新シリーズ <第3回>


竹 しんじ
自選  《月間MV展》
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MONTHLY MOST VALUABLE PHOTO

1ヵ月ごとの「きのこ探して」の中で、印象に残ったものを自選してみました。

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コムジナタケ
(カサ径約3センチ)

2003.10.4 神奈川県・神武寺
 朽ちた倒木に小型のきのこが群生していた。今まで見たことのない特徴で、カサの表面にはささくれ立った鱗片が密集しているが、カサが開くと表面に密着して放射状に並ぶようになっている。
 ヒダの色はモエギタケ科を思わせる紫がかった灰色で、鱗片の様子もスギタケ属を連想させてので、取り敢えずはそれで掲載した。
 ところが後日、城川会長から検鏡結果を聞いてビックリ。ヒトヨタケ科ナヨタケ属だとのこと。ヒダの色が腑に落ちず尋ねてみると、若い間は胞子の色が薄いのが特徴とのこと。
 初めて聞く名前に「仮称か?」と思ったら、なんと新菌類図鑑Tに名前が載っていた。  戻る

ベニテングタケ
(高さ約7センチ)
2003.10.12 山梨県・大志戸
 今年はタマゴタケもほとんど見なかったが、ベニテングタケも発生が少なかったようだ。
 去年、大群生を見つけて感激した、ここ山梨県大和村の「大志戸木の実の里」も、成菌が2本、幼菌が10個ほどしかなかった。
 しかも、去年に比べると色や姿に勢いがなく、何となく華やかさにかける写真になった。
 これで3年続きの「きのこ不作」になるが、今年は特に「撮影に時間を取られて先へ進めない」という経験が一度もない。
 11月こそきのこの本格シーズンだから、次月の「MVP」には期待したいものだ。  戻る

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