シリーズ <第16回>


竹 しんじ
自選  《月間MV展》
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MONTHLY MOST VALUABLE PHOTO

1ヵ月ごとの「きのこ探して」の中で、印象に残ったものを自選してみました。

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アカチャツエタケ
(カサ径約6センチ)
2004.11.03 神奈川県・新治
 実はエセオリミキというきのこを、最近ようやく見分けられるようになった。とは言っても明確な特徴が乏しいので、分かる時もある・・・といった程度だが。
 で、これもそうだと思ってしまった。何ともいい加減な知識だ。まあ、近い仲間なので許していただくとして、カサの中央がやや盛り上がり、少し紫がかった赤褐色をしていること、根元がツエタケのように長く地中に延びていること、などが見分けるポイントだと教えてもらった。
 あまり見かけない種類だから、次の時も同定できるかどうか・・・エセオリミキに似ているが少し違うぞ、と思ったらこっちのもんだ!  戻る

コウタケ
(カサ径約10センチ)
2004.11.13 山梨県大和村
 二匹目のドジョウを狙って好物のシモフリシメジを探しに来た。というより、収穫に確信を持って片道3時間近い遠征をした。
 ところが、全山落葉の堆積で何も見つけられない。ピンポイントで狙いを定めたが見事に外れた。
 ところが神は我を見放さなかった!何となくコウタケがありそうな気がして、「きのこ目」をコウタケモード(?)に切り替えていたのが幸いで、手ごろなコウタケを一つ見つけた。少々古くて黒ずんでいるが、独特の「高貴な香り」は健在だった。
 3年ぶりのコウタケで、また2・3度の「コウタケ飯」が楽しめる。もちろん、シモフリシメジよりもっと好物なのだ。  戻る

コチャダイゴケ
(直径約5ミリ)
2004.11.21 神奈川県大磯町
 「チャダイ」の意味が分からず、小銭が入っているようなので「茶代」か・・・と、勝手な解釈を書いてみた。後で調べたら湯飲みを載せる「茶たく」に脚が付いたもので「茶台」というのがあり、形がよく似ていることが分かった。
 「・・・コケ」というのは苔の1種だと思われたのだろう。とても小さくて形もきのこには見えない。
 似た形の仲間に数種あって、名前どおりこれが最も小型だ。雨粒が当たって碁石状の胞子カプセルが飛び散るらしいが、ゼリー状の液に覆われているので、動物や人が踏んだ時にくっついて運ばれることもあるように思う。
 子孫を残す目的のために、実に様ざまな進化をしたことに強い興味を覚える。戻る

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