今日はどこまで行ったやら・・・


2005年
4月
現在へ
2005 2004年へ 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 2006年へ

2005年
 4月29日(金・祝)

新治市民の森
神奈川県横浜市
 4月の定点観察会はたまたま帰省と重なったので休んでしまったが、幸いにも次の5月の観察会をG.W.と重なるという理由で、前倒しにして本日行うことになった。ここしばらく雨が降る度に気温が下がっていたが、昨日からは一気に暑くなって今日も夏日となった。そろそろ新治も賑やかになる頃かと期待が膨らんだ。
 ところが地面はすっかり乾いていて、いくら目を凝らしても乾燥しきった小さなきのこしか見つからない。イタチタケらしいきのこもいくつかあったが、なかなか被写体にはならない。
 やっと散策路脇の針葉樹の柵から形のいいアミスギタケがいくつか出ていた。カサの表面のササクレ状の模様もきれいだったが、やはりローアングルからの方が背景も入っていい雰囲気になる。
 いくつかあるヤマグワの木にはもう緑色の実が付いていたが、その下を探すとたくさんのキツネノワンがあった。キツネノヤリタケがなかなか見つからなかったが、一度見つけた経験があると目標をイメージできるためだろうか、見つかり始めるとたくさん出ていることが分かった。やはり数本並んでくれるといい構図が作れる。
 低地を探ろうと久しぶりに旭谷戸へ回ると、ずいぶんカサの黒っぽい小型のきのこがあった。カサが開いたものは少し傷んでいたが、その独特の濃いワイン色からウスベニイタチタケであることが分かった。幼菌はもっと濃い色なのでほとんど黒に近いほどだ。
 そのすぐ傍に柄の長い極小菌が2本並んでいた。カサだけを見るとヒメカバイロタケに似ているが柄の細長さは全く違う。クヌギタケ属になるのだろうが名前は分からなかった。
 大型連休が始まって行楽中の人には申し訳ないが、ぜひとも適度なまとまった雨が欲しいものだ。
2005年
 4月24日(日)

県立21世紀の森
神奈川県南足柄市
 今日は湿度が低く、カラッと晴れ上がった青空が気持ちよく広がっていた。一年で最も過ごしやすい気候だろう。
 こういう日は尾根伝いに歩いても、乾いてしまって何も見つからないことが多い。そこで、せせらぎ沿いに探索できる所を考えて、この森林公園を思い出した。スギやヒノキが多い所なので大きなきのこは望めないが、乾いた雑木林よりはるかに面白味がある。
 スギの枝や葉が積もった間に赤褐色のカサが見えた。直径は2〜3センチでわずかに放射状の模様が見える。カサにツヤはなく繊維状で、ヒダは明るい褐色でよく揃っている。種名は分からないが外見からはササタケ属のような感じだ。
 ジャゴケという独特の葉(葉状体)を持つコケが一面に広がっていて、その間からアシナガタケが何本も生えていた。ニオイをチェックしたが全くなかった。今日はいたるところでアシナガタケを見ることができた。
 もう1種、コケの間から小さなカサが二つ並んで生えていた。肉薄でヒダが乱れている。根元には毛状の菌糸が生えていたのでクヌギタケの仲間だろう。クヌギタケそのものかも知れない。ローアングルの1点は「Gallery」に入れることにした。
 ほとんど枯れてしまった竹林にオオチャワンタケが出ていた。数個あったがどれも名前通り大きくて、直径を計ってみると最大のものは13センチあった。ここまで大きいとチャワンというより・・・。
 マツの間伐材にまるで陶器のような質感のものが出ていた。ツヤもあって、ちょうどナントカ焼の工芸品に見える。よく見るとヒトクチタケだった。やや古くなったのもあったが、それはまるでカンパンのようだった。
 雑木林の尾根歩きが楽しくなるような日が待ち遠しい。
2005年
 4月23日(土)

