今日はどこまで行ったやら・・・


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2007年
 3月31日(土)

泉の森公園
神奈川県大和市
 東京ではサクラが満開になった。気温が上がったため、開花宣言から10日ほどで早くも散り始めている。雨も充分降ったので期待が高まったが、今日は一転して気温が低い。「花冷え」などという風情のある寒さではなく、北風が冷たい。
 歩き始めてほどなく朽ちた材上にフクロシトネタケを見つけた。実は撮らずにやり過ごしたのだが、あまりのきのこの少なさに帰り道で撮影した。すると、気づかなかったもっと大きなものが低い位置にもあった。
 ヤマザクラの樹下に草に埋もれてカサを広げているきのこを発見。カサは乾いて白っぽく、わずかに青いシミが見えた。草を取り除くと横に幼菌もあったのでひとまず撮影。よく見ると触れた部分が青くなっている。もしや・・・、とフィールド図鑑を見るとアイセンボンタケが近い。帰ってから他の図鑑もチェックすると、むしろオオシビレタケの方が近いことが分かった。いずれにしてもここでは「?」を付けておかないとマズい種類だ。
 探索の終盤、開けた林間にトガリアミガサタケの群落を見つけた。今年は豊作?の年だろうか、ざっと数えても50本ほどが広い範囲に散生していた。
2007年
 3月25日(日)

真鶴半島自然公園
神奈川県真鶴町
 新しいレンズを買った。もっと広角系でもっと近づけて、もっと軽くて・・・などと、都合のいいコトを並べて探していると、昨年9月にトキナーからそんなレンズが発売されていた。10−17mmという魚眼ズームで最短撮影距離は14cm、なんとレンズ前2.5cmまで寄れるのだ。しかも、たった350gというのが嬉しい。あまりに希望通りだったのでさっそく購入し、ぜひテスト撮影を・・・と、悪天の回復を期待して真鶴半島へ行ってきた。
 残念ながら雨が止まず、わずかな撮影だけしかできなかった。大きなマツの倒木上にアクニオイタケを見つけた。思いっ切り近づいても広い背景を写しこめるのが面白い。ズームと絞りをうまく使えば背景のボケも充分出すことができる。
 ところが逆に次のアラゲキクラゲのシーンでは、今までのレンズならまったく意にも介さなかった背景の建物が、どうしても入ってしまい目障りになる。まだ画角の広さに慣れないのでどこまで写るのかがすぐにわからない。
 枯葉の上に生えた高さ2センチ足らずの小さなきのこを見つけた。クヌギタケ属かホウライタケ属のようだが、やはりここまで小さいと使い慣れたNikonのE5000に軍配が挙がった。
 ほとんどテストにならなかったが、面白さの手応えは充分感じることができた。
2007年
 3月21日(水・祝)

高麗山・地獄沢
神奈川県平塚市
 彼岸の中日。晴れて気持ちのいい日だが、冷たい北風が強い。前回の探索でヒメコンイロイッポンシメジが見つけられなかった地獄沢の斜面を、もう一度探すことにした。
 ところがほとんど雨が降ってないので土は乾き切っていて、どんなに目を凝らしても気配すら感じられなかった。
 いや、今日はそれだけではない、他のきのこもまったく見つけられず、結局、前回の探索で撮影をせずにやり過ごしたマユハキタケを撮ることにした。朽ちたタブノキの根元に、大きさ2センチ前後のものが並んで生えていた。
 風が冷たいので早々に切り上げて、「写真資料館」の追加ページでも作ることにした。
2007年
 3月18日(日)

びわ青少年の家
神奈川県平塚市
 昨日とは打って変わって気持ちのいい青空が広がり、日差しも春の暖かさに戻った。トガリアミガサタケが生えるもう一箇所「びわ青少年の家」を久しぶりに歩いてみた。
 階段を登っていると視野の端に「大人」という字が見えた。気になってよく見ると、なんとシイタケのひび割れだった。何となく文字が刻まれたように見えて、愉快だったので撮影。去年、古い大きなシイタケを撮った場所だった。
 もう1種、階段の杭にフクロシトネタケが生えていた。数箇所で見かけたが、どれも小さいものばかりだった。今年も発生が多くなりそうだ。
 ポイントへ来るとまず2本のトガリアミガサタケが目に入った。撮影しながら周囲に目を配ると、次々にオリーブ色のとんがり頭が見えてくる。大きなサクラの木を取り囲むように、大きなものが20本近く見つかった。どれもとても新鮮な姿で、いろんなシーンを撮ることができた。
 他には何も見つからず探索コース最後の池へ来ると、1本の白いツバキの樹下にツバキキンカクチャワンタケが群生していた。まさに足の踏み場もない状態で、なるべく密集しているところを選んで撮影した。
 トガリアミガサタケを少し採取して「ブラックモレル・ペペロンチーノ」を作ってみた。辛味をつけたオリーブオイルで炒めてスパゲティに混ぜるだけだが、歯応えもよくなかなか美味しいきのこだと改めて思った。
2007年
 3月17日(土)

