きのこ探して
今日はどこまで行ったやら・・・


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2001年
9月30日(日)

泉の森公園

神奈川県大和市
(神奈川キノコの会)
 9月も終わり、絶好のきのこシーズンになったというのに、また雨が降らない。これほど天気に影響を受ける自然観察も少ないだろう。
 枯れ枝に生えるニセキンカクアカビョウタケという、小さいのに名前の長いきのこがある。普通は名前の通り、鮮やかな赤い色をしているが、オレンジ色や明るい黄色までかなり変化の幅がある。特に黄色いタイプは高山に出るビョウタケに良く似ている。前者は柄の根元が黒いというので、ルーペを使ってデジカメ撮影してみた。こんなときもデジカメは便利だ。
 ハラタケ類はほとんど見つけられなかったが、一つ、同定クイズにしたくなるようなきのこを見つけた。高さは約3センチ。手にとって根元を見るまで分からなかった。大きさがきのこ同定の決め手にならないことは、もう何度も経験しているが、それでも首を傾げてしまう。
 もう1点はまったく珍しくないが、こんな日でないとジックリ撮らないだろうカワラタケ。新鮮な状態だった。
2001年
9月23日(日)

日川・竜門峡

山梨県・大和村
 HP「二人山脚」(リンクページに「二人三脚」と記載されているHPが多いが、正しくは「三脚」ではなく『山脚』)の大熊さんに、ホンシメジを見つけたという「大志戸木の実の里森林公園」のことを教えていただき、いつものK氏、W女史とO女史も加わって4人で行った。・・・が、連休の大渋滞に計画を大幅に狂わされてしまい、現地には午後になって到着。さらに、台風15号で公園内の道路が寸断され通行止めになっていた。
 しかたなく、入り口付近で車をとめて、手近な山道へ入ることにした。それでもいいきのこがたくさんあり、1・2泊する価値のあるポイントだと分かった。
 すぐに見つけたのがアイシメジ。ヒダの周縁に淡い黄色が見えるのが特徴。続いてはボリュームタップリのアカヤマドリ。フウセンタケ科のきのこもずいぶん出ていたが、写真的にいい状態のものは見つけられなかった。
 この日の「ドキッときのこ」は、K氏が見つけたバカマツタケ。地元のきのこ屋でバカマツタケにさわって、店のおばさんに怒られたK氏は、「怒られたきのこ発見!」と溜飲を下げていた。しかも、2本も見つけて、他の3人は十分にその芳香を味わった。
 ホンシメジや地元で出ていると知ったコウタケも、残念ながら発見できなかったが、今後もシーズンに1回は訪れたい好ポイントだ。
2001年
9月22日(土)

高麗山

神奈川県大磯町
 汗を拭くためのタオルが、ちょうどいいマフラーになった。天気予報では運動会日和といっていたが、高麗山では午前中いっぱい寒風が吹きすさんで震えた。
 「テングタケ通り」にはようやくタマゴタケが出はじめたが、去年に比べると極端に数が少ない。しかも、同時に見られたウスキテングタケやコテングタケモドキなどがほとんど出ていない。と思ったら、大型の黄色いきのこを発見。初めて見るキタマゴタケだ。カサにはっきりと条線があるが、ヒダ、ツバ、柄ともにやや白っぽいので、万一のことを考えて試食はやめておく。
 ベニタケの仲間は何種類か出ていたが、相変わらず同定が難しい。カサに強いヌメリのあるぶどう色のベニタケを見つけた。ヒダが黄色くて周縁部にカサの色のふちどりがある。図鑑で見る限りクサイロアカネタケが最も近い。
 もっとも東よりのコースで、小型のオニフスベを見つけたが、ただ白いだけの球体は写真にしにくい。新鮮なので試食してみよう。
 広葉樹の根際にカサの白いきのこを見つけた。柄の根元に淡褐色の袋があり、表面は絹状の細かいササクレがある。キヌオオフクロタケだ。初めて見るきのこだが、暗くて撮影条件が悪い。採取してヒダの綺麗なピンク色も撮影。ヒダの端よりわずかにカサの方が出ている。
2001年
9月20日(木)

9/16新治の続編

神奈川県横浜市
 先日、新治の森へ同行したK氏から、クロノボリリュウタケの付近で見つけた小さなきのこはアカヒダカラカサタケではないか、と連絡があった。私の図鑑では「新菌類図鑑」にしか記載はないが、図版、記述ともにピッタリ符合して間違いないだろう。不明のままで写真を撮ったことさえ忘れかけていたので、嬉しくなって、続編で掲載することにした。
 ついでと言う訳ではないが、当日に掲載しなかったきのこも、3種追加することにした。まず、初めて見たツチヒラタケ。とても美味しそうなきのこだが、図鑑では食毒に触れていない。ウッドチップから生えていた。
 つぎの2点は、コテングタケモドキの群生していたコナラ林のきのこで、そのコテングタケモドキの幼菌と、まるでトゲトゲ頭の雪だるまのようなシロオニタケの幼菌。思わず小枝を刺して手や目鼻を付けたくなるスタイルだ。
 人間や動物の子供は共通して可愛さを持っているが、きのこの幼菌にも同じような可愛さを持ったものが少なくない。部分の大きさの比率やバランスから感じるイメージだろうか。 
2001年
9月16日(日)

