主にきのこウオッチングの記録です。

2003.06.29 芝川町
 菌友の2人とキヌガサタケを見に芝川町の竹藪に行って来た。
 二人は初めて見るキノコの女王に感動して、蚊に刺されるのも忘れて写真を撮ったり、臭いを嗅いだりしてはしゃいでいた。
 8時に現場に着くともうほとんどのものが展開し終わり、倒れかけているものが多かったが、どこの世界にも朝寝坊はいるようで写真の2本が神秘的な展開ショーを演じてくれた。
 試食のためクレバを取り除いたマントと柄の部分をビニール袋に入れて持ち帰ったが臭いは車中に充満して、耐え難いものであった。

 山道の落ち枝にシロキツネノサカズキが出ており可愛い姿を撮ることが出来た。白い毛に覆われるから名前に「シロ」と付くのだろうが名前だけ聞くともっと白いものを連想してしまう。

 竹藪の観察を終わり、ウッドチップの公園に行くとキノコは少なかったが発生が稀と言われるミミブサタケが5株出ていて、胞子を間欠泉のように吹き出す様子に3人とも「オーッ」と感動の声を上げてしまった。

 その後、富士山の西臼塚に行ったがキノコは少なくウスヒラタケが溶け始めていたくらいであった。

 






2003.06.25 南部町(山梨県)
 今日は、朝から台風のような大雨で当直明けの半日ウオッチングをあきらめ午前中寝て起きると、雨は上がり青空が見え始めていた。
 年老いた両親の顔を長く見ていないことと、「夏日数日 + 雨2日 = キヌガサタケ」の公式が頭に浮かび実家(山梨県南部町)の竹藪を見に行くことにした。(キノコが目的かな・・・)

 キヌガサタケは予想どおり出始めていたが早朝の雨でほとんどが倒れ、かろうじて立っているものもクレバが雨で洗われ白い地肌がむき出しになっていた。タマゴ状の幼菌がたくさんあったのでこれから次々に出てくるだろう。

 親孝行のご利益か、沢の斜面の太いフジの立ち枯れに初めて見るトキイロヒラタケが綺麗な姿を見せてくれた。その色の綺麗さにしばらく見とれてしまった。
 
※この地域は最近、野猿の害が激しく椎茸や野菜は全て荒らされてしまうらしいが、キヌガサタケもトキイロヒラタケも残っているということは野猿にとって美味しくないと言うことかも知れない。?? 






2003.06.23 本栖湖
 6月19日のヒラタケ型のきのこは、「Mash Room」の掲示板に投稿してMushyさんからニオイカワキタケではないかとご意見をいただき、検討したところニオイカワキタケに落ち着いた。Mushyさんありがとうございました。

 今日は近場の公園をのぞいたがキノコはほとんどなかったのでドライブがてら本栖湖の回りを見てきた。

 広葉樹の切り株からはヒロヒダタケが出ていて薄いフチドリが確認できた。この場所に出るものは材上生でフチドリがあるものが多いようだ。
 河川工事をした斜面にはホコリタケが株状に出ていてその大きさに驚かされた。

 林道脇の樹木が切れたところにイロガワリが小さな菌輪を作っていた。
 
 広葉樹の落ち葉が堆積した場所には特徴がよく出たイタチタケが出ており、樹木が茂って暗い場所にはシロヒメホウキタケが出ていて近づいてみるとこれも小さな菌輪を作っていた。

 林道の出口付近に、遠目にも目立つ豪華なニシキタケが幼菌から老菌まで6本出ていた。

 この他、サケツバタケ、クロハツ、マツオウジ、オオワライタケ、キララタケ、アミタケなどが出ていた。
2003.06.19 富士山(静岡県)
 時間が取れ、都合のいいことに雨も降りそうにないので、久しぶりに西臼塚から高鉢山周辺を歩いてきた。時々薄日が射す絶好のキノコ日和で、雨の間に出たキノコを見ることが出来た。

 遊歩道脇に伐採されたミズナラに黄色いキノコが束生しているのでオオワライタケと思い近づいてみるとキノコ全体がヌメリ輝いている。なんとナメコだ、富士山のブナ林でどうしても見つけられなかったナメコがこの時期こんな場所で見つかるとは・・・今まで、秋にブナの倒木一面に出ているのを探すことを思い描いていただけに、複雑な気持ちではあるが天然物が出ることを確認できたので、今秋こそは富士山のナメコをギャラリーに飾りたいと思う!!

