今日はどこまで行ったやら・・・


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2007年
7月29日(日)

高麗山・地獄沢・大堂
神奈川県平塚市
 今週はまとまった雨はなかったが、湿度の高い日が続いて梅雨明けもまだ宣言されてないので、今月最終の探索も里山の方が面白いに違いないと思った。そこで今日も高麗山の、今月歩いてないコースを探してみた。
 地獄沢から登り始めるとすぐに朽ちた倒木に新鮮なオニイグチモドキが出ていた。薄暗い場所だったので、初めはカサの鱗片が立っていないオニイグチに見えたが、後で写真をよく見るとモドキの方だと分かった。
 ※カサの鱗片の尖りが少ないので、やはりオニイグチが正しいようだ。
 道の真ん中に柄の短い小型菌が生えていた。カサの表面には放射状にシワが見える。覗き込むと褐色の胞子をタップリ載せた大きなツバが見えた。オキナタケ科フミヅキタケ属まではすぐに分かるのに、そこから先が難しい。別の場所でも同じものを見つけたが、結局名前は分からなかった。
 最近いたるところでドクツルタケの仲間を見かけるのだが、なかなか撮影したくなるものには出会わない。すると今日は「これならどうだ!」と言わんばかりのきれいな2本が並んでいた。足場も撮りやすいいい場所となれば撮らないわけにはいかないが、純白のきのこは本当に撮影が難しい。
 前回は雨に打たれてカサにツヤのあるチチタケを撮ったが、今日はビロード状の本種らしい姿を見ることができた。スタイルが良くて色も華やかな、とてもいい被写体だ。
 撮りづらい場所のチチタケに苦労しながらふと足元を見ると、なにやら紫色の小さな塊が見える。ゴミでもなさそうなので踏み潰さないように注意しながらよく見ると、とてもきれいな色のムラサキホウキタケだった。今まで富士山でしか見たことがないので高地性のきのこだと思っていたが、他にもそう思い込んでいる種類がたくさんあるに違いない。
 尾根筋にはあまり被写体となるきのこは少なかったので地獄沢へと降りる道をたどったら、途中で2本のキッコウアワタケを見つけた。三脚を広げながらふとカサの上を見ると、小さなカタツムリが登っていた。殻の模様が面白いカタツムリだったので一緒に撮ることにしたが、きのこより存在感があって主役の座を取られてしまった。
 午後遅くから空が暗くなり始めて、夜には自から「梅雨明け」を宣言しているような激しい雷雨になった。いよいよ本格的な夏になるようだ。
2007年
7月22日(日)

津久井城山公園
神奈川県相模原市
(神奈川キノコの会勉強会)
 勉強会としては初めての場所で丹沢山塊にも少し近いため、ヤマビルがいるのではないか・・・というウワサも聞こえたので気になったが、まったくの取り越し苦労だったようだ。
 初めての場所は樹木の様子がよく分からないので、結果的には針葉樹林を多く歩いてしまった。このため、残念ながらテングタケ科やイグチの仲間などをほとんど見ることができなかった。
 道沿いの斜面に柄の赤い小型菌がたくさん生えていて、一見キツネタケの仲間のように見えた。ヒダを見るとチチタケ属に似た種類があったように思い、ヒダを傷つけてみると透明の液がにじんだ。図鑑を見るとアシボソチチタケによく似ていたが、カサの周縁に毛が生えてないなどの特徴から、鑑定会ではアカアシボソチチタケに近い種類とされていた。北陸のきのこ図鑑に掲載の仮称種のようだ。
 次に見つけたきのこもチチタケ属で、カサの表面が乾いていて硬い。これで新鮮な状態のようで、ヒダを傷つけるとすぐに白い液を出した。辛くはないがやや渋味のある乳液だった。これは似た種類も思い浮かばず、鑑定会でもチチタケ属どまりだった。
 歩いていると後ろから「こんな大きなのを見落として・・・」とショックな声がした。見るとすぐ横にカサの直径15センチ以上はある巨大サマツモドキが4本も生えていた。大き過ぎても目に留まらないものだ・・・と、負け惜しみ。
 高さ1m足らずの切り株にびっしりとイヌセンボンタケが生えていた。まだ黒い胞子を出してないきれいな状態だったので、ちょうどいい被写体だと目一杯の魚眼撮影をしてみた。
 最後に鑑定場所へ戻る道の階段の手すりに、新鮮な硬質菌を見つけた。生えている場所からコゲイロカイガラタケかと思ったが、管口面は長い孔になっていた。キチリメンタケだった。
 次に歩くときはぜひ、広葉樹林のコースを探索してみたいものだ。
2007年
7月21日(土)

