今日はどこまで行ったやら・・・


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2005年
12月25日(日)

少年の森公園

神奈川県藤沢市
 関東は連日、雨も雪も降らないため、どこへ行っても何かがあるという想定ができない。それでも材上生のきのこなら何か出ているかもしれない。今年のトップを飾ったGalleryのエノキタケはそうして見つけたのだ。
 広場の一角に置かれた丸太にいろんな硬質菌などが出ていたが、どれも乾燥してカリカリの状態だった。中でも真っ白に乾いたアラゲキクラゲは、採取しようとすると手を切りそうな硬さだった。
 それでもめげずに園内を一周して、見つけた軟質菌はやはりエノキタケだけ。かなりの数の干からびた成菌に混じって、かろうじて鮮度を保っていた数本を撮った。
 たとえわずかな量でもいいから、恵みの雨が欲しいものだ。
2005年
12月24日(土)

ひょっとして・・・
過去の写真より
 先日「きのこのこのこ」コーナーの写真を探していて、ウスベニイタチタケとしていた中に雰囲気の違う種類が混じっていることに気づいた。実は撮影の時も疑問には感じたのだが、かと言って他の種名が思い浮かばなかったのでウスベニイタチタケとしておいた。
 柄が白くないことやカサの乾き方が違うと気づき、図鑑やネットで調べたところ、どうやらセンボンサイギョウガサに似ていることが分かった。持っているだけでも法律違反になるきのこだが、厳密に同定した訳ではないので断定はできない。次に発生を見たら慎重に確認することにする。
2005年
12月23日(金・祝)

七沢自然保護センター
神奈川県厚木市
 記録を塗り替えるほどの大雪が西日本と北陸を襲っている。ところがなぜか関東地方だけが、寒い風が吹くものの晴天が続いている。
 冬のきのこを探しに「自然保護センター」へ行った。ここは川も湿地もある地形なのでこの時季でも何か見つかるだろう。
 せせらぎの流れは見事に凍っていた。つららや枝に付いた氷がきれいだったので撮影。この分ではきのこはないかも知れないなどと呟いていた。
 ようやく足元に小さな白いカサを見つけた。ローアングルで見ると柄の下の部分だけが黄色くなっている。これはスギエダタケだ。冬型きのこの一種だ。
 4年前にここで投棄ホダ木に生えるきれいなナメコを見つけたが、それ以来毎年少しずつ出ている。今年もなかなか形のいい株が出ていた。
 枯葉を除きながら触ってみて驚いた。なんとカチカチに凍っている。どうしてこんな寒い中できのこを出すのだろう。きっと、あらゆる外敵から身を守るために自ら冬へ逃げ込んだに違いない。冬型タイプはそういう傾向なのだろう。
2005年
12月17日(土)

今週末は「冬眠」
 「暖冬予報」をあざ笑うかのように−42℃以下という大寒波が来て、西日本の各地でも大雪となっているようだ。ヘビやカエルだけでなく哺乳類の一部にさえ「冬眠」をするものがいる。爬虫類の一種ではないかと自覚している私は、彼らを羨ましいとさえ思うことがある。慢性の風邪と持病の腰痛もあるので、この週末は他のコーナーの充実にいそしむことにする。
2005年
12月10日(土)

新治市民の森
神奈川県横浜市
 定点観察会も今年最後となった。このところほとんど雨が降ってなかったので、おそらく地上生のきのこは期待できないだろうから、エノキタケやヒラタケのいい被写体でも探すつもりでいた。
 ところが駐車場に車を停めてカメラの用意などをしていると、同行者が早くも面白いものを発見した。先月、コガネタケが群生していたところに同じような色の奇妙な塊があるのだ。「ひょっとするとあれだろうか?」ニオイを確認すると確かにぶどう果汁に似たニオイがする。みんな「ファンタグレープ」のニオイそのものと言っていた。コガネタケに寄生してきのこを作るニオイオオタマシメジだ。まだ、きのこを作っていなかったのが残念だが、珍しい種類を見ることができた。
 あちこちの切り株にはやはりエノキタケが出ていて、埋もれ木から生えているきれいな一群を撮ることができた。まるで防寒のためかと思うほど、厚いベルベットをまとった長い柄だった。
 ホダ木だと思われるサクラの木からは、ナメコの幼菌がたくさん顔を出していた。コナラのホダ木もたくさんあって、シイタケやヒラタケも生えていた。みんな冬に強いきのこだ。
 半ば湿地のようになった草地に、褐色の小さなきのこが見つかった。ツバがないこのスタイルはどうやらチャムクエタケモドキらしい。早春に出ることが多いらしいがこんな時期にも生えるのだろう。
 やはりきのこは少なかったが、珍しい種類の観察もできた面白い一日だった。
2005年
12月 3日(土)

地獄沢・高麗山
神奈川県平塚市
 とうとう今年も最後の月になってしまった。何かとあわただしい季節になっても、相変わらずカメラ担いできのこ探し。いよいよ見つけることが困難になってきたとは言え、丁寧に探せばそれなりにいい被写体は見つかるものだ。
 前回と同じように地獄沢から入って、すぐに倒木上のナラタケを見つけた。もうかなり弱々しい姿で、付近をくまなく探したがこれ以外には出ていなかった。
 ウッドチップを敷き詰めた道にたくさんのコチャダイゴケが並んでいた。もうどれも干からびていて、湿り気の多いところだけ少し元気なものがあった。まだ蓋がついているものもある。
 去年エノキタケを見つけた切り株をチェックしたら、きれいな状態のキヌハダタケが生えていた。カサの表面だけを見るとワヒダタケにとても似ているが、裏面はヒダではなく肉眼で・・・いや、ルーペを使ってもよく見えないほどの細かな管孔になっている。
 昨冬はあまり群生を見かけなかったニガクリタケだが、今年はたくさん出るのかもしれない。きれいな株を見つけることができた。もう紫褐色の胞子もたくさん飛んでいるようだった。
 斜面の最も低いところに1本だけムジナタケが生えていた。これもずいぶん遅くまで姿を見るきのこだ。柄の高いところに糸状のツバがあり、そこに真っ黒の胞子が載っている。ヒダにレフ版で光を当てると、ギラギラと反射する様子が見える。まるで金属でできているような不思議な光沢が面白い。写真でその輝きが撮れないのが悔しいが、何となくそんな雰囲気は分かってもらえるだろうか。
 ほとんど雨が降らずカラカラ天気が続いた週にしては、まずまずのきのこを見つけることができた。
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