今日はどこまで行ったやら・・・ |
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2004年 12月26日(日) 寺家ふるさと村 神奈川県横浜市 |
久しぶりに寺家へ行ってみた。この里山で写真を撮り続けているグループがこの時期に写真展を開くので、それを見に行くという目的もある。 とても空気が乾燥していて、どこを歩いてもカラカラに乾いている。こんな時は普通にきのこを探しても確率が悪すぎる。以前なにかを見つけたポイントを、的を絞って丁寧に探すと見つけることができるものだ。 と言っても、やっと見つけたのはニガクリタケだった。独特の硫黄色に紫褐色の胞子が被っている。付近の倒木にも幼菌から枯れたものまで、たくさん生えていた。 立ち枯れた太い木の下側に奇妙な形のきのこが生えている。ヒダを持っているのに柄がなくて背着している。よく見るとカイガラタケだった。堅いきのこは生える場所によってかなり形が変わるので、しばらく種類が分からないことがある。 昨年暮れに、カサに霜が降りたエノキタケを撮った場所へ行って見ると、わずかながら見つけることができた。今のところ「暖冬」傾向で行動するには楽でいいのだが、気温はどうでもいいからとにかく雨でも雪でも降って欲しいと思う。 最後にもう1枚、おまけの「ウサギ」。 ※先日、真鶴で見つけた「ウラベニガサ属」だと思ったきのこは、採取して数日過ぎてもシッカリしたまま乾燥しているので、多分「フウセンタケ科チャツムタケ属」が正しいようだ。 |
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2004年 12月23日(木・祝) 真鶴半島自然公園 神奈川県真鶴町 |
週の前半で雨模様の予報だったが、結局はほとんど降らなかった。気温はほぼ平年並みになっているようだ。そこで例によって少しでも水分の多い土地を求めて、富士山の周辺を行き当たりばったりに探索しようと出発した。 ところが箱根にも行き着かない所で、何があったのか大渋滞。我が聡明なるカーナビ嬢によれば到着は午後になるらしい。急きょUターン。そこから手近な場所として真鶴半島に向かった。ここならアクニオイタケやニガクリタケぐらいはあるだろう。 この季節に松林で期待できる種類としては、松ボックリから生えるマツカサキノコモドキがある。そして案の定それはすぐに見つかった。今まで小型菌といえばNikon(E5000)の出番だったが、EOSでも何とか撮ってみたくて50ミリマクロレンズにクローズアップNo.9を付けてみた。結果は上々。思い切り絞れるので近接撮影でもピントが深い。これからも使えそうだ。 倒木から、この季節には珍しく大きなきのこが生えていた。ウラベニガサ科だと思うのだがカサの表面にササクレ模様があり、柄は堅くて少し繊維状の光沢がある。種名は分からない。 ※採取して数日過ぎてもシッカリしたまま乾燥しているので、多分「フウセンタケ科チャツムタケ属」が正しいようだ。 地面から小さなきのこがいくつか生えていて、覗き込むと柄の中ほどにしっかりツバがある。柄の細さから考えてクサアジロガサだと思う。独特のスタイルはなかなか絵になるので、じっくりローアングルで狙ってみた。 結局、はじめに予想した2種は影も形もなかった。やはり雨が欲しい。 |
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2004年 12月19日(日) 高麗山 神奈川県大磯町 |
今日はどこへ行っても、絵になるようなきのこは見つからないだろうという気がした。こんな時は慣れ親しんだフィールドを、「ダメモト気分」でゆったり散歩する方がいいと思い、高麗山を歩いた。 普段は下ばかり見て歩いているので木々の様子など気に止めなかったが、今日けやきの広場につくとイロハモミジがカラフルに紅葉していた。 倒木に生えた苔の間からアラゲコベニチャワンタケが出ていた。乾燥に耐えてとても新鮮な状態だ。これは材上だが、水辺の土から生えているのもよく見かけるので、とても適応力のあるきのこのようだ。 別の倒木にはとても瑞々しいヒラタケが1本だけ出ていた。直径は8センチあまりになっているのに、カサの色はまだ濃いグレーが強い。褐色になるのはきのこに含まれる水分の量に影響されるような気がする。 そのすぐ近くでは、もうすでに黒い胞子まみれになったムササビタケを見つけた。新鮮なときよりこんな状態の方が、ムササビタケらしくてすぐに名前が分かる。こちらはカサが乾くと明るいベージュ色になってしまう。 夕方からは黒い雲が広がり、天気が下り坂になった。少しは雨が降ってくれないと、写欲の湧くきのこが見つからない。 |
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2004年 12月18日(土) 七沢自然保護センター 神奈川県厚木市 |
雨が降らない日が続くと、どうしても探索場所に池や湿地のあるところを選んでしまう。冬になって空気が乾燥してくればなおのことだ。この「県立自然保護センター」の野外観察エリアは、そうした理由で冬によく訪問する。 それでもやはり探索を始めてしばらくは何も見つからなかったが、ようやく形のいいエノキタケを見つけた。ちょうどいい具合に紅葉したモミジをバックに撮ることができた。真っ白いヒダとビロード状の柄のコントラストが美しい。 昨年暮れに雪をかぶっていい表情を撮らせてくれたナメコは、今年も元気に出ている。名前の通りヌメリの強いきのこだが、少し乾くとカサの色が黒っぽくなる。これは味噌汁の具にちょうどいい・・・と思ってしまうが、この観察エリアはどんなものもすべて採取厳禁だ。そういうときに限っていい食菌が見つかるもので、すぐ近くには肉厚のシイタケや1個だけだがヌメリスギタケモドキも出ていた。どれもすべて投棄されたホダ木から生えているものだった。 散策路の脇の朽ちた柵からは、数種類の小さなきのこが生えている。これらの小型菌は真冬になってもいい被写体になってくれる。・・・が、いざ種名を同定する段になると、なかなか厄介な連中だ。何とか名前の分かったものを掲載したが、これとてかなり怪しいものだ。 一つは高さ2センチ足らずの小さなヒトヨタケ属で、カサや柄の全体に白い鱗片が付いていてカサの中央だけ褐色になっている。ヒダヒトヨタケモドキで良さそうだ。もう1種は柄やカサの色とニオイから、アクニオイタケだと判断した。 1〜2本だけではなかなか同定も困難だ。 |