新治市民の森

神奈川県横浜市
 9月に入って初めての新治(ニイハル)の森。いつもながらK氏と同行。そしていつもながら、ここはきのこの種類が豊富で、なかなか先へ進めない状態に陥る。車を置いて50mほどでまずクロノボリリュウタケ。その付近で見つけたはっきり環紋のあるベニタケは、てっきりキチチタケだろうと思ったが、いくらルーペで調べても乳液を出さない。こんなベニタケ属のきのこは見たことがない。いたるところに出ていて、時どき調べて見たがやはり乳液がまったく出ない。謎のままだった。
 今日もっとも多かったのはテングタケダマシ。スギ・ヒノキ林に入るといっぱい出ていて、どれも綺麗な状態だった。今日見たのはほとんどが小型で、テングタケとはずいぶん雰囲気が違う。カサ表面のイボがはっきり尖っている。
 私は常づね大型ハラタケ属きのこの綺麗なヒダを狙っている。今日はウスキモリノカサのいい状態に出会えた。ヒダがこげ茶色になってしまう前の一瞬だけ、美しいピンク色になる。今日は残念ながら、そのピンク色のまだ少し前だった。
 同じスギ林の中で、小さな紫色のきのこを見つけた。コムラサキイッポンシメジだろうと思う。綺麗な赤紫のカサで、ヒダには太い縁どりがあった。
 終盤のコナラ林ではコテングタケモドキが一面に群生していたが、少し遅くて痛んでいるものが多かった。キイロイグチの典型的スタイルを発見して撮影。よく探すとクロラッパタケも見つかった。
 これからもキチッと定点観察地にしたい、豊かな森の公園だと思う。
2001年
9月15日(土・祝)

相模原中央緑地

神奈川県相模原市
(神奈川キノコの会)
 この緑地は「木もれびの森」と呼ばれ、73haもある平地の森でとても街中の緑地とは思えない豊かな自然がある。ただ、残念ながら台風15号の影響なのか、少し荒れていて大きなきのこは少なかった。
 いきなり見慣れない黄色いきのこを見つけ、撮影後に採取すると、どの部分を触っても速やかに青変する。後の鑑定でキヒダカラカサタケと同定され、南方系のきのこだが最近よく発生するとのことだった。
 ヒビワレシロハツカレバキツネタケを撮影した後、極小の白いきのこを発見。よく見ると柄が黒い。アシグロホウライタケだろう。とても小さいが個性的で、美しい姿をしている。
 今日はハラタケ科のきのこが多かったが、ナカグロモリノカサやザラエノハラタケに混じって、どちらとも違うようなタイプのきのこがあった。ザラエ・・・に近いようだがカサの鱗片の感じが少し違う。変異の範囲内だろうか。
 今日のちょっと面白いきのこはニオイワチチタケ。きのこには特有の匂いを発するものが多い。いい香りのもの、クサイやつ、中には桜餅やカブトムシの匂いまである。で、このきのこはなんと、カレーの匂いがするのである。乾燥すれば香辛料に使えそうだが、どうなのだろう。
2001年
9月9日(日)

七沢森林公園
神奈川県厚木市
 台風の接近で一日中雨が降るものと考え、今日はホームページのリニューアルを進めようと予定していた。しかし、午前9時には青空が広がり始めたため、じっとしていられなくなって出かけることにした。
 七沢森林公園のコナラ林が気になって来て見ると、まるで長い間の雨不足のウップンを晴らすように、あちこちにいろんなきのこが出ている。が、やっぱり雨に打たれて痛んでいるものが多い。
 いい状態のテングタケを見つけた。特にカサの表面が濡れて美しい。もう1種、カサの周囲が赤い輪の模様になった大型きのこを発見。よく見るとナカグロモリノカサだ。成菌が雨に打たれると、カサ表面が赤変するようだが、幼菌には変色は見られない。
 気温は30℃くらいで湿度は100%。少し歩くと汗が噴出してバテるのが早い。大粒の雨も降り出して、早々に引き上げてきた。

 「BE−PAL」(小学館のアウトドア雑誌)10月号(9/10発売)の綴じ込み小冊子はきのこ関連のHP紹介。当「ドキッときのこ」も掲載していただいた。日ごろ訪問いただいている方々のお陰と厚く感謝しています。これからもよろしくお付き合いください。
2001年
9月8日(土)

