今日はどこまで行ったやら･･･

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２００５年　２月２７日(日) 小田原いこいの森神奈川県小田原市	特に行き先を決めずに西へ向かって車を走らせた。すると、次第に沿道の雪が多くなり、小田原市に入った付近では５センチ以上も積もっていた。軽の１ＢＯＸカーでノーマルタイヤという「竹ベンツ」では、このまま山間部へ向かうのは無謀だと判断して、小田原市の「いこいの森」を歩くことにした。　ここでは１０センチほどの積雪があり、スギ・ヒノキの林を歩くと樹上からの「落雪爆弾」がたいへん危険である。なるべく頭上の開けた、広葉樹の散策路を選んだ。　管理棟のすぐ近くにシイタケ栽培のホダ木が並んでいて、たくさんのシイタケが雪を被っていた。これも冬に元気なきのこなので「らしい」写真と言えるのだろう。　コナラの斜面を歩くと、ここでも異常にたくさんのツチグリが生えていた。所によっては過密状態ではないかと思えるほど密集している。　腐朽の進んだ大きな切り株があったので、丁寧に探してみるとやはり期待した通りのきのこが出ていた。どんなに気温が下がっても平気？で群生するセンボンクヌギタケだ。ちょっと時間が遅かったようで、きれいに雪を被った姿は見逃した。　遊具のある「コナラの広場」では、新鮮なクロハナビラニカワタケを見つけた。縦１０センチあまりの大きな塊だった。ハナビラニカワタケに似ているが色が黒く透明感がない。　そのすぐ近くにあった落ち枝には小さなチャワンタケの仲間が出ていた。これでは種の同定は困難だが、一昨年の今頃にたくさん見かけたフクロシトネタケによく似ている。今年も発生が多いのかも知れない。　野鳥はやっとジョウビタキのオスを撮ることができたが、距離が遠くてあまりよく撮れていない。さらにルリビタキのオスも撮ったが、これも同様にシャープには撮れなかった。狙うのは面白いが大きく撮れないのはとてももどかしい。





２００５年　２月２６日(土) びわ青少年の家神奈川県平塚市	またまた都合のいいことに木曜の夜から雨が降った。乾燥しやすい冬には、この週末前の雨がなにより嬉しい好材料だ。　いつも何か珍しいきのこを楽しませてくれる「びわ青少年の家」だが、さすがにこの時季は種類が少ない。やっとカメラを向ける気になったのは倒木に並んだキクラゲの幼菌だった。いつも愉快な表情を見せてくれるのだが、ちょっとまばらに生えていて面白味に欠けた。　土手の地面に、目を引く色のチャワンタケが出ていた。ここで何度か見つけたシュイロコナチャワンタケ（青木氏仮称）だが、こんな季節に生えることは初めて知った。盤面の色が特有の漆黒ではないので少し朽ちているのだろうが、最近生えたことは間違いないだろう。　※種名は後にコフキクロチャワンタケとなった。　今日はいたる所でツチグリを見かけた。最近になく大発生をしているのだろうか。すでに朽ち果てたものやまだ開いてないものなど、昨年の秋ごろからたくさん出始めてまだ続いているようだ。　今日もカメラには望遠を装着して「野鳥モード」で歩いたが、ウメが満開になっていい香りを放っていたのでたくさんのメジロを見ることができた。これも動きの激しい鳥だが、デジカメのお陰で「下手な鉄砲」式でカバーできた。　探索を終えようとしていた時、ふと足元を見ると何やら見覚えのある「球体」に目が留まった。なんと、イボセイヨウショウロがいくつもある。初めて自分で見つけた「日本のトリュフ」だ。これを探す目を持っていなかったが、一度見つけると付近にいくつもあるのを見つけられた。わずかに酸味を伴う醤油系のニオイがした。意外に「冬のきのこ狩」の対象になるのかも知れない。 ※「びわ青少年の家」へは必ず事前に入場許可が必要です。また、上記のイボセイヨウショウロの発生場所は施設内ではありませんので、心ない無断立入りは絶対にお止め下さい。