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2004年 12月12日(日) 新治市民の森 神奈川県横浜市 |
そんなに言うんなら冬らしく・・・と、天気が言ったとか言わないとか、昨日とは打って変わって冷たい雨が降る寒い日になった。今年最後の「新治定点観察会」は防寒着に傘を差しての探索になった。 昨年の暮れに駐車場付近でヒトヨタケを見つけて、寒さにも強いことに驚いたが、今日も探してみるとやはり出ていた。もうカサの縁が溶け始めているが、これもヒトヨタケらしい姿でなかなか興味深い。 毎年ハタケシメジが生える坂道があって、落葉が積もっていても場所が分かっているからすぐに見つけることができる。ところが今日は離れた場所に大きな一群が出ていたためにすっかり見過ごしていて、後続のメンバーに呼び戻された。これも冬に強いきのこなのだろうか、勢いよくカサを広げた大きなものだった。 たくさんのホダ木が並べられたところに、きれいなヒラタケがたくさん出ていた。カサが10センチ近くまで大きくなっても肉厚で、カサの色は明るい灰色のまま。雨に濡れた幼菌はとてもいい被写体になる。 杉林の中では数ヵ所でスギエダタケを見つけた。カサが純白のものが多いが、たまに灰色のカスリ模様が入ったものがある。柄の下半分がきれいなオレンジ色なので分かりやすい。柄全体に細かい毛が生えているのも見分けるポイントになる。 他には定番のエノキタケやシイタケが観察できた。なお、昨日アップしたシックイタケは誤りで、硬質菌に詳しい仲間からヒメシロカイメンタケが正しいと教えてもらった。訂正します。 |
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2004年 12月11日(土) 高麗山・地獄沢 神奈川県平塚市 |
きのこ探索に出かけるのはずいぶん久しぶりのような気がする。11月28日以来だから2週間ぶりだが、毎週出かけていると長く感じるものだ。 寒さが苦手の私にとっては誠に幸運なことに、いまだに冬にならない。猛暑の年は厳冬になりやすいと聞いたが、12月に入って「夏日」になるようでは暖冬どころではない異常さだ。 地獄沢の入り口に車を停めて、さっそく1種を撮影。多分このHPに初登場のきのこだろう。と言っても珍しいわけではなく、いままでレンズを向けなかったからだ。スギやヒノキの幹にべったり白いペンキを塗ったような姿で、まったく撮影意欲が湧かなかったが、今日は珍しく「それなりに」いい姿が見つかった。その名もシックイタケ。広葉樹ならザイモクタケで、孔が粗いとヒメシロカイメンタケになる・・・と、大雑把な見分け方で同定している。※硬質菌に詳しい仲間からヒメシロカイメンタケが正しいだろうと指摘いただいた。訂正します。 相変わらず年中元気なのはニガクリタケ。撮らなくてもいいか・・・と思うのだが、この季節でほかに新鮮なものが見当たらないことが多いので、ついついシャッターを切る。 同定に悩んだきのこがあった。見つけた時はヒメカバイロタケモドキだと思ったが、撮影後に図鑑を見るとカサの表面がワサビタケによく似ている。そして念のためかじってみると全く辛くない。ヒダや柄の様子からやはり前者に落ち着いた。 この季節にきのこを探すと、当然「きのこ目」はミクロモードになって小型菌を探してしまう。そのせいでこのシーンをウッカリ見過ごすところだった。他にも手ごろなヒラタケがいくつか出ていたので、うどんにでも入れようと採取した。 上着を一枚多くして探索していたが、気がつくと汗をかいていた。 |
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2004年 12月 5日(日) 室内勉強会(写真映写) 平塚市立博物館 (神奈川キノコの会) |
毎年12月に「神奈川キノコの会」の室内勉強会が行われ、有志によってきのこ写真が映写されるが、今年はついに「スライド映写」がなくなり全てPCを使ってのプロジェクター映写になった。リバーサルフィルムでの色再現の美しさには未だに少なからず「未練」はあるものの、ここ数年のデジカメ写真の進歩と現像不要の利便性・経済性には強力な魅力があるのも否めない。 私も例年通りこの一年間で撮った写真から、51点の映写をさせていただいた。昨年までの「凶作」が終って、今年は豊富なきのこが見られたにもかかわらず、あまり自慢できる内容ではなかったことに反省。 本日映写した中でHPでは紹介しなかったものがあるので、遅ればせながらここで掲載しておく。 9月19日に富士山・大室山へ行ったときに青木が原樹海の散策路で撮ったもので、とても小さなフウセンタケ科のきのこだ。高さは2.5センチほどで全体が繊維質で光沢も粘性もない。ちょうどムラサキフウセンタケを超小型にした感じで、くもの巣状の膜がありカサの中央が高く盛り上がっている。 図鑑で同定できず不明のままだったが、後日、高橋春樹さんのHP「八重山諸島のきのこ」で紹介されている、ヒメムラサキフウセンタケによく似ていることが分かり、記載内容も符合するので本種であると判断した。 不明のままになっているものも映写したので、何らかの進展があればまた追って掲載したい。 |
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