高麗山・湘南平
神奈川県平塚市
 台風が通り過ぎて7月も下旬になると、一気に真夏へ突入するものと覚悟していたら、なんと6月より涼しい日が続いている。それでもあちこちから「夏きのこ」のウワサを耳にするようになってきたので、やはり気になる自称「テングタケ通り」を探索してきた。
 その前に、以前キヌガサタケの残骸を見つけた場所をチェックしてみたが、卵も残骸もなかった。そのかわり途中の道沿いにきれいなウスキテングタケの群生を見つけることができた。淡いレモン色のきれいなテングタケの仲間だが、強い毒を持っているらしい。
 これなら期待ができそうだと湘南平から歩き始めると、いきなりテングタケダマシの群生があった。小型ながら均整の取れたスタイルがいい被写体になってくれる。
 真っ白な「死の天使」ことドクツルタケの仲間がいたるところで見られたが、撮影が難しいこともあっていいモデルを見つけたら撮ろうとやり過ごしていた。そしてやはりカメラを向けるのは真っ赤なタマゴタケだ。ここ1〜2年数が少なく小型が多いようだったが、今年はかなり大型が目立つ。タマゴ(ツボ)から出たばかりの幼菌もすばらしいモデルだ。
 もう1種、ツボから出たばかりのきれいな状態を見つけた。かなり濃い褐色なのでカバイロツルタケかと思ったが、ツボにまったく色がなく純白だ。となると普通のツルタケとしておくべきなのだろう。真ん中の黒いラインとその下の条線がくっきり見えていた。
 茂みの中に見慣れない大型の幼菌を見つけた。柄が太く真っ白でカサが淡い紫褐色をしている。これは多分クサウラベニタケに近い種類で、神奈川キノコの会でアズキクサウラと仮称されているものだろう。柄は中空で弱々しかった。
 早々とルリハツタケが出ていた。1本だけだったがこの不思議な色は存在感がある。神奈川県下ではこの高麗山以外では見たことがない珍種だ。
 午後は晴れて気温も上がり、流れる汗と蚊の大群に気力も萎えて、そそくさと退散してきた。
2007年
7月16日(月・祝)

真鶴半島自然公園
神奈川県真鶴町
 八丈島で発見された発光きのこの1種シイノトモシビタケは、ここ数年の間に大分県、和歌山県、兵庫県などでも発見されて話題になっている。そこでもし関東なら発生の可能性の高い場所はどこだろう。スダジイの古木が生い茂り南方系の種類がよく見つかる、この真鶴半島でいずれ見つかるに違いないという意見を耳にする。
 そこで台風も通り過ぎたので、リンクHP「ちょっと道草〜キノコ道」のUさんご夫妻と一緒に、なんとか見つけてやろうと探索を始めた。目的を限定して脇目も振らず・・・といきたいところだが、いきなりテングタケダマシの可愛い幼菌を見つけて、いつも通り撮影開始。
 その後もスダジイの古木や倒木をメインに探すのだが、次はいい状態のクロタマゴテングタケが見つかったので撮影。
 スダジイの木にきのこは生えているのだが、ほとんど透明に近いような極小菌や褐色の不明菌などで、およそ光りそうな雰囲気ではなかった。
 かなり広範囲を歩いた結果、被写体として面白い個性的なイグチの仲間が3種見つかった。昨日に続いてムラサキヤマドリタケか・・・と思ったきのこは、柄に網目模様がないブドウニガイグチだった。まだ幼菌でカサの裏は管口がなくて真っ白だった。※2007年に発表されたクロムラサキニガイグチのようだ。
 マツの木のうろの中にキクバナイグチが生えていたが、奥まった所なのでいいアングルに撮ることができない。横にもう1本あった幼菌を撮った。
 もう1種は赤褐色のカサと柄が、真っ白い管口面ときれいなコントラストを見せるクリイロイグチだ。
 シイノトモシビタケの時季は梅雨の頃とか。今年はまだ発生していないのだろうか。
2007年
7月15日(日)

