シリーズ <第20回>


竹 しんじ
自選  《月間MV展》
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MONTHLY MOST VALUABLE PHOTO

1ヵ月ごとの「きのこ探して」の中で、印象に残ったものを自選してみました。

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スズメタケ
(カサ径0.5〜1センチ)
2005.3.5 神奈川県・七沢
 時どきタケの切り株などに白い細かなカサが並んでいるのを見かける。少しでも乾くと内側に巻き込んでしまうので、なかなか管孔面を撮影できなかった。
 これは太さ2センチほどのササの枯れ枝に生えていて、直径6〜7ミリもあるのでうまく管孔を見ることができた。
 背着ではなく短い柄が付いているのが特徴で、図鑑によると管孔が青白く光るらしい。図鑑にも「光るという」と書いてあるので確定的ではない。持ち帰って観察すべきだったと後悔。
 いつも思うことだが、「きのこに次はない」ことが多い。本当に一期一会だと痛感する。もう一度見つけられたら、発光を観察したいものだ。  戻る

トガリアミガサタケ
(高さ5〜6センチ)
2005.3.20 神奈川県横浜市
 「春告茸」と呼びたいきのこだ。ウメが散りサクラの開花が待ち遠しい頃、地面からコイツがにょきにょきと顔を出す。
 何種類かに分けられてはいるようだが、未だに分類はかなり不確かで、早春に出始める黒っぽい「トガリ」グループと、その後に続く黄色っぽい「アミガサ」グループに分かれるようだ。
 私の「きのこ目」になかなか入ってくれない仲間で、他のHPや周囲の情報を得てようやく見つけられる。
 春のきのこなのだから春らしい写真を・・・と、常々狙ってはいるのだが、どうも縁の薄いきのこらしい。タンポポやスミレやレンゲと一緒に群生していたり、満開のサクラをバックに入れて・・・と、構想だけは広がっている。  戻る

ヒメコンイロイッポンシメジ?
(カサ径 約1センチ)
2005.3.21 神奈川県・高麗山
 この時季に色鮮やかなきのこを撮ることが少ないので、これを見つけると嬉しくなって夢中で撮影する。
 この日も待ちかねたように探しに行って、諦めずに何度も見直してやっと見つけた1本。カサの直径は1センチほどしかないが鮮やかな紺色とヒダの白さがきれいだ。
 肉眼ではもっと黒っぽく見えて、デジカメではこんな色に写る不思議なきのこだ。純粋に本種かどうかは不確定で、近縁種とするのが正しいのだろう。
 イッポンシメジ科らしいヒダのピンク色は、もう少しカサが開くと見られるようになる。
 スギ・ヒノキの樹下で、裸地の急な斜面でよく見かけるので、そういう環境が好きなようだ。  戻る

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