シリーズ <第161回>


竹 しんじ
自選  《月間MV展》
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MONTHLY MOST VALUABLE PHOTO

一ヵ月ごとの「きのこ探して」の中で、印象に残ったものを自選してみました。

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チャカイガラタケ
2017年 1月 3日(火)

大和民俗公園

奈良県大和郡山市
 新しいレンズを買った。と言っても、今更ながらという安い「標準レンズ」だ。なんとカメラに装着すると、レンズの長さが2センチほどしかない超薄型で、その名も「パンケーキ・レンズ」という。それはまるで、レンズを外してボディーキャップを付けているように見える。
 焦点距離の24ミリ(35ミリ換算で38ミリ)は、人間の視野に近い感じで見たままを撮れるのだが、逆に言えば躍動的な表現力は乏しい。
 で、この日見付けたきれいなチャカイガラタケで早速試し撮りをした。レンズ前9センチまで寄れるので、なかなか面白い景色が撮れる。やや露出アンダーに撮ったせいもあるが、背景がすっかり冬の色になっていて改めて驚いた。野鳥の声も聞こえず虫も這わない・・・まるで時間が止まったような写真だ。いや、写真だから時間は止まっているのか・・・? 戻る

クロロスプレニウム・クロラ
2017年 1月 9日(日)

矢田山子どもの森

奈良県大和郡山市
 ものはついで(?)だから、続いてもパンケーキ・レンズで撮った写真。
 この日、あちこちの黒っぽい朽ち木に、淡い黄色の小さな盤菌が群生していた。学名では「Chlorosplenium chlora」という子嚢菌で、クロロスプレニウム・クロラと読むらしい。寒い季節になると湿り気のある倒木などに、たくさん密集しているのを見かける。和名がまだないようなので勝手に「クロラタケ」と呼んだりしている。
 この小型の盤菌類はどれも形が似ているので同属の仲間のように思えるが、盤の肉質や透明感、毛の有無など実に様ざまでたくさんの属に分けられている。
 また色も多彩で、本種のような淡い黄色をはじめ鮮黄色、白色から緑色や灰色、黒色など。中にはまさに銅の錆色(緑青)というのもある。サイズこそ小さいが群生することが多く、しっかり存在を主張していて、撮影を楽しませてくれる。  戻る

アラゲニクハリタケ  穏やかに明けた新年だったが、その後は大寒波が何度も押し寄せ、近畿でも北部や山間部で積雪があった。8日に寒い朝を押して出かけたが、この公園の駐車場でみぞれと寒風に跳ね返された。
 そこでこの日、そのリベンジとばかりに再訪・・・と言ってもこの季節ではリベンジに勝算はない。結局、数種の硬質菌を撮ってなんとか引き分けくらいに持ち込めたか?
 その中の1種に、よく似たニクハリタケとの見分けが難しい本種があった。両種ともカサの表面に毛があり、裏面には橙褐色〜肉色の針が密生している。見分けるポイントは断面で、本種には表皮のすぐ下にある「下皮」という褐色の層が線となって見える。また、カサに短い柄があることが多いのが特徴で、ニクハリタケは半背着して半円形のカサを作る。ただし本種のこの特徴は、図鑑によると「日本産の多くは」とあり決定打ではない。  戻る
2017年 1月21日(土)

むろいけ園地

大阪府四條畷市

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