高麗山・地獄沢
神奈川県平塚市
 夜半からの激しい雨は未明には小降りになっていたが、台風4号は大きな暴風圏を保ったまま紀伊半島をかすめて関東に向かって来ていた。これでは探索は無理だろうと「資料館」のページを作っていたが、窓越しに見る西の空は次第に明るくなり木の葉はピクリとも動かない。こんな天気で部屋に引き篭っていては「変人」の名がすたる・・・と、地獄沢へ向かった。
 ところが、いざ地獄沢へ入ってみると散策路がまるで川のようになっていた。仕方なく尾根筋へ登る道を選んだ。最初の斜面ではカサがピンク色のテングタケ科の幼菌が見つかった。ツボが分厚くてカサの周囲に条線があるのでミヤマタマゴタケかと思ったが、いくらなんでも小さすぎる。きっとアカハテングタケなのだろう。
 さらに小さなテングタケ科の幼菌もあった。こちらは灰色の粉を被っているのですぐに分かった。ヒメコナカブリツルタケだ。そろそろテングタケの仲間が顔を揃え始めたようだ。
 斜面に赤いカサを見つけた。光沢のある栗色で放射状の細かいシワが見えた。高麗山で久しぶりに見るチチタケだった。ヒダは泥跳ねで汚れていたが、傷つけるとすぐに真っ白い乳液を出した。
 道沿いに柄が丸々と太くなったイグチが並んでいた。ニガイグチモドキの幼菌だ。とても大型になるイグチなので幼菌の時からボリューム満点だ。ただし、美味しそうに見えても強烈に苦くて食用にならない。
 その近くに雨で傷んだ大きなイグチが倒れていたが、カサをよく見ると濃い紫色で細かなシワが網目になっている。なんと、ずっと見たいと思っていたムラサキヤマドリタケだ。なぜか縁の薄いきのこでずいぶん昔に虫食いを見ただけだったが、こんな目と鼻の先に群生するポイントがあるとは驚きだ。残念ながらほとんどが老菌だったが、これからも期待できる場所だろう。
 夕方からは少しずつ風が強くなってきたが、規模の割には影響の少ない台風だったようだ。
2007年
7月14日(土)

高麗山・湘南平
神奈川県平塚市
 数え切れないほどたくさんの善男善女と、あどけない子供たちの恨みを一身に浴びせられながら、大型台風4号は3連休の列島を縦断しそうだ。
 嵐の前の静けさだろうか、ここ平塚の朝はまだ雨も降っていなかったので、短時間だけ高麗山を歩いてきた。
 テングタケの仲間の様子を見たいと思っていたら、いきなり白いカサを見つけた。正確な種名は分からないのでドクツルタケの仲間としておく。柄が細い小型のタイプだが、この仲間は大きさで決めることはできない。
 枯葉に埋もれるようにして散生していたのはベニタケ科のキチチタケだ。この頃から雨が降り始め、カサの表面が濡れてきれいな表情になった。
 同じように枯葉の間にたくさん生えていたのはハリガネオチバタケだ。今がピークのようで直径3センチほどの大きなカサもたくさんあった。ハナオチバタケの褐色型ととてもよく似ているが、より大型になることとヒダの枚数が少ないので見分けられる。
 とうとう本降りになってしまい、快方に向かうはずもないので諦めて逃げ帰ってきた。台風が足早におとなしく通り過ぎることを願うばかりだ。
2007年
7月 9日(月)

