シリーズ <第147回>


竹 しんじ
自選  《月間MV展》
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MONTHLY MOST VALUABLE PHOTO

一ヵ月ごとの「きのこ探して」の中で、印象に残ったものを自選してみました。

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コツバイチメガサ
(青木氏仮称)
2015年11月15日(日)

くろんど園地

大阪府交野市
 20年以上も前に発行された「原色日本新菌類図鑑」(保育社)は、今でもとても頼りになるきのこ図鑑であり、その「オキナタケ科コガサタケ属」のところに線画で、ツバが柄の中ほどに付くツチイチメガサが載っている。そして「クサアジロガサもツバを有するが、全体がやせ形で柄は細長い」とある。
 このことから、この2種の肉眼同定には少々自信を持っていたので、この日も自信満々で「クサアジロガサ」として掲載した。ところが検鏡によって胞子サイズがそれより小さいことが分かり、ツチイチメガサか、あるいは青木氏仮称の本種が浮上してきた。過去にクサアジロガサとして掲載したものも怪しくなったが、検証不可に付きそれらはそのままとする。
 肉眼同定は難しくなったが、ツバの表情が魅力的なことには何ら変わりはない。    
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アカシミヒメチチタケ
(池田氏仮称)
 苔の絨毯にとても新鮮なチチタケの仲間が生えていた。一見して「ニオイワチチタケかチョウジチチタケのどちらか」と思ったが、よく見るとカサの模様が環紋になってない。赤褐色の不規則な斑紋が、放射状に広がっている。柄にも同じような色の斑紋が見える。どうやら「北陸のきのこ図鑑」に載っている本種のようだ。カサに弱い粘性があり、乳液は半透明〜白色で変色せず、味は渋味がある。
 このチチタケ属やベニタケ属は同定が難しいこともあって、ついつい敬遠しがちなグループだが、中にはかなりの個性派も存在する。
 当HPの「きのこ探して」コーナーにもなかなか登場しないが、少し虐げられているこの仲間に、これからはもうちょっと目を向けてみようかと思う。また何か面白い発見があるかも知れないから・・・。
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2015年11月22日(日)

大和民俗公園

奈良県大和郡山市

キアシベニヒダタケ
 「ドキッと塾」(きのこ写真教室)の卒業生を対象に、久々のきのこ撮影会を行った。風は少々冷たかったが天候には恵まれ、きのこ撮影には持って来いの薄曇りだ。スタートしてしばらくはやや傷み気味のモデルが多かったが、苔むした広葉樹から生えている本種はとても新鮮だった。
 ウラベニガサの仲間ではやや小型の種類で、透明感のある黄色い柄がとても印象的だ。よく似た別種もあるようだが、カサの表面に細かなシワが広がる特徴から本種と同定した。
 ヒダがわずかにピンク色になっていたので、レフ板の光をあまり強く当てずにその色を出そうとしたが、これがなかなか加減が難しい。そんな時は数でカバーするのが得策だと、たくさんシャッターを切った。
 これからも季節を追って、こんな「撮影会」を開催していきたい。
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2015年11月29日(日)

けいはんな記念公園

京都府精華町

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