2004.05.29 富士山(西臼塚)
 昨日・今日と2日続けての散策で、昨日の分もアップしました。
 この時期は里山もブナ林も次から次と役者が変わるのでどちらも面白いが、昨日里山を見たので今日は西臼塚のブナ林を歩いてきた。
 ブナ帯は昨夜霧が降りたようで適当に湿って最高の状態でキノコもたくさん出ていた。

 発生が少なかったナラタケも固まって出ているところが多く簡単に食べる分は確保できた。このような時は素晴らしい場面も多く撮影枚数もどんどん増えていく。

 ウスヒラタケも最盛期を向かえ、菌のよく回ったところでは綺麗な群生が見られた。

 ウスヒラタケを撮影していて横に変わった色のキノコがあるので、よく見るとツキヨタケの幼菌だった。今年は植物やキノコの時期が10日くらいは早いと言われているが5月にツキヨタケとは驚きだ。

 昨年カサヒダタケが出ていたブナの倒木に今年はフチドリベニヒダタケが出ていた。両者ともそれほど多くないキノコなのでこの倒木は宝の生る木といえるだろう。

 この時期ブナ林の地上に出るキノコは少なく、このホウライタケ属のキノコは貴重な存在だ。以前、他のブナ林で見た同じものをオオホウライタケとして掲載したことがあるがどうも違う種類のようだ。

 ミズナラの倒木が朽ちはじめたものに傘が黒いキノコが出ていた。オオムササビタケ(仮称)が乾燥するとこのような色になることがあるので、裏は胞子で黒いだろうと覗いてみて驚いた。クマシメジに似ているが広葉樹林で材上生では違いすぎる。
 (情報をお持ちの方がおりましたらメールにてご教授ください。)
2004.05.28 富士市
 富士市の公園を久しぶりに散策したが、夏の訪れを告げるキノコがたくさん出ていた。

 カレバハツ

 カワリハツ?

 ザラエノハラタケ

 テングツルタケ

 フサヒメホウキタケ

 不明菌

 この他、オオキヌハダトマヤタケ、キサマツモドキ、クサハツ、マンネンタケなどが出ていた。
2004.05.26 上九一色村
 上九一色村の雑木林を散策してきた。松林のキノコを期待していたがまだ早いのかカメラに収めるものは何もなく、すぐにミズナラ主体の林に場所を移した。

 ここもキノコは少なかったが、倒木からオオムササビタケ(仮称)と思われる中型のキノコが出ていた。富士山でもこの時期に見られ「ドキッとキノコ」の竹さんもとり上げているが、いまいちはっきりしないキノコだ。

 昨年まで立ち枯れだったミズナラが倒れた木に、カビに覆われたコガネヌメリタケがズラッと並んでいた。チシオタケにタケハリカビが出ることが多いがコガネヌメリタケはそれ以上の確率でカビが出るようだ。

 名前の分からない広葉樹の立ち枯れに白いタイプのウスヒラタケが一面に出ていた。きれいに出ているのは2メートル以上の高さで、どこから狙っても逆光になり難しい撮影になった。

 帰りにウッドチップが敷いてある公園によると、フミヅキタケや名前の分からないキノコがたくさん出ており、その中にはじめて見るツチヒラタケが菌輪を描いていた。このキノコモあまり図鑑に載っていないのでネットで見たことがなければ、すぐに名前は分からなかったと思う。
2004.05.21 富士山(西臼塚)
 この時期にしては珍しい台風が明け方房総沖を通過し、雨が止んできたので中腹が雲に覆われた富士山に向かった。時間とともに雲は晴れると予想していたが、視界10メートルの深い霧はなかなか晴れず、やむなく雲を通過し5合目まで上った。ここは眼下に雲海を望み台風一過の青空が広がっていたのでシャグマアミガサタケでも出ていればと、しばらく探したがキノコと名のつくものは何もないので再び西臼塚に戻り昼食をとった。
 しばらく道の周りを散策していると、見る間に霧が晴れたので残りの時間はブナ林へ入った。昨年キイロスッポンタケの残骸をたくさん見た場所が目当てだったが今年もすでに黄色い三角帽子が散らばっていて時機を逸したようだ。
 ブナやミズナラの倒木には定番のキノコがたくさん出ていたが特に気に入ったものを取り上げた。

・ クヌギタケの仲間

・ アミスギタケ

・ チャワンタケの仲間

・ 不明菌1

・ 不明菌2

・ コガナムシタンポタケ
2004.05.20 富士宮市
 昨日からの雨が午前中だけ止むという予報を信じて、定期観察の公園を歩いてきた。歩き始めてすぐに小雨が降り始めたが長靴と傘は用意してあったのでそのまま観察を続けた。

