シリーズ <第113回>


竹 しんじ
自選  《月間MV展》
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MONTHLY MOST VALUABLE PHOTO

一ヵ月ごとの「きのこ探して」の中で、印象に残ったものを自選してみました。

12月   MVPtop   2月

アラゲコベニチャワンタケ
(直径 約5〜8ミリ)
 積み上げられた間伐材の暗い隙間の中で、これはまるで宝石のように光って見えた。なんとかその雰囲気のままで撮影しようとしたが、とにかく狭くてカメラを潜り込ませるのがやっと。両手を入れたり、モニターを見ようと顔を近づけると、影になってしまう。仕方なくノーファインダー撮影で何カットも撮った。
 この仲間は似た姿の数種があるらしいと聞いたので、種名が正しいかどうかは心許ないが、山吹色の子嚢盤と褐色の柔毛がとても美しい。ところでこの「まつ毛」だが、調べてもなかなかその役目についての言及に行き当たらない。思うに、「風媒」と「虫媒」の両方のセンサーではないだろうか。盤菌類は風が吹くと子嚢盤から勢いよく胞子を吹き出すが、時どき虫が這い上ってきても反応している。虫にも胞子を吹き付けて遠くへ運んでもらう作戦なのだろう。  戻る
2013年 1月 6日(日)

むろいけ園地

大阪府四條畷市

ネンドタケ
2013年 1月 6日(日)

むろいけ園地

大阪府四條畷市
 今までにネンドタケが「きのこ探して」に登場した月日を見てみると、11月下旬から2月末までの間だ。もちろんサルノコシカケ型の硬質菌だから年中見ることができるのだが、カメラを向けたくなるような新鮮な姿はこの時期に見られるようだ。
 もっとも、この時期は他に撮るべき被写体が見付かりにくいという、避けがたい事情があることも事実だが。
 この撮影では、画面下の2枚のカサに光を入れるために、右側に愛用の「板チョコ型ミラー」のレフ板を置いているのだが、うかつにも撮影後に置き忘れてしまった。(後日回収)
 今までにも愛用の撮影アイテムの数かずを頻繁に置き忘れている。アングルファインダー、ルーペ、杖と傘が合体したステッキアンブレラなどなど。しかし、今のところそれらは、再発見して手元に戻っている。忘れるのは「老化」でも、再発見は「若返り」だと思っているのだが・・・?
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カゴタケ
(直径 約4センチ)
 自然発生の姿ではないので、今月のMVPに相応しくないかも知れない。もう何ヵ月も前から数個の「卵」(幼菌)を見付けて発生を心待ちにしていたが、一向にその気配がない。この日、もう枯死してしまったものと思い、卵の表皮を少し破ってみた。すると中に3〜4本の白い腕が見え、それがゆっくりうごめき始めたのだ。
 約30分後、この姿になった。白い腕は中空のパイプ状になっており、粗い編み目を作ってカゴ状になる。その内側に暗緑色のグレバ(胞子粘液)を付けるが、この仲間によくある糞臭や腐敗臭とは違って、表現の難しい甘いニオイを放つ。
 面白いことにこのカゴ状のものは、基部で固定されていないようで、時どき卵から転がり出ることがあるらしい。ぜひとも「自然発生」のいい写真を撮って、再度、登場させたいものだ。   戻る
2013年 1月13日(日)

けいはんな記念公園

京都府精華町

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