高麗山・湘南平
神奈川県平塚市・大磯町
 今週は水曜と木曜にまとまった雨が降った。まだ、雨の日に気温が下がってしまうので本格的にきのこが出始める様子はない。それでも今日の高麗山は地面も適度に湿り、数種類の「きのこ型」きのこを見つけることができた。
 湘南平にあるテレビ塔の下には数本のヤマグワの樹が並んでいる。ここはかなり地面が堅いので斜面を少し降りたところを探すと、かなり広い範囲にキツネノワンとキツネノヤリタケが混生していた。やっとキツネノヤリタケらしい姿を撮ることができた。
 マツの朽ちた切り株に小さなオレンジ色のきのこが株状に生えている。この独特の色と姿はヒメカバイロタケだ。冬の間はモドキの方ばかり見ていたので、ずいぶん久しぶりに見る気がする。
 同じく朽ちてしまって樹種の分からないような切り株に、大きなきのこが生えている。高さが10センチ近くあるマツオウジだ。ササクレのあるカサ、鋸歯状で柄に垂生するヒダ、堅く締まった白い柄・・・これだけ特徴がはっきり出ていると同定しやすいが、時どき悩んでしまうような細くてきゃしゃなものもある。食べられるが、やや苦味のあるマツヤニ臭があるので好みは分かれるようだ。
 以前、コフクロタケを見つけたヤマザクラの根の際に、また何か見慣れないきのこが生えていた、小さくてよく見えないので引き抜こうとしたら、とてもしっかり生えていて抜けない。ルーペでカサの部分を良く見ると、全体につぶつぶが見える。これは間違いなく「冬虫夏草」の仲間だ。図鑑を見るとどうやらオオゼミタケらしい。慎重に撮影をしたあと掘り出そうとしてみたが、たくさんの根が絡まった間に生えていて掘ることができない。残念だが諦めるしかなかった。
 午後は探索ポイントを地獄沢に移して、短時間だけ歩いた。先月13日に大きなエノキタケを見つけた腐った材の同じ場所に、今度は小さな形のいいきのこが出ていた。カサにヌメリがあり条線の入ったツバがしっかり付いているので、どうやらツチナメコのようだ。ツチイチメガサにも似ているが、ここまでカサが開くとツバの位置はもっと下になるだろう。
 ちょうど一年前、付近のウメの樹に小型のハルシメジを見つけたので探してみた。樹の周りを中腰で2周したが見つからない。ジャノヒゲとヤエムグラが密生しているのでとても探しづらいが、それでも執拗に草の根を分けて探すと、わずかに数本だけ出ていた。どれもまだカサを開いてない幼菌で、まだこれからという状態だった。
2005年
 4月17日(日)

一碧湖⇒地獄沢
静岡県伊東市
神奈川県平塚市
 より暖かい方面と言えば、ここ平塚市からは伊豆半島が手ごろな距離にあるので、行き慣れた一碧湖の周囲を歩くことにした。
 ところがいくら丁寧に探してもまったくきのこが見つからない。そう言えば去年の今頃ここを探索して、あまりの無さにアマガエルを撮ったことを思い出した。日付を確認して驚いた。まったく同じ日だったのだ。
 それならと、去年アミガサタケのあった所をピンポイントで探してみたら、なんとドンピシャ、同じ場所に2本のアミガサタケが生えていて、去年よりいい感じで横にスミレが咲いていた。
 そしてなんと、これも去年とまったく同じ場所にトガリアミガサタケが、こちらも2本並んでいた。よく探すとトガリアミガサタケの方は付近にも数本出ていた。
 きのこの発生を予測するのはかなり難しいと思っていたが、こんなに律儀に生えることもあるのだと感心した。
 それなら去年の同じ頃、高麗山の地獄沢でキツネノワンを見つけたが、それも出ているかも知れない。一碧湖でこれ以上探しても効率が悪いと判断して、午後は早々に地獄沢へと取って返した。
 そしてこれも読み通り。まだ数は少ないものの数箇所に群生が見られた。サクラの花びらが一面に散っていて、なかなかいい季節感がある。
 ここにはキツネノヤリタケが出ないのを不思議に思いながら、キツネノワンの幼菌を撮っていたら、横に小さな針のようなものが立っていた。よく探すともう1本やや大き目のヤリが見つかった。同じ環境に同時発生する2種の子嚢菌だが、お互いに何か関連はないのだろうか。
2005年
 4月16日(土)

富士山北麓
山梨県富士吉田市
 どうもこの時季になると、毎年同じような失敗をしているように思う。つまり、桜も散ってすっかり春になったのに気を良くして、富士山へ走ってしまうのだ。その結果、薄着のままで残雪の散策路を歩くハメになってしまう。そして、当然のことだがほとんどきのこは見つからない。
 それでもなんとか、ようやく見つけたのは地中深く根のように柄を伸ばす小さなきのこで、掘り返してみても何から生えているのか分からなかった。とは言っても付近一帯はマツ林だから、きっとマツカサキノコモドキに間違いない。
 もう1種はカサがオチョコになった小型菌で、色は淡褐色なのだがクロサカズキシメジでよさそうだ。名前の通り全体が黒いタイプもあるが、これも同種でいいのだろうか。
 地面に貼り付いて撮影していると、頭上を野鳥の一群が通り過ぎて行く。急いで望遠レンズに変えて撮影。慌てたので手ブレがあるが、初めて撮ったコガラだ。シジュウカラに似ているが、より小型で胸が黒くない。
 明日は今日に懲りて、より暖かい方面へ行くつもりだ。
2005年
 4月 9日(土)

