きのこ探して
今日はどこまで行ったやら・・・


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2001年
8月26日(日)

高麗山
(神奈川県大磯町)
 この前の高麗山がいつだったか思い出せないので、過去の「きのこ探して」をたどってみたら、なんとキヌガサタケの連続撮影をした7月1日以来だ。湘南平から海に向かって、高田公園の方へ行くコースは、勝手に『テングタケ通り』と呼んでいる。8月下旬から9月中旬にかけて、4〜5種類の大型テングタケ科のきのこが一斉に出るからだ。
 で、そろそろかと出かけてみたが、テングタケはもとより他のきのこもほとんど出ていない。台風で沢の倒木が下流まで流されるほど雨が降ったのに、なぜきのこが出てないのだろう。
 今日見つけた数少ない中から、絵になるものを2点。上はナカグロモリノカサの幼菌。まだヒダが膜状のツバに覆われている。もう少し開けば、美しいピンク色のヒダが見られる。そしてすぐにこげ茶色になってしまう。残念ながら毒きのこだ。
 もう1点はキサマツモドキ・・・だと思うが、あまりにも小型過ぎる。カサの直径が5〜12ミリ。10センチあまりのサクラの落枝から出ていた。
2001年
8月25日(土)

飯能市・天覧山
(神奈川キノコの会)
 台風でまとまった雨が降り、昨日も飯能市(埼玉県)周辺は少し降ったようだ。10時には多分、気温30℃に達していたようで、蒸し暑く汗が止まらない。しかし、やはりきのこの大きさや種類は、やっと野外勉強会らしくなった。
 今日はなぜか赤いきのこでいい写真が撮れたので、赤のシリーズで選んでみた。やはり華やかな色のきのこは、撮影していても楽しく力が入る。
 まずトップはアカイボカサタケ。きのこ狩りでは見向きもされない有毒きのこだが、被写体としては優秀なきのこだ。
 次はたくさん発生していたドクベニタケ。成菌は虫にかじられたりして痛んでいることが多いが、幼菌は可愛い姿でバランスもいい。
 そして、久しぶりに見たハナオチバタケの紅色型。褐色型は別種ということになったようだが、紅色方の方は見かけることが少ない。いい写真が撮れたので『GALLERY』にも入れることにした。
2001年
8月17日(金)
    ↓
8月21日(火)

奈良県大和郡山市
(帰省)
 じつは私は自他ともに認める「雨男」である。過去にも、狙いすまして取った夏休み3日間がすべて雨で、その前後は見事な好天だったことがある。傘を持つと晴れる、持たないと雨が降るなどというのはしょっちゅうである。
 で、ここしばらくカラカラ天気の続いた自宅(奈良県)では、家族達が私の帰省を、別の意味でも期待して待っていたようだ。結果は最後の21日だけが雨だったので、19日(日)に大和郡山城の本丸できのこ探しをしてみたが、干からびて名前も分からないきのこのカケラが、1個だけ見つかった。
 そして、21日に恵みの雨を連れて神奈川へと戻ってきたが、招かれざる客「台風11号」までついてきてしまった。しかし、タップリの雨を含んだ山々は、きっとこの次の週末には、タップリのきのこを見せてくれるだろう。楽しみだ。
2001年
8月12日(日)

新治公園

神奈川県横浜市
 昨日、また久しぶりの雨が関東地方に降った。が、またにわか雨程度のため、期待をかけずに横浜の新治市民の森公園へ行った。
 入り口からすぐの低地で、倒木の付近に小さなきのこが数種類出ている。大きなものに期待がない分、撮影にも時間をかけてみる。
 ところが、最初の登り斜面のスギの根際に、なにやら赤っぽいきのこが見える。マスタケだろうか・・・と、近づいてみると、なんとナラタケモドキだ。スギから出るわけないが・・・よくみると、スギに張り付いたキヅタから出ていた。付近にもいくつか群生があり、いきなりいい収穫となった。
 さらにコースをたどっていくと、畑地に積み上げたおがくずの山に、ツブカラカサタケがいっぱい出ている。少し写真向きの美しさには欠けるが、撮り頃の新鮮な状態だ。これは食毒不明のきのこだ。
 続いてのきのこは、すぐには名前がわからなかったが、どうやら埋もれ木から出ているらしいウラベニガサ。大きなカサの割りに柄の細い、変なバランスの一群で、種名には少し疑問が残る。
 ここしばらくの気象条件なら、今日の成果は満足すべきだろう。
2001年
8月8日(水)

