シリーズ <第17回>


竹 しんじ
自選  《月間MV展》
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MONTHLY MOST VALUABLE PHOTO

1ヵ月ごとの「きのこ探して」の中で、印象に残ったものを自選してみました。

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ヒラタケ

2004.12.12 神奈川県・新治
 きのこの季節と言えば秋、9月から11月というのが普通の印象となるが、冬になってもきのこを見ることはできる。
 むしろ雪が降るような寒い日にこそ、元気な姿を見せるものもある。そんな「冬きのこ」の一つがこのヒラタケ。
 もちろん他の季節にも見ることはできるが、他のきのこが姿を消した後のヒラタケは、美味しいきのこだけにとても印象深い。
 雨混じりの日に、並べられたホダ木にたくさん生えていた。英語でオイスター(牡蠣)マッシュルームと呼ばれるが、味が濃厚でたいへん美味しいことや、カサの色が濃い灰色になることもあるのでそのことを表現したのだろう。  戻る

エノキタケ
(カサ径約3.5センチ)
2004.12.18 神奈川県・七沢
 もう1種、冬を代表するきのこと言えばこのエノキタケを挙げない訳にはいかない。図鑑などでは雪を被った姿が紹介されている。
 栽培品として市販されているエノキタケは、柄が長くてカサの開かない言わば「モヤシ」状態で、天然のエノキタケは褐色のヌメリのあるカサに真っ白いヒダがあり、ビロード状の短毛に覆われた堅い柄を持っている、とても美味しいきのこだ。
 ただ、このビロード状の柄で撮影に苦労させられる。ただでさえカサの陰になって暗いのに、ほとんど黒に近いツヤのない柄は、どんなにレフを当てても写ってくれない。白いヒダとのコントラストが美しいが、表現するのは困難だ。  戻る

クサアジロガサ
(カサ径約5センチ)
2004.12.23 神奈川県・真鶴
 最近、高さが4、5センチほどの弱々しいきのこで、白いツバが細い柄の中ほどに付くものをよく見かける。手元の図鑑には載っていないが、その特徴的なツバの位置がとても印象的なので少し調べてみた。
 オキナタケ科コガサタケ属の中にツバを持つ種としてツチイチメガサと、このクサアジロガサがある。2種は良く似ていて肉眼的な区別が難しい。前種はやや柄が太くて白くカサが平開する点で判断できそうだ。
 両種とも小型ながら「柄の中ほどに白いツバ」という姿がユニークで、とてもいい被写体になってくれる。なぜかきのこに「表情」が表れる面白い写真になる。  戻る

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