今日はどこまで行ったやら・・・


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2002年
12月29日(日)

高麗山
神奈川県大磯町
 一年の締めくくりは、やはりここ高麗山と決めているわけではないが、この季節に遠征しても効率が悪いだけなので、どうしても手近な所を選んでしまう。しかもこのところ雨も降っていないので、こんな時期に真面目にきのこを探すのはまさしく「酔狂」だなぁと思った。私は下戸なので「酔」はないが、「狂」については残念ながら強く否定する自信がない。
 で、何とか見つけたエノキタケの幼菌は、寒さに縮んでいるような姿だった。水不足で大きくなりそうにもない。
 元気なのは堅いきのこだけで、落ち枝にきれいに並んだツヤウチワタケと、これも乾燥のせいか面白い形にカールしたウチワタケを見つけた。両者はよく似ているが、ウチワタケの方がやや大きく表面に毛が密生しているので、ルーペがあれば見分けられる。
 2003年は「ドキッと」するきのこでスタートできることを願う。
2002年
12月23日(月・祝)

伊豆・一碧湖
静岡県伊東市
 一碧湖(いっぺきこ)・・・字といい読み方といい何ともいい雰囲気を持っている。実際は湖と言うより池と呼ぶべき小さなもので、周囲4kmだからゆっくり散歩しても1時間で回れる。貸しボートもあったりするが、あまり観光ずれしてなくて静かなところだ。
 散策路に入ってすぐ、カワラタケやカイガラタケが群生する立ち枯れた木があって、よく見るとエノキタケも混じっていた。もうかなり虫にかじられているが、きれいな色をしている。
 湖畔にはサクラの木が多く、そこから何やら小さなきのこらしきものが出ているのを見つけた。カサが1センチにも満たない小さな束生だが、柄にヒダが見えるのでこれはヒラタケなのだろう。さすが冬のきのこは今の時期でも幼菌なのだ。
 土手の土から褐色のきのこが生えていた。見たところヒダにも色がついているのでムササビタケのようだ。撮影後に確認すると、地中のコナラの根から生えていた。木から生えるきのこは冬でも元気な種類が多い。もう1種、クヌギタケもカサは反り返っているがきれいな状態だった。
 サクラの落ち枝に、ネンドタケモドキやクロコブタケに混じって、クロハナビラタケが出ていた。キクラゲの仲間ような姿だがこれは子嚢菌で、強い中毒が確認されている毒きのこだ。食欲の湧く姿ではないが、乾燥した状態のキクラゲと混じってしまう可能性は十分考えられる。
 乾燥していないアラゲキクラゲを見つけたので、安心して少しいただくことにした。





2002年
12月22日(日)

七沢自然保護センター
神奈川県厚木市
 断じて歳のせいではない(と信じている)が、風邪がなかなか治らない。昨日はミゾレ混じりの冷たい雨が降り、今日は木枯らしが吹き続けている。おかげで雪をまとったきれいな丹沢山塊を見ることができた。その東の麓に七沢がある。
 木の根際に黄色い縁取りのきのこが出ている。ウロコタケ科のチャウロコタケの幼菌だろう。裏面はつやがなく紫を帯びた色をしている。
 昨年、ナメコが群生したホダ木はもうほとんど朽ちて、わずかに数個の幼菌と採取された跡を確認できた。シイタケの方はまだいくぶん元気で、大きなカサを広げていた。雨の後で開いたのだろう、ヒダが真っ白でとてもきれいだった。
 木々がほとんど葉を落としたので野鳥の観察には最適のシーズンだが、降り積もった枯れ葉が多くてきのこを探しづらい。ツチグリの派手な星型はさすがに良く目立ち、真っ白な星に刻まれたひび割れ模様が美しい。これはもう閉じることのない老菌なのだろうか。つついてみても胞子は残っていなかった。
2002年
12月15日(日)

高麗山
神奈川県大磯町
 風邪をひいてしまって少し熱もあるのでしばらく外出を控えていたが、まったく日光を浴びないのも良くないような気がして、最も手近なフィールドである高麗山へ行ってみた。風邪薬の影響だろうか、目の焦点が合いにくくものが二重に見える。自慢の「きのこ目」がうまく働いてくれないので、遠くを探すのは諦めて足元の極小きのこを撮影することにした。
 まずは散策路の階段で見つけたアンズタケの幼菌。初めはミキイロウスタケだと思ったが、カサも柄も黄色くないので違うのだろう。残念ながら鼻が詰まっていてニオイを確認することができなかった。
 沢の倒木には小さなチャヒラタケと、さらに小さなニオイアシナガタケを見つけた。今日の「きのこ探して」は、「レンズ前2センチの世界」というテーマでまとめようかと思いついた。・・・が、きっとヒラタケぐらいは見つかるだろうから、このテーマはまた別の機会に取っておこうと、さらに探索を続けた。
 ふと、高麗山でエノキタケを見ていないことを思い出して不思議に思っていたら、なんとその直後に倒木に出ているのを発見。冬眠で仮死状態のナナフシも見つけたので共演していただいた。見つかるだろうと思っていたヒラタケは、今回は空振りだった。
 残念ながらあまり陽を浴びることはできなかったが、やはり屋外の空気で気分のリフレッシュはできたようだ。
2002年
12月 8日(日)

新治市民の森
神奈川県横浜市
 冷たい小雨混じりの新治で、今年最後の定点観察をやった。前回がほんの2週間前だから大して変わりばえはしないかと思ったが、やはりこの季節になってもまとまった雨は好材料になるようだ。
 探索を始めてしばらくは何も見つからず、散策路の階段の木から生えたツノマタタケや、倒木に出た鮮やかなヒイロタケを撮影して、堅いきのこをメインに観察していた。
 去年、みごとなエノキタケを見せてくれた谷戸へ行ってみると、今度はヌメリスギタケモドキが出ていた。ほとんどカサの表面に鱗片が残ってないが、カサに強いヌメリがあって柄にはない。やや濁ったヒダの色や柄のササクレもあって、こんなに遅くまで生えることを改めて知った。本日の収穫としていただくことにした。
 場所は少し離れたが、やはり今年もきれいなエノキタケを見ることができた。
 気温は低く日差しもないので寒い1日だったが、風がほとんどないので震えるようなこともなかった。まだまだきのこのシーズンは終わっていない。
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