２００５年　２月２０日(日) 高麗山・地獄沢神奈川県平塚市	久しぶりにまとまった雨が降った。金曜日の夜には雪が降っていたため土曜日には積もるのかとも思えたが、暦の「雨水」どおり雨に変わっていた。　潤いを取り戻したかのような高麗山を「高来（タカク）神社」から歩いた。山に入ってすぐ、足元の落ち枝にアラゲキクラゲを見つけた。さすがにキクラゲ類は雨を得ると元気になる。　すぐ近くの倒木に高麗山で初めて見るシロキクラゲを発見して、喜び勇んで近づいてみると何となく雰囲気が違う。確かに白いゼラチン状なのだが一片が厚過ぎる。よく観察するとわずかに黄色い部分があった。どうやら色の抜けてしまったコガネニカワタケのようだ。干からびていたものが雨で戻ったのだろうか。　「けやきの広場」の草に埋もれた枝にはキクラゲもたくさん出ていた。ケシ粒ほどの幼菌から直径６センチくらいまで、とても肉厚で勢いを感じる生え方だった。　ちょうどそこで携帯電話が鳴った。Ｋ氏が「寺家ふるさと村」からきのこ情報を教えてくれた。雨を受けてずいぶんエノキタケが出ているという。なぜか高麗山でエノキタケがあまり多く出ないのは、樹の種類などが影響しているのだろうか・・・と、考えながら地獄沢へと向かった。　以前、小さなエノキタケを見つけた切り株の付近を探してみると、枯木の根元にきれいなエノキタケが並んでいた。カサの表面と柄がかなり黒いタイプだ。また、２枚のポケットミラーを駆使しても白いヒダが光るばかりで柄が写らない。そしてさらに先の地獄沢の入り口では、とても潤いのある幼菌の株を見つけた。確かに今年の冬はエノキタケがよく発生するようだ。　今日はあちこちでスエヒロタケの新鮮なものも見ることができた。これも雨が降ると一斉に成長を始めるようで、傘を差しながら撮影した記憶が何度もある。いくつもが重なって生えていると、ヒダの側から見るアングルがとても美しい。　ずっとＥＯＳに望遠をつけて臨戦態勢でいたのだが、今日のようにどんより曇った日は野鳥を見つけづらい。また、見つけて撮影できても、ほとんど色が出てくれない。こんな日はきのこに専念する方がよかった。




２００５年　２月１４日(月）第２回KKRきのこセミナー（KKRホテル東京）	今回は「スギヒラタケの毒性」を実験にて証明された、静岡大学の河岸洋和教授がメイン講師に招かれ、前回をも上回る１３０名ほどの参加者でにぎわった。　料理は一足早く春を満喫できるような、キノコと山菜を使った和洋中のバイキング形式で、各テーブルそれぞれに「きのこ談義」で盛り上がっている様子だった。　講演は他に、ＫＫＲきのこクラブメンバーの鈴木桃子さんが、とても楽しいきのことのかかわりの話題と、ＨＰ「東京山案内人」の中島稔さんによる「身近にある春の七草」と「日本のトリュフ」の話。　今回の私の写真展は昨年撮ったものをメインに、「きのこの美」を表現した作品を展示した。　当ＨＰを見ていただいている複数の方から、「きのこやめて鳥にするの？」と言われてしまった。冬の間だけの道草・・・ということで。

２００５年　２月１２日(土) 新治市民の森公園神奈川県横浜市	このところ、カサと柄のあるいわゆる「きのこ型」のきのこをずっと見ていない。今日は恒例の定点観察会だから、参加者７人の１４個の目で探せば何とか見られるだろうと期待した。しかし、やはりこの季節で雨が少なければ、見つかるきのこは硬質菌ばかりで、それすらも干からびているから今日の観察記録として残すべきなのかと、やや疑問も感じた。　それでも毎月１回の観察を続けてきたメンバー達は、さすがに探すべきポイントを心得ている。あるべき場所にしっかり、新鮮なエノキタケはあった。と言っても小さなものがほんの数本だけ。先月はどこにでもあったが、今は乾燥のせいか姿を消している。　もう１種、大きくカサを開いたシイタケを見つけた。カサの直径がちょうど１０センチ。いい状態だったので撮影しようと構図を決めていると、カサの下に幼菌が隠れていることを発見。こちらの方が表情が良かったのでアングルを変更して撮ってみた。　昨日から始めた「鳥見」の方はあまりたくさん見られなかったが、この時季に里山でよく見られるジョウビタキを撮影できた。これは静止する時間がやや長い野鳥なので、比較的撮りやすい。


