シリーズ <第22回>


竹 しんじ
自選  《月間MV展》
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MONTHLY MOST VALUABLE PHOTO

1ヵ月ごとの「きのこ探して」の中で、印象に残ったものを自選してみました。

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アミヒラタケ ?
(カサ径約12センチ)
2005.5.3 静岡県・富士山南麓
 アミヒラタケと材上生のタマチョレイタケは、とてもよく似ていて見分けが難しい。おおよその区別として柄の位置とカサ表面の鱗片の様子をチェックすればいいと聞いてはいたが、これを見るとまったく判断ができなくなってしまった。
 生え方はアミヒラタケそのものというイメージなのだが、カサに圧着しているはずの鱗片がささくれ立っている。そうなるとタマチョレイタケかも知れないが、なんとすぐ近くにはまったくささくれ立っていない大きなカサもある。
 そもそも地中に大きな菌核を作るタマチョレイタケに、材上生のものがあることも何となく腑に落ちない。
 外見でこの2種の区別は無理なのかもしれない。  戻る

コガネヌメリタケ
(カサ径1〜3センチ)
2005.5.21 静岡県・富士山南麓
 きのこには時として理解に苦しむほどの美しさを持ったものがある。「何のために・・・?」という疑問が湧き上がるが、いくら考えても答えが見つからない。
 ヒダの縁に見えるみごとなフチドリなどは、目を見張るほどの美しさの反面、まったくその意味するところが理解できない。
 2003年11月の「MVP」に選んだクロフチシカタケもみごとなフチドリで、美しいコントラストを見せてくれたが、このコガネヌメリタケはどことなく「妖しい美しさ」を感じさせてくれる。
 ごく新鮮なときだけしか見ることができないので、ずっと撮りたいと思っていたシーンだった。  戻る

コブリマメザヤタケ
(高さ 0.5〜1センチ)
2005.5.21 静岡県・富士山南麓
 かなり以前にも、落ち枝から生えたピンク色の粘菌のようなものを見つけて、撮影はしたものの不明のままだった。この日それと同種と思われるものが、風に吹かれて盛んに胞子を飛ばしているのを見つけた。
 冬虫夏草かと掘り返したが違ったので、採取して持ち帰った。後日、「神奈川県立生命の星・地球博物館」の出川先生に見ていただき、コブリマメザヤタケの無性世代の子実体だと教えていただいた。
 まれに有性世代のきのこを出すようで、名前の通り小型のマメザヤタケ型だとのことだった。ぜひ次の機会にそちらも撮影したいものだ。
 出川先生、ありがとうございました。戻る

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