木もれびの森公園
神奈川県相模原市

七沢森林公園
神奈川県厚木市
 今年の冬は3月から始まったようだ。暖冬のあとに春が来るのかと思ったら、今朝はなんとミゾレ混じりの小雪が舞った。週の後半に降ったわずかな雨に期待したために、今日は場所の選定を誤ってしまった。
 きっと何か出ているはずと探索した「木もれびの森」では、硬質菌ですらいい状態のものが見つからず、やっと見つけたのはオサムシタケだった。まるで生きているような鮮やかな色のオサムシだが、よく見ると頭部から黒い菌糸が伸びていた。まだ枝分かれする前の幼菌ということになるのだろう。
 これ以上歩いても無駄と判断して、昼食後は先週にきのこ一家のUさんが情報をくれた「七沢森林公園」のトガリアミガサタケを撮ることにした。
 1本だけの大きなイチョウの周りに大小10本あまりのトガリアミガサタケが出ていて、すでに老菌になっているものもあった。普通のアミガサタケより早く出て、頭部の網目の稜線が地色より黒いのが特徴。名前のように尖っていない時もあるので、この特徴で見分ける方が確かだ。
 「沢のさんぽみち」をさかのぼると、枯葉に紛れて褐色のカサがいくつか見えた。乾きかけたカサの色や柄の中ほどに残るツバが特徴的なツチイチメガサだ。これも早春のきのこで、まだ肌寒い頃から出始める。
 先週Uさんが雨のため探せなかったヒメコンイロイッポンシメジが、去年よりかなり低い場所に生えていた。砂地の斜面だから、崩れて菌糸ごと落ちているのかも知れない。
 「トガリ情報」のお礼に「ヒメコン情報」をUさんにメールした。まだ、虫ピンのような幼菌がいくつもあったので、しばらくは見ることができるだろう。
2007年
 3月11日(日)

伊豆・一碧湖
静岡県伊東市
 天気が下り坂の時は東へ逃げる方がいいが、回復に向かっている時は西へ向かうとうまく雨をやり過ごせるものだ。ちょうど今日がそんな感じで、一碧湖に着く頃に雨が止んで晴れ間も見えてきた。
 太い広葉樹の幹に苔が生えていて、そこにシイタケが出ていた。美味しそうなシイタケだったので採取も考えたが、しばらくすると白い虫が這い出てきたので、先客に譲ることにした。
 雨上がりにはキクラゲの仲間が元気になるが、今日あちこちで見かけたタマキクラゲで面白いことに気づいた。個体によってずいぶん透明度が違うのだ。成長過程の差なのかも知れないが、かなり透明度の高いものを見つけた。枝の表皮を剥がして出ているので、材の白い部分が透けて見える。
 これこそがニクイロアナタケといういい標本を見つけた。外見はアナタケとよく似ていて色の違いだけでは区別が難しいが、管孔が乱れるアナタケに比べると実に端正に揃った管孔が観察できた。ニクイロアナタケの方が数は少ないように思う。
 やっと今年の新顔きのこを見つけることができた。倒木の窪みの中にアクニオイタケが生えていた。やはり雨あがりのきのこは瑞々しくていい被写体になる。倒木の上にも並んで生えていた。
 これからは一雨ごとに、いろんな新顔が登場してくれることだろう。
2007年
 3月10日(土)

