2004.10.28 富士山(静岡県)
 久しぶりの晴れは、寒気団によるもので一気に11月中旬の寒さになってしまった。西臼塚のブナ林を歩いたがキノコはいよいよ終盤に入ったようだ。
 ブナの倒木で最初に見つけたのは、ブナシメジで灰褐色が濃いので別のキノコかと思ったが、日当たりの悪いところのものは傘が開きはじめても白くなるのは遅いようだ。
 ヌメリツバタケは形が小さく勢いを感じられないが、幼菌がたくさん出ていた。完全に開く前に霜が来なければいいのだが、たぶん途中で消えてしまうだろう。
 この時期にミズナラの大木の根本に出るヒトヨタケ科のキノコが今年も数カ所で見られた。きのこが減ってくる時期だけによく目立つが名前は分からない。
 ツキヨタケは梅雨の終わり頃からで初めて、もう終盤を迎える頃だがまだ幼菌や瑞々しいものがたくさん見られた。ムキタケと同時期で危険と思ったが今日はムキタケをどこでも見なかった。どうなっているのだろう・・・

※お知らせ

  
10月31日午後7時から日本テレビで放映されている「ザ・鉄腕ダッシュ」のダッシュ村でキノコ狩りが特集され、マイタケの写真が出ます(たぶん一瞬)、当HPの9月19日の日記で掲載したものですよろしかったらご覧下さい。(都合によりカットされることもあるようです・・・)
2004.10.25 上九一色村
 今年は松林に出るキノコを追い求め、富士山やブナ林はあまり歩かないまま終盤を迎えてしまったが、フチドリツエタケとムキタケだけはぜひ見ておこうと上九一色村のブナ林を歩いた。
 まず目についたのは、タヌキノチャブクで朽ち木の上にブドウの房を置いたように山盛りに出ていた。
 さらに進むと、立ち枯れの皮が剥がれたところにキツネノチャブクロがタヌキノチャブクロと同じような出方をしていた。通常地上に出るキノコで鱗片が多く柄が長いのでタヌキとは見分けが付くが、続けて現れたのでまるでキツネがタヌキに化けたようで笑ってしまった。(尻尾が見え見え!)
 目的のムキタケは丹念に採り尽くされており、フチドリツエタケはすでに老菌がほとんどだったが出遅れ数本が被写体になってくれた。老菌は大型で数が多く今年は当たり年だったようだ・・・
2004.10.23 某山
 昨年の今日、初めてホンシメジを見つけた山を菌友2人と歩いてきた。
 駐車場へ着くと先行者の車が止めてあり、ボンネットに触れるとまだ熱く停めて間もないと判断されたが、ダメモトでシロを目指すと熊よけの鈴が聞こえ、見知らぬおじさんがまさにホンシメジを取ろうとしているところだった。雑談を交わした後、写真だけ撮らせていただいたが、数分の遅れでシメジはおじさんの篭に入ることになってしまった。山の掟で仕方ないこととはいえ、普通なら相当悔しいはずだが、3人とも先日の大収穫を味わっていたので笑顔を崩すことなく別れを告げることができた。
 尾根筋を変えてしばらく進むと、この地方でシシタケとよんでいるキノコが数本出ていた。コウタケにもケロウジにも似ているが正体不明のキノコだ。
 落ち葉が深い斜面にムラサキシメジが大きな菌輪を作っていたが、すでに老菌で鮮やかさを失っていた。
 この日2番目の目的地、シモフリシメジのシロに行くと傘が開きはじめた幼菌がたくさん出ていて、今日も大収穫のキノコ狩りになった。(約200本)
 この他クロカワやキシメジも出ていたが、キノコは終盤を迎え簡単に見つけることは出来なくなってきた。
2004.10.21 西湖
 昨夜のうちに台風は去り、雨が止んだのでホンシメジの山をもう一度見ようと出発したが。車中のラジオでは山沿いの道はどれも通行止めが解除されていなくて、予定の道は土砂崩れで当分通行止めと流れている。  仕方ないので予定を変更してこの時期アミタケが出ている西湖の周辺を散策してきた。
 アミタケは終盤を迎え数が少なかったが、所々の菌輪で十分確保できた。
 一番出ていたのはキシメジで大小の菌輪が至る所に見られ、幼菌が多かったので当分出続けると思われた。数人のキノコ狩りの人に会ったがキシメジを採っている人は一人もいなかった。この地方ではあまりキシメジは食べないようだ。
 ショウゲンジ
は数は少なかったが柄の太いみごとなものが数本出ていて、雨に打たれ破れ傘の様なものもあったが鮮度は良かった。お盆頃5合目に出始めてだんだん標高を下げこの辺りが最終地点になるようだ。
 苔を持ち上げている大型菌があったので、もしかしたらマツタケ?と期待しつつ少しずつ剥がしていくと出てきたのは大物のクロカワだった。その後3ヶ所で5個探したがいずれも虫の入っていない上物だった。
 カバノキ科の木がない場所に季節はずれのベニテングタケが1本だけ出ていた。昨夜の雨で出遅れがあわてて出てきたのだろうが、これが今年最後だろう。
 カキシメジも所々に菌輪を作り、雨上がりで滑りがありいかにも美味そうに見えた。所々にチャナメツムタケも出ていたので要注意だ。
2004.10.16 某山
 菌友二人がホンシメジ探索の計画を立てているのを聞きつけ、飛び込みで参加してきた。朝6時出発と気合いが入っていたが、「まだ少し早い」との情報があったのであまり期待はしていなかったのだが・・・
 結果は写真のとおりの大漁で、終始顔がゆるみ3人とも童心に帰ってしました!
 今日はホンシメジの日です。

