シリーズ <第133回>


竹 しんじ
自選  《月間MV展》
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MONTHLY MOST VALUABLE PHOTO

一ヵ月ごとの「きのこ探して」の中で、印象に残ったものを自選してみました。

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オニイグチモドキ
2014年 9月 6日(土)

矢田山遊びの森

奈良県大和郡山市
 ちょうど1年前の9月のMVPにも、同じ場所の本種が登場している。撮影ポイントは数メートル離れていて、今回は管孔がまだ真っ白の幼菌だ。今までほとんど真っ黒になったものを見ていたので、これを見て初めて管孔から皮膜が剥がれる様子が分かった。ちょっとキクバナイグチに似た外見になっている。
 本種やオニイグチは全体が黒いので、なかなかディテールが写ってくれない。その先入観から、撮影の苦手意識が強くなっていたが、去年の成菌や今回の幼菌で、その意識はかなり払拭できた・・・ように思う。
 特に今回の幼菌は、カサの上から見ただけでは撮影をためらってしまうほど、魅力を感じなかった。しかし、ポケットミラーで管孔を覗き込み、その白さに驚いて俄然意欲が沸いた。
 こんな1枚が撮れれば、一日の山歩きに元気が出て楽しくなる。 戻る

ユキラッパタケ
2014年 9月15日(月・祝)

大渕池公園(東)

奈良県奈良市
 「アナと雪のラッパタケ」・・・なんやそれ!あまりのくだらなさに、自分にツッコミを入れた。単なる雪の連想。
 本種を見るのは久しぶりだ。枯葉を積み上げた広い場所に、たくさん群生していた。カサの肉が薄いので、すぐに乾いて裂けてしまったり、褐色に変色してしまったりする。
 幸い、いちばん手前の2本が鮮度が良かったので、背景に他のカサを入れてクローズアップで撮った。
 全体に木漏れ日が当たって、明暗がまだらになっていたので、いつも持ち歩く白い傘を差して主役以外の光を遮った。傘を高く差し上げながらシャッターを切っていたので、人に見られたら何だと思われただろう。
 いつもは直射日光を嫌って影の中で撮ることが多いが、本種のように薄いカサのきのこは、日に透ける美しさを捉えたくなる。粗いヒダがいい表情を作ってくれた。
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キンチャヤマイグチ  ずっと見たいと思っていても、なかなか会えない種類はたくさんある。そして、やっとのことで出会っても、それが期待通りの姿であるとは限らない。2009年にやっと出会えたヤマブシタケが、そのパターンだった。
 今回の本種もそれに匹敵するような、がっかりの喜びだ。確かにややまれな種類のきのこではあるが、やっと見付けたのがカサ径4センチという小型。管孔も半分が虫食い状態で、生態写真に気合いが入らない。それでも、次の機会は当てにできないので、採取して記録写真はしっかり撮った。
 名前の通りカサは金茶色で、カサの表皮が管孔よりはみ出しているのが特徴なので、その部分もまるで証拠写真を残すようなつもりで撮った。次は、堂々たる雄姿に会いたいものだ。  戻る
2014年 9月27日(土)

大和葛城山

奈良県御所市

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