シリーズ <第151回>


竹 しんじ
自選  《月間MV展》
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MONTHLY MOST VALUABLE PHOTO

一ヵ月ごとの「きのこ探して」の中で、印象に残ったものを自選してみました。

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トガリアミガサタケ
2016年 3月 4日(土)

かいがけ道

大阪府交野市
 哺乳綱霊長目ヒト科ヒト属のヒトである私は、いくら寒くなっても「冬眠」ができないので、真冬でもきのこは出ていると自分に言い聞かせて撮影に出かける。しかし、雪の舞う日やカラカラの冬枯れの野山では、いくら目を凝らしても何も見付からない。
 ここ数年の「三寒四温」は何となく穏やかさに欠けるように思う。 「寒」と「温」の落差が大きすぎて、体調だけでなく思考回路までが変調をきたしているようで、季節感がおかしくなる。
 それでも、3月の声を聞き梅の花も散り始める頃になると、「春告茸」ことトガリアミガサタケが出てきて 『もう少しの辛抱だよ』 と教えてくれる。
 きっと出ているに違いないと訪れた場所で、やっと小さな「春」を見付けた。背景の木々から漏れる光も、どことなく暖かみを帯びて、だんだん力強さを感じる色になってきた。もう少しの辛抱だな・・・と、つぶやく。  戻る

ウラベニガサ  今年もソメイヨシノの開花宣言が聞こえ始め、たっぷりの雨が降った2日後のこの日、そろそろ手応えのあるサイズのきのこが見られるかと期待した。池をめぐる散策路をヒョイと曲がった時、目の前にこれが現れた。
 「よし、これで試し撮りをしよう」・・・と、新しく買った超ワイドレンズをリュックから取り出した。今まで使っていたTokinaの魚眼ズーム(10-17_)はとても気に入っていたが、カメラのボディをEOS kissX7i に替えてからちょっと相性が悪くなったのか、周辺部の色ズレが目立つようになった。そこで今回、純正Canonのズームレンズ(10-18_)を買っておいた。
 きのこを大きく捉えながら、なおかつ背景も広く取り込みたい。単にそのきのこの生えている環境表現だけに留まらず、季節感であったり気温や湿度といった空気感なども、一緒に画面に写し込みたい。理想は高くてもなかなか現実は届かないが、またこれで撮影が楽しくなる。   戻る
2016年 3月20日(日)

けいはんな記念公園

京都府精華町

ツバキキンカクチャワンタケ
2016年 3月26日(土)

ふれあいの森

大阪府四條畷市
 昔に比べて最近は、本種を撮影する機会がグンと減った。その理由は見付からないのではなく、積極的に探さなくなってしまったからだ。
 以前はツバキを見付ける度に、その樹下にしゃがみ込んで探したものだが、生えていそうな環境が分かるようになったことや、ほぼ年中生えていることを知ると意欲が減衰してきた。
 もう一つ大きな理由がある。名前が長すぎることだ。HPを更新する際の文章だけでなく、保存するファイル名や撮った写真の整理などもなかなか面倒になる。
 しかし、この日はそんなことを言っていられなかった。雨が降らなかった週末なので谷あいにある公園を選んだのだが、目を皿のようにして探しても何も見付からない。なぜか本種だけが、あちこちのツバキの樹下にたくさん出ていた。幸いきれいなツバキの花も落ちていて、久しぶりに「ヤラセ」写真を撮ることができた。   戻る

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