西湖・野鳥の森公園
山梨県富士河口湖町
 朝9時、松原湖の宿を出発して富士五湖の一つ西湖の「野鳥の森公園」へ向かった。昨夜もたっぷりの雨が降ったようだから、何か面白いきのこに出会えるかも知れない。
 11時前に到着してさっそく探索を始めた。森に入ってすぐの枯葉の積もった地面に、黒い円形状のきのこが点々と散生している。裏の面は白い針が並んでいるのでクロハリタケのようだ。この仲間は独特のニオイを持つことが多いので確かめると、溶けた蝋が放つニオイに似ていた。
 しばらく歩くとあちこちに赤褐色のイグチが生えていて、コケの上にきれいに並んだ一群も見つかった。とてもいいシーンにまずは撮影を優先。強い青変性や柄の紅色などの特徴からミヤマイロガワリと同定した。カサに黒っぽい斑点があるのが気になったが、雨による変色だろうと思う。
 散策路沿いに濃い紅色の小さなカサが並んでいた。久しぶりに見るハナオチバタケの群生だ。被写体としては華やかでいいのだが、極小菌の群生はとても撮影が難しい。たくさんのカサにピントを合わせようと絞り込むとバックに紛れて見えなくなってしまう。1〜2個のカサだけに合わせて絞りを開けるほうがいい雰囲気になる。
 やや老菌になったクサウラベニタケが生えていた。普段なら本種でしかも老菌とくれば撮影意欲はあまり湧かないのだが、さすがに深い森では背景が引き立ててくれていいシーンになる。カサの反り返りもいい表情になるから不思議だ。
 今回の松原湖の勉強会で期待をしていた1種があった。3年前のとき幼菌が1本だけ見つかったオオダイアシベニイグチを、ぜひもう一度撮影したいと思っていた。ところが今回はきのこが少し遅れているようで見つけられなかった。そしてなんと、意外にもこの公園で出会うことができた。それも極めていい状態の成菌2本と幼菌1本が見つかった。独特の赤味を帯びたオレンジ色のカサが美しく、柄の赤い条線模様も華やかだ。
 最後にすばらしい締めくくりができ、天気予報もいい方へ外れた納得の宿泊勉強会だった。
2007年
7月8日(日)

松原湖
長野県小海町(神奈川キノコの会宿泊勉強会)
 3年前、この松原湖での宿泊勉強会に参加して以来、日程が合わず参加を見送ってきたが、ようやく参加することができたので結果としては連続の松原湖での宿泊勉強会となった。
 長野県でも適度に雨が降ったと思われるので、里山では見られない出会いに期待して探索を開始した。
 前回同様すぐにいい被写体になってくれたのはアメリカウラベニイロガワリだ・・・と、単純に考えていたら、後の鑑定会で思わぬ結果になって驚いた。同定された種名はオオウラベニイロガワリだった。初めて聞く名前に戸惑ったが、もともと2種が混同されていたという経緯があるようだった。ルーペで注意深く観察しないと区別できない点、またきのこの奥深さを痛感する結果だった。
 ほとんど黒に近い褐色のきのこが見つかった。見過ごして通った後ろにあったのでよくこんな色を見つけたと感心した。カサも柄も黒褐色なのだが、覗き込むとヒダだけがみごとに真っ白だ。これはクロチチタケまたはそのダマシのどちらかなのだが、まだクロチチタケには出会ったことがないので期待した。しかし、ヒダから出る乳液は時間が経っても赤くならなかった。なのでこれは何度も見たクロチチダマシだった。
 赤いベニタケが見つかった。これもまたドクベニタケとドクベニダマシが考えられるが、今度は味によるチェックが必要だ。しかし、ドクベニタケなら強烈に辛いので同定は鑑定会に委ねることにした。結果、ドクベニタケになったが味を確認したかどうかは定かではない。
 立ち枯れたカラマツの根際に撮りごろのきのこが2本並んでいた。カサのカスリ模様と粗い純白のヒダでヒロヒダタケだと分かったが、すぐ前に大きな岩があってほとんどカメラを置くスペースがない。こんな時に魚眼レンズが威力を発揮する。アングルファインダーも付けられないので、目測でピント合わせをして1カットごとに確認。何とかいい雰囲気に撮れた。
 小さなきのこを撮っているすぐ横に奇妙なものを見つけた。鮮やかな黄色の棒状で水滴が付いている。誰かがきのこを折った残骸かと思ったが、それにしては切り口が不自然だ。付近を探すとよく似たもう1本があり、先端は窪んで内側が赤く表面には縦にシワがある。なんとこれはウスタケの幼菌だったのだ。
 落ち枝に明るい褐色の小さなカサが2つ付いていた。根元に網目模様が見えたのでハチノスタケの幼菌かと思ったが、カサの裏ではしっかりヒダになって小ヒダも見える。まったく見当が付かないまま城川先生に見ていただいたところ、ニオイを確認するように言われた。とても爽やかな果実臭、いわゆるアニス臭がしてニオイカワキタケであることが分かった。初めて見る種類だった。
 冬虫夏草のサナギタケがいくつも見つかったが今度はオオセミタケを見つけたというので行ってみた。確かにこれはオオセミタケだ・・・と思った。ところが20センチ近くも掘り起こして現れた宿主はセミではなくツチダンゴだった。頭部の形や色からミヤマタンポタケと同定された。他に多数のタンポタケも採取されていた。
 前回も見つけたモミジタケと思われるきのこを見つけたが、図鑑と比較すると何となく雰囲気が違う。鑑定会でも肉が薄すぎる点などからイボタケ属spとされた。ここでは未練がましくモミジタケ近縁種としておきたい。
 観察を終えてマイクロバスで戻り、たっぷり時間のかかった鑑定会も終わった頃から雨が降り始めた。なんとも幸運な勉強会だった。

