2005.07.28 富士山
 「本格的な夏空になり、気温は軒並み30度を超える。」との予報をみて、早朝から富士山に待避して富士宮口5合目付近を散策してきた。

 まず3合目付近のウラジロモミとカラマツ主体の林に入ったが、きのこは少なくコガネヤマドリだけが綺麗な姿を見せてくれた。
 5合目に移動して、シラベやトウヒの林を歩いたがここもきのこは少なく、時間をかけ丁寧に散策してやっと富士山らしいきのこを幾つか探すことができた。
 イグチの仲間はウラグロニガイグチ、アシベニイグチ、カラマツベニハナイグチなどが出ていたが台風前に出たものが多く、綺麗な姿をしていたのはウラグロニガイグチだけだった。
 フサクギタケは幼木の樹下の湿り気の多いところに菌輪を作っていた。綿毛に覆われた姿が暑苦しいが被写体としてはなかなかいい姿といえる。
 暗い林の中に白く目立つきのこが出ていたので近づいてみるとツガマイタケだった。図鑑には希と記されているがここでは毎年見つけている。肉厚で香りもいいが食用には不向きのようだ。
 行くとき気がつかなかったところに、よく目立つきのこがあったことに、帰りに気がつくことはよくあることだが、このハナビラタケの幼菌もまさにそれだった。こんなに大きなものを見落とすとは・・・

※ 山梨県側のスバルラインが7/27〜8/31日までマイカー規制になっているため、静岡県側に回っているようで、平日でも車が多く駐車場はほとんど満杯になっていた。
 富士宮口のスカイラインは8/6〜8/15日の間マイカー規制です。


 
2005.07.26 公園
 今朝までの予報で間違いなく直撃すると思われた台風は、静岡県を目の前にして東へ向きを変え房総方面に向かった。おかげで当地は今後のきのこに期待を持てる程度の雨で済んだ。

 所用で出かけた折、ちょうど小雨になったので近くの公園を覗くと幾つかのきのこがでていた。
 昨年キイロアセタケがたくさん出たシイの樹下に今年は3本だけ小さいものが出ていた。乾燥のせいで少ないのだろう。
 キアミアシイグチが3本まとまって出ていたので遠くからでも目についたが、雨に濡れているためか色合いが淡く柄を覗き込むまで何のきのこかわからなかった。
 オキナクサハツは盛期を過ぎたものが多かったが、小さいのが一つだけきれいな姿で出ていた。

 きのこはまだ出ていたので、もう少し散策していたかったが台風特有の断続的に降る大粒の雨が強風とともに落ちてきたので、急いで車に駆け込みワイパー全速で家路についた。


2005.07.20 里山
 一昨日で梅雨明けになったが、後半は曇っていただけで雨の降らない空梅雨だったので、もう山は乾燥しはじめている。梅雨明け10日といわれる晴天が続けば里山からきのこが消えてしまうだろう。 こんなことを考えながら里山を歩いてきた。 
 毎年ニガイグチモドキがたくさん出る尾根を歩くと、今年は発生が少なく出たものも白くガビているものが多かった。対照的にいつもは1〜2本しか見られないブドウニガイグチ?がたくさん出ていた。乾燥のためか傘が開いたものは色が薄いものが多かったが、虫に食べられ被写体にならない幼菌は柄と同じように濃い葡萄色をしていた。両者とも味見をしたがニガイグチモドキが激苦だったので舌に味が残り、後で囓ったブドウニガイグチは僅かに苦味がわかる程度だった。
 シロテングタケも豊作のようで何カ所も出ていて、まだタマゴ状で明日か明後日開くと思われるものが多かった。5〜6個まとまっているところもあったので明日行けばボロを着飾った集団が見られそうだ。(残念、仕事です。)
 材上性のきのこは少なくなり、被写体になったのは日陰に倒れた赤松に群生したヒメカバイロタケだった。
 
