2005.06.26 真鶴半島
 真鶴半島で行われた神奈川キノコの会の観察会に参加してきた。
 海岸沿いの照葉樹林でいつも歩くところと環境が違うので、初めてのきのこに期待したが、少雨の影響はここにも出ているらしく全体的にきのこは少ないように思えた。それでもコガネカワラタケやフルイタケなどの南方系硬質菌を見ることができた。(密かに期待していたシイノトモシビタケは見つからなかった。環境がいいので条件のいいときに再度訪れてみたい。)

 最も多く出ていたのはスジウチワタケモドキで、あちこちの落ち枝に出ていて大きな姿がよく目に付いた。
 イグチもやっと出てきたようでキッコウアワタケが日当たりのいい海沿いの斜面に並んでいた。
 今年はまだ富士山では見ていないアイカワタケが腐朽が進んで樹種が分からなくなった倒木に出ていた。下側に出て十分に水分を含んでいるためか色がとても濃くマスタケのような美味しそうな感じはなく毒々しく見えた。
2005.06.20 富士宮市
 (20日に定点観察の公園で希菌のヒョウモンウラベニガサを見つけたが、忙しくて更新ができず22日に書いています。)

 地上から出るきのこは全くの不作で、申し訳程度にドクベニタケ、ツルタケ、名前の分からないアセタケ属などが僅かに出ていただけだったが、コナラの朽ち木は水分が保たれるらしくヒョウモンウラベニガサが群生していた。
 このコナラの朽ち木は過去に珍菌のカエンタケが出たりニクウスバタケが乱舞したことがある切り株で、朽ち果てる寸前に希菌ヒョウモンウラベニガサの群生を見せてくれた。今年が最後になる可能性が強いが誠にありがたい存在だ。
 きのこは少し盛期を過ぎていたが、まだ崩れるようなことはなくしっかりと特徴である豹紋が確認できた。
 
2005.06.18 南伊豆
 (17日分も更新しました。)
 一度は見たいと思っているシイノトモシビタケが紀伊半島に出ていると広尾山荘の中島さんが情報を寄せてくれた。紀伊半島に出たなら伊豆半島にも可能性があるのでは?と、海岸沿いのシイの林を目指して伊豆半島を一周してきた。
 伊豆半島の照葉樹林は大木が少なく、林道もないブッシュ状の所が多く、入山困難なところばかりで思ったような散策は出来なかった。(情報不足)
 他のきのこもほとんど無かったが、南伊豆町のシイとコナラの林に出ていた唯一のクヌギタケ属のきのこにドキッとさせられた。
2005.06.17 山梨県
 (17日の日記を18日に書いています。)
 梅雨らしい天気になってきたので、そろそろ何か出ているだろうと山梨の雑木林を歩いてきた。
 例年ならテングタケやイグチの仲間が出始めているのだが、これらの姿はどこにもなく、小さなキノコが僅かに出ていただけだった。
 
 一番多く見られたのはモミ林の樹下に菌輪を描いてるオチバタケの仲間で広範囲に出ていた。すり潰すとニンニク臭がしたので広葉樹の樹下で見られるものとは別の種類だろう。
 クリイロムクエタケは状態のいいものになかなか会えなかったが、今日は幼菌から老菌まで見ることが出来た。同じような形のきのこが多いが、これが一番肉厚に思えた。
 松の倒木にヒメカバイロタケの幼菌が出ていた。近くには老菌や黒くミイラ化したものもあり何回も繰り返して出ているようだ。色や群生する姿がいいので何枚も撮ったが、風に揺れる葉の間からスポットライトのように差し込む日差しが邪魔をしてなかなか上手く撮れなかった。
 高度を上げウラジロモミの林に入ると、先ほどより色の白いオチバタケのようなキノコがたくさん出ていた。よく観察すると苔に埋もれた小枝から出ていてヒノキオチバタケと判明した。
 一番大きいきのこはヒロハシデチチタケでこれもやっと状態のいいものに会えた。このきのこはもっと早く出ることが多く、今年の遅れが幸いしたようだ。
2005.06.13 富士山(静岡県)
 梅雨入りして道路が濡れる程度の雨が舞ったと思ったら翌日から中休み、三日目の今日も真夏日の予報・・・。
 里山はあきらめて苔の間に出る小さなキノコを狙って、雲がかかっている富士山に向かった。
 ブナ帯と針葉樹林帯の境に樹海のような場所があり小さなキノコがよく出る。見渡す限り苔むした林は、私一人の貸し切りで小鳥のさえずりだけが響き渡っている。今日は小さなキノコが相手なので、こちらも優しくなってゆったり気分で撮影を楽しんだ。
 観察には十分すぎるくらい出ていて、朝露が残っている時間は特に綺麗で撮影枚数が多くなった。(涼しくて蚊がいないのもいい。)
 名前が分からないものがほとんどだったので説明を省いて並べることにした。 (顔見知りのものもありました。)

2005.06.09 富士山(静岡県)
 里山は本格的に梅雨入りするまで期待が持てないので、ホームグラウンドの富士山のブナ林を歩いてきた。

 最近、富士山のブナ林では甲虫採取を趣味とする人が、朽ち木割りと称し、甲虫のねぐらになっている倒木をことごとく鉈で切り崩してしまうので、甲虫やきのこの環境は極めて悪くなっている。このため毎年たくさん出るコガネムシタンポタケも今年は1本出ていただけだった。

 今年はブナノホソツクシタケが豊作らしく、昨年まで気がつかなかったのが不思議に思えるほど、樹下に落ちている殻斗のほとんどに出ていた。

 ブナノホソツクシタケを観察していると、苔の間にベニカノアシタケが可愛い姿を見せていた。最近小さいものを見るのがつらくなり、一見しただけでは種名が分からなかったがファインダーで覗いているうちに特徴が見えてきた。

 小さなキノコが面白そうなので、気をつけて探すと行く先々に出ていたが、ほとんど名前は分からなかった。
 その中で地上から(埋もれ木?)出ていたものとブナの倒木に出ていたものを一つずつ載せることにした。
2005.06.05 富士宮市
 適当に雨が降ったので久しぶりに里山の公園を歩いたが、きのこの姿は少なくカメラを出さないのでウオーキングの距離が延びた。
 
 かろうじて出ていた中で一番多かったのはイタチタケで、大木の樹下で苔が生えているような場所に並んでいた。まだ幼菌が多くもう一雨降れば本格的に出てくるだろう。

 二つだけ出ていたヒビワレシロハツは2〜3日前に出たようで大きく反り返っていた。他のきのこに比べて乾燥に強いようだ。

 ツツジの生け垣の横にクロハツが一つだけ出ていた。いつも見るものより褐色が強く傘表面もツルッとして綺麗に見えた。

 湿り気のあるところのコナラの倒木にツノフノリタケらしいきのこが出ていた。雨が続いた後に出ることが多く、そんなときは薄黄色のものが多いがこれは色が濃く枝の分岐も多い気がした。