不明菌について
 持ち帰った土塊には問題のきのこが2本ついていたが、1本は翌日にはしおれてしまった。つまりそれは、菌糸が途切れたからで、もう1本はつながっているということになる。時間をかけて慎重に掘り出すしかない。
 15センチほどの長さまで掘り出したところで、直径2センチくらいの土の塊になっていて、黒っぽい植物の根がついている。やっぱり菌根菌かと、慎重に水の中で土を落としていったが、根につながっていなかった。外れたのかどうかは不明。今回も確認に失敗。顕微鏡を持たない私には、組織を比較することも出来ず、かといってにわかに検鏡したところで知識もなく、まったく歯がゆいところだ。周囲で応援してくれている人たちも、同じ思いだろう。
 そんな折、城川先生からハガキが届き、膠質・ヒダが網状・胞子がアミロイドなどからラッシタケ属(Favolaschia)とする方が妥当であり、仮称もツエタケは不適当で「ナガエノニカワアミタケ(Favolaschia sp.)」の方が良いとのこと。
 柄の形状から菌核や菌根を作るより、アンモニア菌の方が可能性が大きいようで、動物の死骸や巣の痕跡を探してみるべきかも・・・という内容。

 ここしばらく雨が降らないせいもあるが、あまりの珍菌に本来の「ドキッときのこ」のコンセプトから大きく外れた内容になっている。これはこれで、何か形を残すとしても、本来の「きのこ写真」に早く戻ろうと考えている。
2001年
8月5日(日)

富士山西臼塚、再訪

静岡県富士宮市
 いつもよく一緒にきのこ探しをする神奈川キノコの会のメンバー、K氏とW女史に同行いただいて、未知種ニカワアミツエタケ(仮称)の再調査に出かけた。先週と同じように濃霧が立ち込め、3人ともレインギアに身を包んでの探索となった。※8月8日、仮称を「ナガエノニカワアミタケ(Favolaschia sp.)」に変更。
 第1目的は柄の先端がどうなっているのか、を解明すること。結論から言うと、今日は解明できなかった。予想をはるかに越える柄の長さで、いかに手先の器用なK氏でも柄の接続先を突き止めることができなかった。地中深くのびていて毛ほどの太さになっていくため、どんなに慎重に掘っても切れてしまう。
 夕刻になり薄暗くなってきたので、とりあえずは土ごと掘り出して持ち帰り、時間をかけて取り出すことにした。
 個体差はあるものの、みな10〜20センチもの深さまでのびていた。菌根菌なのかほかの何かから出ているのか、何とか突き止めたいものだ。
2001年
8月4日(土)

不明菌の続報
 7月29日に富士山の西臼塚で見つけた不明菌は、城川先生に見ていただいたところ胞子などからキシメジ科になりそうだが属が不明のまま。ひょっとすると新属新種の可能性まで出てきた。子実体がニカワ質で強靭であり、ヒダ面が整った網状であり、柄の下端がツエタケのように伸びている。で、ひとまず仮称を「ニカワアミツエタケ」と付けていただいた。
 標本が少なく柄の先も確認してないので、再確認に行くつもりだ。標本撮影も、もっとシッカリしたものが必要になるだろう。まだあるかどうかは分からないので心配だが・・・。

 ※8月8日、仮称を「ナガエノニカワアミタケ(Favolaschia sp.)」に変更。
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