シリーズ <第173回>


竹 しんじ
自選  《月間MV展》
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MONTHLY MOST VALUABLE PHOTO

一ヵ月ごとの「きのこ探して」の中で、印象に残ったものを自選してみました。

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スエヒロタケ  新年のトップバッターはおめでたい「末広茸」を選ぶことにする。もっともめでたいのは名前だけで、きのこ自体は「超」が付くありふれた種類だ。おそらく、どんなにきのこがない日でも本種を見ない時はない・・・と言っても過言ではない。
 今回の写真は、コナラの落ち枝に付いていた白いカサが目に留まり、ひょっとするとヒダがきれいかもしれない・・・と、くるっと枝を裏返したものだ。きのこの生態写真なら裏向きで不自然なのだが、一枚の絵として見ると華やかさのあるいい表情の写真になった。
 この平凡なきのこには意外な面もあって、他に似た種類がないため分類で学者を悩ませてきた。ヒラタケの仲間になったり硬質菌として扱われたりしたが、今はハラタケ目のスエヒロタケ科で一属一種となっている。さらに奇妙なのは、胞子が人の肺に侵入してまれに感染症を起こすらしい。 戻る
2018年 1月 7日(日)

矢田山子どもの森

奈良県大和郡山市

シダレハナビタケ
2018年 1月13日(土)

むろいけ園地

大阪府四条畷市
 このところ本種を見かける機会が増えた。以前は「一度は見たい」種類の一つだったが、2〜3ヵ所の公園で続けて見つけている。
 いつも、並んで下垂する姿を見て「サガリハリタケかな?」と思うが、付近を丁寧に探すと本種であることが分かる。そんなことを繰り返していると、次第に下垂する姿にも違いがありそうだと思うようになった。本種の場合は1本ずつがやや太めで、サガリハリタケほど長く伸びないようだ。
 ただ残念なことに、「一度は見たい」と憧れている本種らしい華やかな姿を、まだ見つけられずにいる。倒木の上面に群生して、まさしく「枝垂れ花火」のように四方八方に弧を描いて広がって垂れ下がる。新鮮なものは全体が純白なので、まるで芸術作品のような美しさがある・・・と、図鑑やいろんなサイトで見ては、ため息をついている。いつか必ず撮るぞ! 戻る

マツカサキノコモドキ
2018年 1月28日(日)

太陽が丘公園

京都府宇治市
 どこへ行ってもきのこはない―という状況だったので、この日は宇治植物公園へ行って、暖かい温室でのんびり散策をしようと考えた。しかし、以前にも別の温室でそんなことをやって、温室内は常に手入れが行き届いているためきのこなどがなかったことを思い出した。
 そこで、温室はやめて隣接するこの公園の方へ足が向いたが、予想した通りどんなに目を凝らしてもきのこはない。
 松ぼっくりがたくさん落ちている付近で、やっとこの1本を見つけた。やや傷み始めたカサだったが、これを逃したら他はないと、丁寧に撮影をした。
 1月下旬から立春を過ぎる頃が、一年で最も気温が低くなる。今年は例年よりかなり寒い日が多いような気がする。乾燥した寒風が吹き抜ける日は、きのこ探しもなかなか辛いものがある。雪の方がずっとマシだ。 戻る

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