シリーズ <第9回>


竹 しんじ
自選  《月間MV展》
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MONTHLY MOST VALUABLE PHOTO

1ヵ月ごとの「きのこ探して」の中で、印象に残ったものを自選してみました。

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キツネノワン
(直径1〜2センチ)
2004.4.10 神奈川県・高麗山
 見つけたときは「キツネノワン」のことを詳しく知らずに、この付近にはニリンソウが多いからアネモネタマチャワンタケだと思ってUPした。今年はあちこちで発生していることを知り、本種に改めた。
 図鑑に載ってない、名前が一定していない(キツネノワンタケとも呼ばれる)、アネモネタマチャワンタケとの区別もよく分からない・・・など、まだよく知らないきのこだ。
 クワの花に胞子が着き、実が落下して翌年のクワの開花期に発生して胞子を飛ばす、というメカニズムらしい。
 同様にクワの実に生える「キツネノヤリタケ」という子嚢菌もあるが、こちらはまだ見たことがない。  戻る

アミガサタケ

2004.4.17 静岡県・一碧湖
 春に生えるきのこはあまり種類が多くない。アミガサタケはその代表的なもので、春先にしか生えないきのこだ。図鑑などではそれを物語るように、スミレやつくしと一緒に撮影されている写真がある。
 そんな写真が撮りたいと望んでいたが、アミガサタケの仲間を見つけることが不得意ではチャンスも乏しい。
 一面のスミレをバックにアミガサタケの群生・・・とはいかなかったが、やっと春らしいシーンが撮れた。
 他のHPや仲間の情報からも、今年はあまり多くないらしい。発生時期の短いきのこはなかなかいい写真が撮れない。  戻る

ハルシメジ
(高さ5〜10センチ)
2004.4.18 神奈川県・高麗山
 4月から5月にかけて、梅林の中をウロウロと探し回る人をよく見かける。きのこファンなら探したくなるのもうなずける、とても美味しいきのこだ。
 きのこといえば秋のもの、と思う人が多いので「きのこ通」を味わえる面白さもあるようだ。
 採取されたものを見ると有毒のイッポンシメジと区別はできないと聞く。また、湿っているとクサウラベニタケ(毒)にも似ている。という訳で、実はちょっと危険なきのこではあるが、早春に梅林の樹下で、草の多いところに束生していれば、まず大丈夫だろう。
 煮込んでもシャリシャリした歯ごたえがあって特有のうまみもあるので、きのこ飯や佃煮にも適している。  戻る

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