高麗山・地獄沢
神奈川県平塚市
 3月中旬になると、マイフィールドの高麗山で楽しみにしていることが一つある。地獄沢でヒメコンイロイッポンシメジが見られるのだが、これがなかなか気まぐれで簡単には姿を見せない。
 今週は雨も降ったので、もう出ているはずだと思って探してみた。ところが、斜面に額をこすりつけて探したが、幼菌の頭すら見つけることができなかった。もうひと雨必要なのかと諦めて探索を続けた。
 堰堤の上では名残を惜しむように、株立ちのエノキタケが出ていた。もうそろそろ、見られなくなるだろう。暖冬の影響か、今年のエノキタケは数が少なかったように思う。
 「けやきの広場」へ向かう途中の斜面に、ツバキの花がいくつも落ちていた。当然、ツバキキンカクチャワンタケを探してしまうのだが、目に止まったのはなんとヒメコンイロイッポンシメジだった。慎重に付近を探してみたが、その1本だけしか出ていないようだった。高さは2センチ足らずの小さなもので、肉眼では黒に近い濃紺に見える。場所は違ったが目標のきのこを見つけることはできた。
 「けやきの広場」では大きなヤブツバキが花を一面に落としていた。少し探すだけでたくさんのツバキキンカクチャワンタケが見つかる。一昨年からずいぶん数が増えてきたように思う。
 尾根筋を歩いて地獄沢に戻ることにしたが、去年と同じ場所でナナフシテングノメシガイを見つけた。高さが1センチほどの小さなきのこで、外見はハナヤスリタケに似ているのだが、検鏡していただいた結果、胞子に七つの隔壁があることが分かり同定できた。
 今日は何だか、小さいのに名前が長いきのこばかりで、写真の保存やページの更新に疲れた。
2007年
 3月 4日(日)

新治市民の森
神奈川県横浜市
 恒例の定点観察会は残念ながら(?)好天過ぎて、どこを歩いても乾いていた。おまけに今日は18度まで気温が上がったので、薄手のジャケットを途中で脱いでもまだ汗ばむほどだった。
 8人の「きのこ目」をもってしても見つかるのは干からびた硬質菌ばかり。ほとんど菌果のないまま「池ぶち広場」で昼食となった。
 しかし、例年この時季になるとこの広場に「春を告げる」きのこが出ることは、メンバーにはすでに周知のことで、それぞれがおもむろにポイントへ向かって行く。
 「確かこの辺りにフクロシトネタケが・・・」という場所に、生えたばかりの幼菌があった。直径は1センチ足らず。やはり日なたを好むようで、日に透けて光っていた。
 さらに「確かこの付近に・・・」と、みんながいくつも見つけたのはチャムクエタケモドキ。湿地になった苔の間から生えている新鮮なものが多かった。湿っている時は濃い褐色に白い鱗片を付ける姿だが、乾燥するとまるで別種のように白っぽくなり雰囲気が変わってしまう。
 今日は別の場所でも、落ち枝から生えたチャムクエタケモドキの幼菌がたくさん見られたので、クローズアップで撮影した。
 明日からは天気が荒れ模様となり、また気温が下がるらしい。次週あたりからフィールドが賑やかになるかも知れない。
2007年
 3月 3日(土)

富士山北麓
山梨県富士吉田市
 2週間ぶりでおまけに月まで改まると、ずいぶん長い間きのこ探索をしていないような気分になる。そこで、記録的な暖冬に期待して久しぶりに富士山まで足を延ばしてみた。
 溶岩樹海は雪解け水が深い地底を通るため、雨が少ないと乾燥していることが多いので、カラマツ林が広がる「創造の森」を歩いた。ところがここもほとんどがからからに乾いていて、わずかに雪解け水が染み出している場所でも何も見つからなかった。
 仕方なく「県立環境科学研究所」の自然観察コースへ場所を移した。ここでもほとんどきのこが見られないが、マツの根際に小さなカサが並んでいるのを見つけた。よく見るとヒメカイメンタケだ。
 初めて伊豆の一碧湖で見つけた時がコナラに生えていたので、てっきり広葉樹に生える種類という思い込みがあった。まれな種類かと思っていたが、ここではあちこちのマツの樹にたくさん群生していた。
 また、変わった色のチャカイガラタケを見つけた。明るい錆褐色の地に濃紺の環紋がくっきり通っている。落ち着いた上品な色合い・・・といったところか。カサの広がり方で奇妙な発見をした。
 マツの根際の苔むしたところに、やっとカサと柄のあるきのこを見つけた。材上生に見えたので悩んでしまったが、この独特のカサの光沢はニッケイタケに違いない。苔の中に菌糸を伸ばしているのだろう。
 まだ所どころに雪が残っていたが、日の当たる場所では早くもフキノトウが顔を出していた。ここも春が近い。
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