 小型のキノコが色々出ていたが、雨の日でなければ新鮮な姿は見られないと思われる4種を主に撮影した。
 ニカワツノタケは方々の広葉樹の落ち枝に出ていた。近くにシロキクラゲも出ていたが同じシロキクラゲ科とは思えない形をしている。
 シロホウライタケ属1は、遠目にはクヌギタケ属のキノコに見えたが近くにある老菌や傘の裏を見るとシロホウライタケ属のキノコのようだ。
 シロホウライタケ属2はアラカシとアカマツの混生する暗い林の落ち枝に白い花が咲いたよううに出ていたが、乾けばすぐに褐色になり晴れた日では気づくこともないだろう。
 最後のホウライタケ属は、数百本のマチバリを立てたように倒木一面に出ていた。以前取り上げたウマノケタケに似ているので詳しく観察したかったが風雨が強くなり靄も出始めたので手短に切り上げてきた。

 他には、イタチタケ、クヌギタケ属、ベニヒダタケ、ウラムラサキ、クロノボリリュウタケなどが出ていた。
2004.05.13 富士山(西臼塚)
 神奈川キノコの会のY氏とN氏の富士山のアミガサタケ及びブナ林観察にご一緒してきた。先週に比べキノコの数は増えてきたがまだまだ少ない気がした。

 富士山のアミガサタケも里と同じで、最初にブラック系が出てその後イエロー系が出てくる。1週間前がブラック系ばかりだったが今日はイエローも出始めていた。

 ブナ林の遊歩道脇の倒木に、きれいなチャワンタケが出ていたが名前はわからなかった。チャワンタケをたくさん載せている図鑑は少なく、不明になるものが多い。

 今年のコガネヌメリタケは、どこでも見られるほどは出ていないがよく菌が回った倒木には第2弾が出始めていた。

 キララタケも一斉に出てきた。これから晩秋まで各地で見かけるが幼菌の姿は絵になるものが多い。

 広葉樹の倒木にアシナガタケ?が出ていた。地面から出るものより色が濃く別種の可能性もある。

 ナラタケも少しずつ出ていたが今年は少ないようだ、家族の椀を満たすのが精一杯の状態だ。

 ミズナラの倒木にシイタケがきれいに並んでいた。春のシイタケとしては最終になるだろう。
2003.05.12 富士宮市
 そろそろ近場の雑木林にもキノコが出るだろうと、コナラ主体の林を散策してきた。

 湿り気のあるところの落ち枝には、何カ所もアミスギタケが出ていた。形がよく模様もおもしろいので、いい写真を撮りたいのだが虫に食われているものが多く未だに気に入ったものはない。

 アミスギタケは漏斗状に中央がくぼむが、同じ木に出たキノコで1本だけ平らのものがあった。撮影後、裏を見るとやはり管孔ではなく独特の色をしたヒダからミドリスギタケと判明した。

 古くなったシイタケのホダ木が捨てられたところには、本日3番目の「スギタケ」と名の付くヒメスギタケが出ていた。例年に比べると本数が少なく形も貧弱で寂しい限りだ。

 ヒイロベニヒダタケも同様で大きいものはすでに朽ち始めていた。

 そんな中で元気がよかったなはフジイロチャワンタケモドキ?で崩れ始めたホダ木のあちこちに固まって出ていた。

 帰りの林道脇に倒れた朽木からオオゴムタケが出ているのを見つけた。秋、富士山で見るものは真っ黒なものばかりで、初夏に出る幼菌は初めて見たが何とも楽しい形をしている。
 
   
2004.05.08 伊豆市
 旬のマツオウジを探して伊豆市(旧修善寺町)の松林を歩いてきた。
 古い切り株3箇所に出ていたが数が少なく、形も小さいものが目立った。まだ出始めなので、明日の雨以降出てくるものは大きいものが多くなるだろう。
 例年この時期にアマタケ、アミタケなども見られるが、今日は朽ちはじめたムジナタケとハルシメジが出ていただけだった。
2004.05.06 富士山(西臼塚)
 やっと私も休みです。
 5月になると富士山のキノコも種類が増えて観察が楽しくなる。雨が2日間降ったので期待して西臼塚周辺を歩いてきた。
 キノコの種類はたくさん出ていたが量は予想に反して少なかった。

 まず、シャグマアミガサタケを探してモミ林を歩いたが、めぼしいキノコはなくウラジロモミの枝に小さな盤菌の仲間が出ていたのみだった。

 ブナ林に入ると倒木にヌメリツバタケモドキが出ていが、乾燥が続いたためか例年のように細い枝には見られなかった。(他のキノコも同じ。)

 苔むした倒木には、綺麗に輝くコガネヌメリタケが出ていた。やはりぬめり系は雨上がりが似合う。このキノコは生長や環境で傘の色が変化に富むようだ。

 立ち枯れの根元が苔むしたところにナラタケが一本だけ出ていた。例年、露時と秋の2回出るがトップバッターを見つけたようだ。

 毎年アミガサタケが出る場所に行くと、フジザクラの周りにアミガサタケが出ていた。里に出るものと多少違うように見えるがトガリアミガサタケ系のようだ。やがてイエロー系も出てくるので慣れないと見分けがつかなくなる。