2005.07.14 里山
 昨年は6月下旬に、テングタケ科とイグチ科のきのこが一斉に出てきたが、今年はテングタケ科が遅れ、やっと出そろってきた。

 ハイイロオニタケは発生が少なく、この場所に2〜3本出るだけで絶えてしまわないか心配しているが毎年律儀に出てくれる。

 ウスキテングタケは神出鬼没で思わぬ所に出ていたが、傷みが速いようで成菌5〜6本はもう朽ち始めており、幼菌1本が綺麗な姿で残っていた。

 テングタケはいつも富士五湖の湖畔の松林に出る大型のもの(イボテングタケ?)を見ているが、広葉樹に出る華奢なタイプの綺麗な姿にようやく会うことができた。

 昨年はキタマゴタケとムラサキヤマドリが並んだ写真を撮ったが、今年はもうムラサキヤマドリの第一陣は姿を消している。遅く出た年は早く終わると言われているが、今年はどうなるだろう。
2005.07.10 里山
 昨夜大雨洪水警報が出るほどの雨が降ったが朝になると薄日が射していた。
 大雨の後は泥が跳ね上げられたり、きのこの鱗片が流され禿頭になるものや、傘の周りが溶けて星形になってしまうものがあり、あまりいい条件ではないが、この時期は一年で一番多種のきのこを見ることができると思うと、家で休んでいることはできず里山を歩いてきた。
 残っているきのこのほとんどが前記した状態でなかなか被写体になるものは少なかったが、落ち葉や下草が多く雨の直撃を受けない樹下には興味深いきのこが出ていた。
 尾根沿いのコナラの樹下にアオミドリタマゴテングタケが菌輪を作っていた。今まで何度か見ているがやっと状態のいいものにあえ、満足できる写真を撮ることができた。(図鑑的)
 黄色いきのこが出ているので傘裏を観察するとキヒダタケに似ている。しかし色が明るく少し様子が違うのでヒダをこすると変色性があり、はじめて見るイロガワリキヒダタケと判明した。
 コナラとクヌギの混生林に入ると前方にカラカサタケのように大きなきのこが見える。ずいぶん早いなと思いながら近づくと、何と傘計19センチもある巨大ツエタケだった。今まで見てきたものより桁違いに大きく驚愕する迫力で立っている。新種のツエタケだろうか?
 やはり山を歩くのは家にいるより楽しい・・・

2005.07.08 富士山(山梨県)
 菌友のI夫妻のハナビラタケ探索に誘われて富士山の山梨県側を歩いてきた。
 この地もきのこの発生は遅れているようで、あまりきのこは出ていなかったがハナビラタケは順調のようで3株を見つけることができた。中でもIさんが見つけた一株は昨年の台風で折れたシラビソの上に飾ってあるように出ていて驚かされた。
2005.07.06 里山
 雨の日が続き里山に多くのきのこが出てきた。被写体がたくさんあるので写真を撮る動作が荒くなり、帰宅後CRTで見るとピンぼけや白飛びの多いのに我ながらあきれてしまった。((それでもきのこが多いのは楽しい!)
ベニタケ科、テングタケ科、イグチ科の代表を掲載。

●ベニタケ科
アイタケ ウコンハツ
●イグチ科
クリイロイグチモドキ キアミアシイグチ 不 明
●テングタケ科
タマゴタケ コテングタケモドキ テングタケダマシ タマシロオニタケ
2005.07.02 里山
 暑い日が続き適当に雨も降ったので、毎年恒例になっているキヌガサタケを見に芝川町の竹林を歩いてきた。
 竹林の持ち主のおじさんが草刈りをしていたので、挨拶をして様子を聞くと今年はまだ出ていないという。
 それでもせっかく来たのだからと丁寧に探すと朽ち果てたもの1本と2〜3日で開きそうなタマゴ状の幼菌が4個見つかった。女王の姿はあきらめて山道を降りかけると、独特の強烈な臭いがしたので立ち止まって見渡すと急斜面の3メートル高いところに1本白い姿が見え撮影することができた。もう出始めているが今年は発生量が少なく昨年のようにいつ行っても出ている状況ではないようだ。
 山道の脇の落ち枝にシロキツネノサカズキが出ていた。昨年もこの場所で見ており付近に菌がまわっているようで綺麗なきのこ2種を撮ることができた。

 帰りがけにクヌギ主体の雑木林を覗くと、夏の訪れを舌で感じるヤマドリタケモドキムラサキヤマドリが出ていた。雨上がりでどちらも綺麗だったが、食べ頃の幼菌がそろったムラサキヤマドリを5本持ち帰った。
 暗い林の下草の中にキツネノハナガサが出ていた。シロキツネノサカズキとともに鑑賞用きのこといえる存在だが、暗いところに出ている白いきのこの撮影は難しく白飛びを連発してしまった。

 今日は夏きのこがほとんどそろったが、タマゴタケはまだ見ることができなかった。(ドクツルタケは2本出ていた。)