今日はどこまで行ったやら・・・


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2004年
 2月28日(土)

県立21世紀の森
神奈川県南足柄市
 きのこを知るには先ず木を覚えろ・・・とはよく言われる言葉で、なるほどその通りだと納得はしているのだが、恥ずかしながら草花や木の名前はほとんど知らない。エノキタケは同定できるのにエノキが分からないのでは具合が悪いので、フィールドではなるべく教えてもらいながら覚えることにしている。
 丹沢湖の南にあるこの森林公園には「グリーンウォッチングコース」という、樹木の名前をクイズにした探索コースがある。今の時季は葉を落としている木が多いので、枝ぶりや冬芽を見ながらいい勉強になる。良く知る方と同行だったので50種のクイズはほぼ満点。今日覚えたことを忘れなければ素晴らしいのだが・・・。
 今日見つけたきのこは1種類だけ。名前を「ハナビラヒカラビタケ」と付けたいような、パリパリに乾燥したハナビラニカワタケだった。
 駐車場では偶然、野鳥撮影に来ていたリンクHP「道端自然観察館」の吉田さんと会った。確かに、「この時季にきのこ撮影とは?」と、氏が驚くのも無理からぬことだと思った。
2004年
 2月22日(日)

明治神宮の森
東京都渋谷区
 今日は別件で都内へ出かける用事があったので、午前中の短時間だけ神宮の森を探索してみた。
 境内にはスダジイの古木がかなりあったので、もう少し後の時季にはきっとカンゾウタケを見ることができるのだろう・・・などと思いながら良く見ると、根元にサルノコシカケ型のきのこがたくさん生えている。以前にも何度かツリバリサルノコシカケと同定されたものとよく似ている。同じスダジイの大木なので多分これも同種なのだろう。
 もう1種はごく平凡なカイガラタケだが、あちこちの落ち枝や切り株に大きな半円を描いて群生している。カサの表面が微毛に覆われているので、ビロードのように滑らかで手触りがいい。裏は管孔ではなくきれいなヒダを持っているので、たいへん同定しやすい硬質菌だ。
 夜になってまるで台風のような風雨になり、本当に久しぶりに雨が降った。温かい雨はきっと眠っていた菌糸を活性させたに違いない。私にとってはいいタイミングとは言い難いが、着実に春に近づいている実感は嬉しいものだ。
2004年
 2月21日(土)

大磯城山公園
神奈川県大磯町
 いつも行く高麗山の少し西に、県立の大磯城山(ジョウヤマ)公園がある。よく整備された自然公園と郷土資料館などがあり、ゆったり散歩するには最適な環境だ。
 いくぶん気温が上がり春のような陽気になってきたが、まだまとまった雨に恵まれないので、カサカサの枯れ葉が厚く積もった林はまったくきのこの気配もない。竹林の中の広葉樹の切り株にやっと見つけたのはヤケイロタケだった。管孔面がまるで焚き火で焼かれたような焦げた灰色をしている。名前のヤケイロはこのことを表しているのだろう。
 ワヒダタケの群生をいくつも見かけた。海に近い里山に多く発生すると教わったが、まったくその通りだ。細かなヒダが同心円状に密生するので、見分けは非常にカンタンだ。カサの表面には絹状の光沢があるので、新鮮なものはたいへんきれいだ。
 斜面に太い切り株があって何やらきのこが生えている。一面に褐色の粉を被っているようなので良く分からなかったが、やや赤紫がかった色と柄に黒いつやがあるのでどうやらマンネンタケのようだ。何の切り株だろうと側面から伸びている枝を見ると、幹が緑色で大きな葉もつやのある緑色。アオキにそっくりだがこんな大木にはならないからこれはタブノキだろう。
 間もなく3月になる。あちこちで梅も満開になっている。足りないものは唯一つ「慈雨」だ。一雨ごとに春めいて・・・と、早く言いたいものだ。
2004年
 2月15日(日)