２００５年　２月１１日(金・祝）座間谷戸山公園神奈川県座間市	もう何度も書いたが「きのこと野鳥の同時観察」はできない。ところがきのこの少ないこの季節は木々の葉が落ちているので、野鳥観察にはもってこいなのだ。そこで先週の「鳥見」以来、考えていたことを今日、試してみることにした。理屈はこうだ、①野鳥を見つけるのは鳴き声や物音によることが多い。②野鳥を見つけてからレンズ交換、ＩＳＯ感度変更をしていては鳥はすでにいない場合が多い。一方きのこは、③見つけるのはほぼ１００％目による。（スッポンタケを除いては）④見つけてからレンズ交換、感度変更をしても逃げられることはまずない。（せっかちで思い遣りのない同行者さえいなければ）　以上のことから、耳は鳴き声や物音に集中し、目はきのこ探しに専念する。そしてカメラには望遠レンズを付けてＩＳＯ感度を８００にしておく。これで「一石二鳥」ならぬ「一石一菌一鳥」が実行できる。　昨日までのわずかばかりの雨と急に思い付いた作戦では、どちらの成果も大したことはなかったが、同時進行できることは確認できた。きのこが多くなる春まではこの作戦を続けたい。


２００５年　２月　６日(日) 高尾山東京都八王子市	昨日の状況から考えて、どこを探索してみても期待できるものはないと、行き先を考えあぐねていたら、知人から「高尾山で鳥見」の誘いを受けた。バードウォッチングときのこ探索が同時進行できないことは分かっていたが、双眼鏡を覗くのも多少の気休めになるかと、同行することにした。　双眼鏡を片手に歩きながらも視線はおのずと地面をさまよい、マツの切り株にきれいなレンガタケを見つけて撮影していた。　まだ、所どころに残雪はあったものの日差しも暖かく、地面が乾き切っているので、それ以上のきのこ探しは諦めて鳥見に専念した。ルリビタキ（♂♀）やホオジロ、ヤマガラなどの他、初めてベニマシコ（♂）のきれいな姿を見ることができた。
２００５年　２月　５日(土) 七沢森林公園神奈川県厚木市	「春は名のみの・・・」と歌われるとおり、節分も立春も過ぎた今頃が一年で最も寒い時期のはずだが、やはり暖冬なのか震えるほどの寒さを感じない。各地で例年より早くウメが咲きだしているようだ。　雨も雪もなく乾燥が続いているので、なるべく沢沿いの低地を中心に探索してみた。それでも歩き始めてしばらくは、まったく何も見つけられない。ようやくコナラの根際にダイダイタケを見つけた。明るい橙褐色がこの季節にはよく目立つ。　いくらきのこが見つからない季節でも硬いきのこはあるものだが、中でもコウヤクタケ科というまるで枝にペンキを塗ったような仲間は年中見られる。そのコウヤクタケの仲間と間違えられやすい種類にオロシタケというのがある。ごく普通に見られるがこんなときでないと写真を撮らないので、ルーペを使って「下ろし金」状の表面も撮影した。これがキクラゲに近い仲間と言うから驚きだ。　諦めて帰ろうとしたとき、足元に１本だけ「きのこ型」のきのこを見つけた。少し萎れているが、ツバの位置から判断してツチイチメガサのようだ。　いつもどおりエノキタケやヒラタケも見つけたが、どれも古く被写体にも収穫にもならなかった。とにかく一雨欲しい。