大和民俗自然公園

奈良県大和郡山市
 久々に帰省をして、以前に良く通っていた「大和民俗自然公園」へ行った。2日ほど前に雨が降ったらしいが、初夏を思わせる陽光にすっかり地面は乾き、芝生に座っての桜見物には絶好の日和だった。
 きのこはほとんど見つけられなかったが、前にも見つけたことのあるヒトヨタケ科の生える場所をチェックすると、見事に群生していた。
 見たところネナガノヒトヨタケに似ているのだが、カサの表面にささくれ立った繊維状鱗片がほとんどない。中にはまったく鱗片を付けてない幼菌もあるので、これは別種と考えた方がいいのかも知れない。
 ほとんどきのこを探すことは諦めていたが、なんとか1種だけでも撮ることができた。また、週末に向けての春雨に期待したいところだ。
2005年
 4月 3日(日)

七沢森林公園
神奈川県厚木市
 午後からは雨になるという予報だったため、なんとか午前中に何種類かを見つけておきたかったが、シャッターを切ったのは鳥と花だけ。今日は更新できないかも知れないと、不安がよぎった。
 こうなれば確率の高いイチョウの樹下を狙うしかない。と、行ってみるとやっぱりトガリアミガサタケが数個出ていた。まだ小さな幼菌もあったので、まだしばらくは見られそうだ。
 そのトガリアミガサタケの幼菌を撮ろうとしたとき、もう少しでカメラで踏み潰しそうになった小さなきのこを見つけた。恐らく「きのこ型」では最小クラスになるに違いない。高さが約7ミリ、カサ径は2ミリほどしかない。それでも鮮やかなオレンジ色のカサと黄色い半透明の柄がとてもきれいだ。ヒダは白いのでクヌギタケ属なのか、それとも柄の様子からアカヤマタケ属かも知れない。
 「沢のさんぽ道」へ向かう途中、岩がゴツゴツした斜面に見慣れないきのこが出ていた。カサの表面は褐色の繊維が放射状に付いているが、後で確認すると強い粘性があった。ヒダも柄も白くやや垂生している。ヌメリガサ科かと思ったが根元に白い菌糸があるのでクヌギタケ属の方だろうか。
 さらに進むと、枯葉を被った褐色のカサの群生を見つけた。枯葉を取り除いていって我が目を疑った。この時季にこんな立派な群生を見るとは思ってもみなかった。くもの巣状のツバに赤錆色の胞子で柄の上部には紫色が見える。どう見てもフウセンタケ属の特徴なのだが、春にこんな群生をするフウセンタケの仲間を知らない。
 成果ゼロかと心配したが、この陽気に誘われて一斉にきのこが出始めたようだ。「沢のさんぽ道」では例年見かけるツチイチメガサが、広い範囲で散生していた。もう一種、ここで見かけるヒメコンイロイッポンシメジも探したが、かなり古くなった1本だけしか見つからなかった。
 やっと本格的な春がやってきた。目にまといついてイライラさせる虫が現れると、春になったと確信する。
2005年
 4月 2日(土)

芝五交差点
東京都港区
 先月の29日のこと、通勤途中で港区の芝五丁目交差点を渡って、建ったばかりのビルの植え込みを何気なく覗くと、なんとオオチャワンタケが生えていた。翌日にカメラを持って行こうかと迷ったが、いくら変人の私でもスーツにネクタイ姿で他所のビルの植え込みには入れない。
 仕方なく諦めたのだがやはり気になって毎日見ていると、少しずつ色が濃くなるものの一向に萎れる様子がない。それなら・・・と本日、撮影することにした。
 そうまでして撮りたかった訳は背景にあった。都会の真っ只中らしく、ちょうどいい具合にバックに某大手電機メーカーの本社ビルが入る。この何とも不釣合いな被写体をどうしても撮りたかった。
 ことのついでに夜景も狙ってみたが、土曜日のせいか窓明かりが少なくて、あまりいい写真にはならなかった。昼に撮ったものをGalleryに入れることにした。
pagetop