチとされていたが、1984年に熊本で1本だけ発見され、その後長く観察されず、詳細な記録がないため本種と同種である確証がなく、2011年に高橋、出川両氏によって「クレナイセイタカイグチ」という新称が提唱された。
 山梨県では数カ所で発見されているが全国的には稀。