2007年
7月 1日(日)

新治市民の森
神奈川県横浜市
 7月の声を聞くと晴れれば真夏日の暑さになり、まだ順応していない体にもっとも堪えるシーズンなのだが、幸い今日の定点観察会はほとんど曇天で風もあり過ごしやすかった。
 昨日は少し雨も降ったので、何か面白いものが出ているに違いないと期待しながら探索を開始した。すると、本格シーズンを告げるのに相応しい大きなテングタケ科のきのこが見つかった。カサの直径10センチ近くもあるコテングタケモドキだ。菌輪を描いていたのだろうか2〜3本ずつが直線状に並んでいた。
 コナラなどの落ち枝に直径2〜3センチのカサが開いていて、カサの表面にくっきりした粗い溝線が伸びている。ヒロハアマタケだ。新鮮な時の淡黄色の粗いヒダが特徴で、ローアングルで撮るとなかなかきれいなきのこだ。
 付近に見慣れないオレンジ色の幼菌が長い柄を伸ばしていた。カサにオレンジ色の条線があり、カサの縁も濃いオレンジで縁取られている。これはコガネハナガサの幼菌に違いない。最近、分布を広げつつあるきのこだろうか、この公園では初めての観察だ。ヤマザクラの埋もれ木から生えているようだった。
 ササの間に大きなカサのきのこが見つかった。毎年この公園ではたくさん生えるアイバカラハツモドキ(仮)だ。直径10センチほどのきれいな姿だったが、付近を探してもこれ1本だけだった。少し気の早い1本だったのかも知れない。
 その近くではこれもこの公園で初めて見たチチタケ属が見つかった。初めカサの上から見ているだけでは種名が分からなかったが、ヒダに触れるとすぐに乳液が出て見る見る赤く変色した。この分かりやすい特徴はハイイロカラチチタケだ。とても新鮮な状態でいい観察ができた。
 斜面に小さなツルタケが点々と生えていて、いい被写体がないかとたどって行ったらコナラの根元にテングタケダマシが並んでいた。ちょうどカサを広げきったところで、表面の尖ったイボがとても分かりやすい写真が撮れた。
 なかなかバラエティな顔ぶれが見られた面白い観察会だった。
※次週は「神奈川キノコの会」の宿泊勉強会のため、HPの更新は7月9日(月)以降になります。
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