 林の奥深いところに倒れた広葉樹の大木からは鮮やかな色をしたアイカワタケが出ていた。初夏に出るものはそろそろ終期を迎えているようだ。

 林道に倒れたコメツガの大木を切断した面に若いサンゴハリタケモドキが出ていた。広葉樹に出るサンゴハリタケとの違いの一つに針の長さの違いがあり、今回測ったところ8〜13oのものが多かった。秋にサンゴハリタケを探して比較してみたい。

 コメツガの大木が朽ちかけた所にニカワホウキタケがサンゴのような綺麗な姿を見せていた。幼菌がたくさんあったので全て成長したらみごとなものだろう。

 広葉樹の落ち枝からは鮮やかな色をしたヒラタケ型のキノコが出ていてハチノスタケかと思ったが裏を見るとヒダになっているので分からなくなってしまった。図鑑を見ても載っていないので久しぶりに「Mash Room」の掲示板に投稿してみようと思う。

 






2003.06.18 富士宮市
 梅雨らしく降ったり止んだりの日が続いている。午前中は雨が降らないという予報を信じて定期観察路の公園を歩いてきたが、みごとに降られた。
(富士山に行きたいが里にも濃霧注意報が出ている状態では危険すぎる。)
 
 定期観察路は少し目を離したすきに色々なキノコが出ていて、すでに朽ち始めているものもたくさんあった。

 コナラの倒木からはベニヒダタケが幼菌から老菌までそろって出ていた。

 ズダジイの林の開けたところには、夏の定番猛毒菌のドクツルタケが早くも出ていた。

 林の中全体が黒く見える桧林ではシロイボカサタケとキイボカサタケが遠くからでも目に付いたが、暗い場所で雨と蚊に急かされてピンボケばかりになってしまった。

 芝生広場には色々なキノコが出ていて、一番大きいヘビキノコモドキ、綺麗なヒメコガネツルタケ、ちょっと控えめなカレバキツネタケが今日の代表となった。

 刈り取った草が捨てられている肥沃な草地にはコムラサキシメジが出ていた。朽ちかけたものはこの場所で何度か見ているがやっと綺麗な姿を見ることができた。

 近くのコナラ林にはシロソウメンタケの幼菌がたくさん出ていた。このキノコもこんなにたくさん見るのは初めてだ。

 この他、フミヅキタケ、オオホウライタケ、オオキヌハダトマヤタケ、ドクベニタケ、クサハツ、ヒビワレシロハツ、アカカバイロタケ、コウジタケ、アワタケ、クリイロイグチ、ヒメコナカブリツルタケ、ツルタケ、マンネンタケ、ゴムタケ、などが出ていた。
2003.06.15 沼津市
 木の子の会のS君と松林を観察した後、同会先輩のIさん宅でキノコ談話会を開いていただいた。(楽しい時間をありがとうございました。)
 
 海岸の松林はテングタケやイグチの仲間が出始め夏モードに入ったようだ。

 テングタケ科のキノコは、ツルタケマツカサモドキが出ており幼菌もたくさんあった。

 イグチ科のキノコはニガイグチモドキやコウジタケと思われるものがたくさん出ていてた。

 その他ではアンズタケコガネキヌカラカサタケ、ニオイコベニタケ、シロハツ、マンネンタケ、ノウタケなどが見られた。

・・・・眠気がおそってきました・・・gu・・gu・・
2003.06.14 修善寺 虹の郷
 今日は妻と伊豆半島の修善寺町にある「虹の郷」へ花菖蒲を見にいってきた。 50万本の花菖蒲は満開でみごとなものであった。

 花を見ながらも回りの松林がやはり気になり、一通り見終ってから遊歩道を歩くとハツタケの仲間がたくさん出ていた。

 遠くからでもすぐ目に付いたのは一つだけ出ていたチギレハツタケだ。

 ヒマラヤスギの下にはニオイコベニタケが菌輪を作っていた。

 初めて目にするアカカバイロタケと思われるキノコが出ていたが変色生があることに気づかず確認しなかった。

 クロハツも数カ所出ていた。ヒビワレシロハツと思われるものもたくさん出ていたが黄色が強く別のキノコの可能性を捨てきれない。

 ベニタケ科以外ではヒロヒダタケコバヤシアセタケアマタケ、ホウキタケの仲間、キヌハダトマヤタケなどが出ていたが綺麗な姿を見せてくれた3種を取り上げた。

 伊豆半島はやはり季節が早いと感じたがイグチの仲間は朽ちかけたアミタケを一つ見ただけだった。

 もう一つ気が付いたことは、妻のきのこ目が私以上に優れていることだ、エナガノチャワンタケやショウロ?などを簡単に見つけてくれた。
2003.06.13 富士宮市
 梅雨入りしてようやく雨が降り出した。生活面では晴れた方がいいがキノコ観察となると雨を歓迎する・・・勝手なものだ!