 1 やや成菌

 2 豆菌&幼菌

 3 全景
2004.10.13 富士宮市
 連日の雨も昼近くに止んだので里山を歩いてきた。
 雨が続いているのにキノコの姿は少なかったが、ハラタケ科のキノコが数種類出ていた。菌輪を作っていたものは初めて見るキノコと思ったが、鱗片の残る幼菌を見て、オニタケの鱗片が昨夜からの雨で流されたものと判明した。
 ウスキモリノカサも大型のものが並び、別物に見えたが触ったところが変色したので間違いないだろう。
 昨年探したハタケシメジのシロは林道整備でほとんど無くなってしまったが、また新たに探すことができ40本ほど確保することができた。
 
2004.10.12 富士山(静岡県)
 松混じりの広葉樹林が面白いのでそちらばかり歩いていたが、今日は 東京に出ている息子が帰ってきたので、二人で獲物が確実な西臼塚のブナ林に向かった。
 久しぶりの西臼塚は、平日にも関わらずアシナガ(ナラタケ)目当ての車が要所要所に駐車していたが、入った場所には先行者も無くこの時期定番のキノコが出迎えてくれた。
 西臼塚にモミが植林された当時は県外車が押し寄せるほど出たアカモミタケも、モミの生長とともに少なくなり、穴場的場所でささやかに最盛期を迎えていた。
 アカモミタケは減っても相変わらず多いのはドクベニタケでモミの林床にいくつも菌輪を作っていた。
 ブナの倒木には出始めのナラタケが綺麗な姿を見せていたが、いつもの木に姿が無く、思いがけないところに出ているものが多かった。
 イタヤカエデの倒木にキララタケが並んでいたので近づくと裏側にヌメリスギタケが出ていた。新潟では、ヌメリスギタケはヌメリスギタケモドキより発生が少ないと「きのこの四季」の宮川さんに聞いたが、当地も同じ傾向があるようだ。
 ゴロタ石上の溶岩が苔むしたところに、濃紺の傘が見えたので手前の石を取り外して観察すると、どうやらコンイロイッポンシメジのようだ富士山周辺の山では数回見ているが富士山では初めての発見になった。
2004.10.02/03 妙高高原
 2〜4日は2泊3日で当HPとリンクしている妙高山の麓、赤倉温泉の「旅館エスペロ」に宿泊し、妙高高原を妻と一緒に散策してきた。
 晴れていたのは初日だけで、雨に降られ本格的な散策はできなかったが、「きのこの四季」の宮川さん押田さんと会食できる機会を得て、きのこ談義に花が咲き、有意義で楽しい時間を過ごすことができた。
 宿のマイタケ、ヤマブシタケ、ヌメリスギタケモドキ、エゾハリタケ等の料理に加え、両氏が当日採ってきたオオツガタケ、シャカシメジ、コウタケ、ホンシメジ、私が持参したムレオオフウセンタケ、モミタケも並び、マツタケ以外の一流食菌が勢揃いした豪勢な食卓となり、過去最高のきのこ料理を堪能できた。
 特に、ムレオオフウセンタケとオオツガタケのフウセンタケ科両横綱の味比べはこの機会ならではで、焼いて食べた限りでは歯切れの良さ、香りの良さでオオツガタケの方がやや勝っているように感じた。
 一日目の散策は午後からロープウエイで標高12,00メートルのブナ林まで登り、スキー場の周りを探したが笹や下草が多く、いつもと勝手が違いあまりキノコを探すことができなかった。帰り際ブナの倒木に出ているアシグロタケがこの日の被写体になった。
 二日目は、宮川さん押田さんが講師を務める観察会が笹ヶ峰キャンプ場で行われ、倒木が積まれたところで特大のトビイロノボリリュウタケを見つけた。雨のため集まったキノコは少なかったが、ニカワウロコタケと肉厚のベニテングタケが印象に残った。
 観察会終了後、宿の主人の佐藤さんの案内でブナ林を散策した。紅葉がわずかに始まったブナ林の倒木に雨に濡れたクリタケが遊歩道からでも分かるほど光っていた。笹藪のブナの落ち枝にはニカワチャワンタケがたっぷりと水を含んで並んでいた。チャナメツムタケは所々に出ていて秋が深まってきたことを知らせているようだった。
 三日目も雨の予報だったので予定を切り上げて帰宅したが、妙高高原は山全体の景色がよく、自然林も多く残されているすばらしい場所で天気のいい日にまた訪れたいと思う。