びわの森・高麗山
神奈川県平塚市
 ちょうど1年前の高麗山で、全体が黄色い粉だらけのテングタケ科のきのこを見つけて「写真資料館」で不明菌として掲載していたが、先日「Mushyのキノコ写真小ギャラリー」の正井様から、「長沢先生・本郷先生の共同発表による新種キワタゲテングタケ」に似ているとメール・線描画をいただいた。本体の標本がないので、今日、もう出ている頃かと高麗山へ行った。
 その前に、ヒョウモンウラベニガサが気になるびわの森へ寄り道。早速チェックに向かうと、群生とはいかなかったが数本が出ていた。特に幼菌は豹紋がくっきりしていて美しい。木はかなり腐朽が進んでいて、来年は出ないかもしれない。
 続いて頭を出したばかりのタマゴタケ、撮り頃のウスキテングタケ、鮮やかな緑色のアイタケを撮影。
 高麗山では綺麗なアカキツネガサを撮影できた。肝心のキワタゲテングタケと思しききのこは、まだ早すぎるのか・・・と、諦めて帰りかけたとき、幼菌を1本だけ見つけた。撮影できる場所ではなかったので、採取後に標本撮影した。幼菌なので種の同定はできないかもしれない。

 正井様にいただいた資料で、何とか今年こそ同定をしたいと思う。正井様、ありがとうございました。
2001年
9月3日(月)
昨日の訂正
 昨日のムカシオオミダレタケ(?)について、「きのこ雑記」の浅井様からメールをいただいた。ムカシオオミダレタケではなく、ニクウチワタケの幼菌かまたは、その近縁種だろうとのこと。迷路状になった管孔面を掲載して訂正します。浅井様、ありがとうございました。
2001年
9月2日(日)

横浜・北八朔公園
神奈川県横浜市
 今日はなんとも奇妙な一日だった。K氏からムカシオオミダレタケらしききのこを見つけたと聞き、一緒に北八朔公園へ行った。樹種不明の切り株から美しい橙色のきのこが出ている。私はムカシオオミダレタケを良く分かっていなかったので、数冊の図鑑と比較してみて確かに似ていることが分かった。堅いきのことは異なる柔軟さと、顕著なヒダの乱れが特徴だが、決定的ではないので断定はできない。
 すると不思議なことに、今日見つけたきのこのほとんどが同定に苦しむものばかり。まず強いヌメリのあるシメジ属のような幼菌。成菌には粘性がなく、かさ表面は平滑で中心から褐色が薄くなり周縁は淡黄色。コクリノカサではないかと思うが自信はない。
 次は竹の地下茎から束生している白いきのこ。小型でカサの直径は10〜20ミリ。ヒダは垂生している。これも図鑑を繰っても名前が分からない。
 他にもすっきりと名前の分かるきのこが少なくて、なんとも煮え切らない不満な一日となった。夕方になって仕方なくレストランに行くと、駐車場でK氏が驚きの声。何事かと見ると、なんと植え込みに見事なヤマドリタケモドキとテングタケの群生。今までのモヤモヤは吹っ飛んだが、できれば山で見つけたかったなあ・・・と、贅沢なグチ。
2001年
9月1日(土)

富士山南麓
静岡県富士市・富士宮市
 ほぼ1ヶ月ぶりの富士山。富士スカイラインから新五合目へ登る途中の2合目あたり、標高1,600mのところに高鉢駐車場がある。まずそこから山裾へ向かうコースをとった。
 車道から一歩目でいきなりナラタケの群生。結局、今日はナラタケとサクラタケを最もよく見た1日となった。形のいいナラタケがたくさんあって、ついつい何枚もシャッターを切ってしまう。同コースではツノマタタケの綺麗なのも撮れた。鮮やかな黄色が美しい。
 次に山側へ入ってみると、同じく黄色が鮮やかなハナガサタケ。幼菌のうちはササクレに覆われていいスタイルだ。すぐそばではヌメリツバタケモドキがしずくをしたたらせていた。外見はヌメリツバタケと瓜二つだが、ヒダが縮れることで見分けられる。
 やはりここまで来ると「ナガエノニカワアミタケ(仮称)」が気になって、西臼塚へ足を伸ばす。もうほとんど出てなくて3本しか見つからなかったが、今度は奇妙な形の幼菌を見つけた。1本の根状菌糸から株状になって子実体が発生している。こういう生え方もするきのこなんだろうか。発生源に加えて、また謎が増えてしまった。
 車に戻る途中で、1本の落枝から立派なシイタケが7本も生えているのを見つけた。撮影の後は3本採取して、ナラタケとともに夜食のスパゲティの具になった。テングタケ科を期待していったが、まだほとんど出てなかった。
 

 
 
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