道志みち
山梨県道志村
 昨日、里山を歩いて気づいたことだが、今の季節は当然ながら林床に落ち葉が堆積しているため、たとえきのこが生えていたとしても非常に見つけづらい。むしろこんな時は、川沿いなどのキャンプサイトの方が探しやすいと考えた。候補地を検討してみると、ピッタリの場所として「道志みち」が浮かんだ。
 道の駅「どうし」に車を止めると、道志川にかかるつり橋を渡って遊歩道を歩く、適度の散策路が作られていた。ここにはまだ雪が残っていて足元が危なかったが、沢を少し登るとすぐに最初のきのこを見つけることができた。
 いかにもエノキタケが生えていそうな立ち枯れの木が何本もあったので、てっきりエノキタケだと思ったが、カサが堅く周縁が波打っていてヒダがない。これはオツネンタケモドキだ。食菌ではないが被写体としては面白い。
 歩きやすい斜面が多く樹種も豊富な雑木林なので、シーズンにはかなり興味深いきのこが出るに違いない。ぜひその頃に再訪したいところだ。
 コースも終わり近い頃、道路わきに落ちていた枯れ枝になにやら白いさかずき状の小さな硬質菌が生えていた。よく観察するとさかずきの内側にかすかに環紋が見える。その小さなさかずきから白いカサを広げているものもあった。これはサカズキカワラタケだ。今まで見たことがなかったので嬉しい発見だった。
 その付近には、これも初めて見る黒い球の群生があった。表面をルーペで見たが、目立った特長がないのできのこかどうかもよく分からない。手持ちの図鑑でもそれらしいものは見つけられなかった。クロコブタケに似た感じだが表面の凹凸がない。※後日、ツボミタケという種であることを知った。
 午後からは一段と気温が下がり、また真冬へと戻ってしまった。
2004年
 2月14日(土)

びわの森・高麗山
神奈川県平塚市
 今日が土曜日なので、例年なら「義理チョコ」を配るはずの女性たちは大いに助かったのではないだろうか。その分菓子業界はマイナスかも知れないが・・・。
 私が今欲しいものは「慈雨」であって、たとえ「義理」でもいいからと思うがなかなか降ってはくれない。
 いつ行っても何か面白いものを見せてくれる「びわ青少年の家」の森へ行ってみたが、いかにこの好ポイントでも雨がなくては寂しい内容も仕方がない。フィールドを隈なく歩いたつもりだが、最後になってようやく見つけたのは大きなシイタケだった。しかもそれは並んだホダ木から生えたもので、当コーナーに相応しくはないが無いよりはマシ。カサ表面のひび割れがきれいな、いわゆるドンコ型のシイタケだった。
 こうなればもう一箇所の好ポイント「高麗山」に期待を掛けるしかなかったが、やはり乾燥した尾根筋で元気だったのはカワラタケくらいのものだった。
 夕方頃から少し雨が降って気温も高めだったので、明日は何か興味深いものが発見できればいいのだが・・・。
2004年
 2月11日(水・祝)

真鶴半島自然公園
神奈川県真鶴町
 冬の間は雨や雪が降らない限りフィールドはカラカラに乾いて、どこへ行こうときのこが生えていそうにもない。こういう時はいろんな候補地を頭に描きながら、少しでも水に縁がある所を選びたくなる。ここ真鶴半島は名前の通り三方を海に囲まれている訳だから、少しはマシな気がする。
 ところがまず見つけたのは、完璧に乾燥品になったアラゲキクラゲの群生。ちょうど手ごろなサイズで保存の手間が省けるが、被写体としては寂しいものがある。その付近ではキヌハダタケも乾燥気味で生えていた。こちらは硬質菌だから乾燥してもあまり姿は変わらない。カサの表面に絹状光沢があってワヒダタケに似ているが裏面は細かな管孔になっている。
 昨年の3月に3日連続でツバキキンカクチャワンタケを載せたことがあったが、やはりこの時季に華やかな色が入ってくれるのは嬉しいものだ。そこで今年も探してみると小さいながらいくつか見つけることができた。
 昨年12月14日の新治定点観察でモエギタケ科のクサアジロガサと同定された小型のきのこは、その後の詳しい観察で柄の下部にササクレ状の鱗片があるため近縁の別種の可能性が大きいことが判明。その同種と思われるきのこがここでも見つかった。当HPではクサアジロガサ近縁種としておくことにする。
 紅梅や寒桜が咲いているのを見るともう春が近いような錯覚を感じるが、まだまだ気温が低いので楽しくなるようなきのこの姿はもう少しオアズケか。
2004年
 2月 1日(日)

新治市民の森
神奈川県横浜市
 やはりここ「新治市民の森」でも状況は昨日の「高麗山」と大差ない。尾根筋や斜面に沿った散策路はどこもカラカラに乾燥していて、きのこが生えているような気配すらなかった。
 いつもの場所で見つかるエノキタケもほとんどが原型を留めないほど干からびた状態だったが、池の縁の立ち枯れた木からは少し新鮮な、ヌメリのあるものが生えていた。
 以前にこの森のツバキの木の下でもツバキキンカクチャワンタケを見つけたことがあるので、生えているに違いない・・・という気持ちで念入りに探してみた。すると、初めは直径数ミリの小さなものが見つかり、次第に目が慣れてくると付近から次々と形のいいのが見つかるようになる。ここはまだほとんどツバキの花がつぼみで散っている花が少なかった。
 午後遅く、もう一箇所でエノキタケを見つけたが、撮影後に採取するとなんと極端に地中部分が長く伸びていた。よほど深い部分の木から生えていたのだろうが、こんなに長いのは初めて見たので、記録として撮影しておいた。
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