シリーズ <第8回>


竹 しんじ
自選  《月間MV展》
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MONTHLY MOST VALUABLE PHOTO

1ヵ月ごとの「きのこ探して」の中で、印象に残ったものを自選してみました。

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トガリアミガサタケ
(高さ約3センチ)
2004.3.14 神奈川県・七沢
 春を代表するきのこにアミガサタケの仲間がある。ヨーロッパではモリーユという名前で食材に使われるが、日本ではあまり食べられてない。
 中でもトガリアミガサタケは最も早く出始めて、春の到来を告げる種類だ。イチョウの葉が堆積したところに多いが、他の樹下でも見つかる。この仲間は関東に比べて関西には少ないように思う。
 図鑑にはいくつもの種類が紹介されているが、どうやら成長とともにかなり色や形を変えるらしく、分類的にはあやふやな部分が多い。顕微鏡的にも識別が困難ということで、学者泣かせのきのこだと言える。  戻る

スエヒロタケ

2004.3.21 山梨県・道志
 一旦は春の陽気になったのに、久しぶりに降った雨はここでは雪なったらしい。ケヤキなどの太い間伐材が積み上げられていたので、気になって探してみると、あちこちに新鮮なスエヒロタケが群生していた。
 成菌になると表面が白く乾いてしまうが、幼菌のころは独特の薄橙色をしていてとても美しい。普通はこうして少し散らばった群生だが、時どき多数が折り重なったような固まりになることもある。
 ごくごく平凡なきのこが見せる「ハッ」とするような美しい瞬間だ。  戻る

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