 降り出して間もないので取りあえずウッドチップの公園を見てきた。  不明菌特集みたいに、わからないキノコが色々出ていた。

 最初に見たのは、ヒダを上に向けて開く白いキノコ、5月14日にシイタケのホダ木で同じように開く黄色いキノコを見ているが同じ仲間かも知れない。
 5月21日に出ていた不明菌の第2陣が出てきたが幼菌の頂部が尖った、面白い形をしている。
 もう一つは粘性のあるキノコで菌輪を作っていたが名前はわからない。

 名前分かるキノコはキツネノカラカサ、クロノボリリュウタケ、フミヅキタケ、ザラエノヒトヨタケが出ていたが今期初のキツネノカラカサを取り上げた。
 
2003.06.09 富士宮市
 6月に入り、雨が降っていないのでどこも乾燥していて観察場所をどこにするか考えてしまう。結局通い慣れた公園を散歩がてら見に行くことにした。

 予想どおり定期観察路の公園も乾いたところにキノコは全く見あたらず、普段は湿り気が強すぎる日陰や椎茸のホダ木が朽ちた場所が主な観察場所になった。

 切り倒された杉からヒイロタケが出始めていた。広葉樹、針葉樹の区別なく出るようだ。

 クサウラベニタケが1本だけ出ていた、近くに桜の木はないのでハルシメジではないだろう。

 昨年の秋伐採されシイタケのホダ木くらいの長さに切って放置されたコナラからゴムタケがたくさん出ていた。

 シイタケのホダ木が朽ちた場所では、チャヒラタケクリゲノチャヒラタケが出始めの綺麗な姿を見せていたが全体にきのこは少なかった。

 昨年クロノボリリュウタケがたくさん出ていた草地も林の中に1本出ているだけだった。
2003.06.05 富士山(静岡県)
 天気予報ではしばらく晴天が続くというので、2日に見つけたアイカワタケのその後が気になって富士山2合目付近のブナ林に行って来た。

 アイカワタケは全体に大きくなって色も濃くなったおり、今が最高の状態であった。

 ブナ林の薄日が射す場所には、ヒビワレシロハツが幼菌から成菌まで菌輪を作っていた。

 広葉樹の腐朽が進んだ倒木にはオオワライタケの幼菌がたくさん出ていた。図鑑に出ているような大きな束生を見つけたいが富士山にあるのだろうか?

 近くの倒木にはオオナヨタケと思われる幼菌がかわいい姿を見せていた。

 ミズナラの倒木には、春出るものでは最終と思われるシイタケが3個出ていた。状態がよかったので久しぶりにいただいた。

 この時期はアシグロタケが出始めるが、足の黒い部分が孔管に覆われているものが時々目に付く、先日、森林総合研究所の服部力先生がタマチョレイタケやキアシグロタケを集めていると聞いたので、送ったところ広義のキアシグロタケと思われるとの回答をいただいた。
 今までキアシグロタケと思っていたものと、感じが違うが学術的には同じ仲間にはいるのだろう。

2003.06.03 富士宮市
 乾燥が続くと台風の雨に期待するが、1日で大量の雨が降っても台風一過の晴天で帳消しになってしまうことがよくある。
 まさに今日がその状態で、定期観察路の公園を歩いてきたが、乾燥していてキノコの姿は少なかった。

 桧林の日陰で湿った所に倒れている楠木には、イヌセンボンタケの幼菌がたくさん出ていた。1週間くらいで消えてまた出てくるの繰り返しで今年3回目くらいだろう。

 近くの倒木にはスジウチワタケモドキと思われる堅いきのこが出ていた。

 毎年この時期にたくさん見られるダイダイガサもほとんどなく、ようやくズダジイの落ち枝から3個出ているのを探した。

2003.06.02 富士山(静岡県)
 富士山2合目のアミガサタケの観察を続けている神奈川キノコの会の皆様とブナ帯を歩いてきた。
 台風の雨が降ったわりにキノコは少なかったが写真を撮りながら観察するにはちょうどよい量だった。

 アミガサタケは標高1,300m付近でも終わりに近くなって来た。この場所には2種類のアミガサタケが出ているようだ。また、昨年見た黄色いものが出ないのも不思議だ。

 綺麗なアシナガタケが何カ所か出ていたが足が細いものや傘の色が違うものもあって正確な同定は出来なかった。

 草原にはカヤタケに似ているキノコが菌輪を作っていたが傘の色やヒダが違うように思えた。

 全体に黄色が強いナラタケが埋もれ木から出ていた。最近の分類で行くとキツブナラタケになるだろう。

 今日一番の圧巻は50p近いアイアカワタケだ、マスタケと間違えやすいが広葉樹の倒木から出ていた。食べ頃だったので小さいのを一ついただいて臭いを嗅ぐと果実のようないい匂いがした。

この他、オオワライタケ、アシグロタケ、キアシグロタケ、ヌメリツバタケモドキなどが出ていた。