シリーズ <第190回>


竹 しんじ
自選  《月間MV展》
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MONTHLY MOST VALUABLE PHOTO

一ヵ月ごとの「きのこ探して」の中で、印象に残ったものを自選してみました。

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ニセホウライタケ  前日に強い雨が降ったが、このカサの表情はそれの影響ではなく、本種が見せる独特の「編み込み」のような模様だ。
 近畿では5月からずっと雨の少ない状況が続いていて、「毎日が日曜」になったのをいいことに雨のタイミングを見て出かけるのだが、わずかな雨ではそれに反応するきのこも少ない。この日も予定していたコースの半分ほど来たところで、やっと本種を見つけることができた。それぞれ10センチほど離れた3本だけだったが、状態はなかなか良くて本種らしいカサの表情を撮ることができた。ヒダは遅くまで真っ白なのでローアングル写真に期待したが、雨による泥跳ねできれいな写真が撮れなかった。改めてこの写真を見ると、カサの上にさえいくつかの砂粒が載っているのが分かる。
 このすぐ近くで2本のツチスギタケを見つけた後は、コースの後半もただひたすら歩くだけで終わってしまった。  戻る
2019年 6月 8日(土)

上野森林公園

三重県伊賀市

クロアシボソノボリリュウタケ
2019年 6月23日(日)

くろんど池観察会

奈良県生駒市
 カタカナで14文字。図鑑やサイトによっては最後の「タケ」を省略している場合もあるが、それでも12文字と長い。ノボリリュウタケの仲間の足(柄)の細いグループで、色が黒いタイプ・・・という意味の名前だ。
 柄の先端に子嚢を作る円盤を広げ、それを馬具の鞍のような形に曲げる。さらにその鞍の前後の端を上へ引き上げてくっつけると、2枚の重なった円盤状になる。今回の写真はそのくっつく少し前の状態で、一見するとまるで黒猫の顔のような形で、なかなか愉快だ。ちょうどアニメ「魔女の宅急便」に出てくる、黒猫のジジのシルエットによく似ている。
 この日の観察会ではこれ以外にも、クロノボリリュウタケやナガエノケノボリリュウなど、ノボリリュウタケの仲間がいくつか見つかった。発生は多くなくて群生もめったに見かけないが、いずれも個性的でついカメラを向けたくなるモデルたちだ。  戻る

サンコタケ
2019年 6月23日(日)

くろんど池観察会

奈良県生駒市
 3本の指を器用に操って何かをつまんでいるように見えるが、だからと言ってこれは「ツマミタケ」ではなくサンコタケだ。
 この日は、観察会では初めて電動一輪車「KO1」をお供に参加した。まだオフロードでは乗りこなすのが難しく、歩くより疲れるという皮肉な状態だった。このサンコタケが見つかった時も、少し奥まった場所だったので撮影をパスしたところ、メンバーの小寺さんが採取して撮りやすい所に運んできてくださった。それではご好意に甘えて・・・とばかりに、いろんなアングルから撮影した。
 その撮影中にも数匹のハエが、ひっきりなしに飛んで来てはしきりにグレバを舐めている。糞臭や腐敗臭を放って虫たちをおびき寄せ、グレバに仕込んだ胞子を運ばせるというこの仲間たちの作戦には、いつもながらオミゴトと感心する。  戻る

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