今日はどこまで行ったやら・・・


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2008年
3月30日(日)

高麗山・地獄沢
神奈川県平塚市
 今日は所属する「神奈川キノコの会」の会合に11時から出席するため、午前中の短時間だけ「地獄」を覗いてみた。そこまでしてチェックしておきたかったのは、そろそろヒメコンイロイッポンシメジが顔を出す時季だからだ。
 ところがその斜面は最近少し崩落してしまったため、かなり丁寧に探しても見つけられなかった。諦めて堰堤の上まで登っていくと、積み上げた木の所どころにニガクリタケが出ていた。米粒ほどの幼菌もたくさんあったので、これから大きな群生になりそうだった。
 すぐ近くの細い枝にはきれいなハチノスタケが付いていた。直径2センチほどの幼菌で、表面には反り返った針状の鱗片が並んでいる。目の粗い管口面もまだ真っ白で、放射状に広がるパターンが美しい。
 時間がなくなってきたので急いで車に戻る途中、どうしても気になってもう一度斜面を探してみた。すると、よく見たはずのわずかな草の陰に黒っぽいカサを見つけた。「執念」で見つけたヒメコンイロイッポンシメジ。それにしても、なぜかいつも撮りづらい場所に生えてくれるものだ。
2008年
3月29日(土)

こども自然公園
神奈川県横浜市
 開花から1週間も経たずにソメイヨシノが満開になり、今日は絶好の花見日和となった。この季節に生えるトガリアミガサタケを撮るため横浜の「こども自然公園」へ行ってきた。今まであまり意識をしてなかったが、この公園にある小高い丘は全体がソメイヨシノで覆われているので、今日はみごとな花盛りを見ることができた。すでにたくさんの人が陣取って盛り上がっていた。
 毎年見ることのできるイチョウの根際には、数こそまだ少ないもののオリーブ色をした7〜8センチのものが見られた。
 他の種類を探して歩き回ってみたが、結局イチョウ以外の樹下でもトガリアミガサタケを見つけただけで、他のきのこは全く見つけられなかった。
 休憩をしようと選んだベンチの傍に小振りの数本があったが、これはユリノキの周囲だった。
 そして最後はウワミズザクラの根元にあったやや大型の数本。どれも外見は同じで、丸いものや三角に尖ったものが混じって生えていた。
 あまりのサクラのみごとさに、今日はのんびり花見をすべき日だったのかと少し悔やんだ。
2008年
3月23日(日)

引地川親水公園
神奈川県藤沢市
 春が来た。昨日、東京ではソメイヨシノの開花が宣言された。昨年よりは遅いものの、それでも平年より6日も早いらしい。
 新規開拓をしようと藤沢市にある公園へ行ってみた。引地(ヒキジ)川を挟むように長い散策路があり、よく整備された公園になっている。今日は川原の草地におびただしい数のツクシが出ていて、山菜を摘む人がたくさんいた。
 散歩がてらにかなりの距離を歩いたが、見つけたきのこはわずかに2種だけだった。最初は草に埋もれるように生えるチャムクエタケモドキで、あまりにも柄が短いのでローアングルが撮れない。
 もう1種は柄の長いシバフタケだ。大きなものはカサの直径3センチほどあり、カサの中央にシワが広がっていた。
※城川先生のご指摘により、カサの中央に網目状のシワがある点で、高橋春樹氏が発表したアミガサホウライタケの可能性が高いことが判明しました。
 そろそろ「春きのこ」が期待できる季節だが、今年は全般に少し遅れているようだ。
2008年
3月16日(日)

高麗山・ケヤキ広場
神奈川県平塚市
 「今日出ないでいつ出るんだ!」・・・タップリの雨の2日後で気温が高いという好条件に、ついきのこに文句を言ってしまったが、季節はまだ早春にもならない晩冬なのだから仕方がない。こうなれば「気の早いヤツ」にばったり出会うことを期待するしかない。
 2時間ほども歩いた後の休憩場所「ケヤキの広場」で、やっとレンズを向ける気になるきのこがあった。日に透けて飴色に光るキクラゲの幼菌だ。
 もう一つは面白い形のオオミノコフキタケ。二段重ねになった一部がつながっていて、ローアングルで見上げるとまるで海に住む生き物のように見えた。
 真冬の極寒の日でもきのこが見られるというのに、こんな初夏の陽気に極小菌も見つからないとは・・・と、冒頭の愚痴が口をついて出た。
 そして帰り際、やっと「気の早いヤツ」に出会った。初め栗か椿の実に見えて、危うく傘の先で弾き飛ばすところだった。わずかに白い柄が見えて覗き込むと、しっかりしたツバが見えた。カサにヌメリがないのでツチイチメガサのようだ。
 一気に春めいたからと言って、浮かれて出てくるのは人間だけのようだ。
2008年
3月15日(土)

伊豆・一碧湖
静岡県伊東市
 真面目に「雨乞い」すればきっと・・・、降った!熱心なきのこファンの祈りが届いたか、かなりまとまった暖かい雨が降った。
 「天気が回復する時は西へ」のセオリー通り、久しぶりに伊豆半島の一碧湖まで遠征してきた。少し風が冷たいものの、絶好の探索日和だった。
 いつもチェックするシイタケのポイントでは、ずいぶんたくさんの幼菌が見られた。大きくカサを開いたのもいくつかあったので、久しぶりに収穫することにした。
 大きなアラゲキクラゲを見つけたが、これはきっと雨の前からあったものだろう。この雨で一気に元気を取り戻したような感じだった。
 太い枝を積み上げた所のわずかな隙間から黄色いカサを見つけた。種類の察しはついたが、やや大きめのカサだったので邪魔な枝を取り除いて撮影した。柄の色がかなり鮮やかなニガクリタケだ。
 もうそろそろ出ているはずと狙いをつけたアクニオイタケは、とても小さな幼菌が3本だけあった。他も丁寧に探したが、きっとこの雨を受けて一斉に出る準備中だったのだろう。
 今年は今までのところ季節の変化がはっきりしているように思うが、まだまだこれから「寒の戻り」や「三寒四温」を経て、シーズン本番に向かっていくのだろう。
2008年
3月 9日(日)

高麗山・地獄沢
神奈川県平塚市
 実は昨日、大和市の泉の森公園まで行って何も見つけられずに退散してきた。地面はカラカラ、人はいっぱい、水辺の周囲にはまるで芸能人を待つ報道陣並みの望遠カメラの行列。イヤにカメラ馴れしたアオサギだけ撮って帰った。
 金曜日の午後に降った強い雨が極めて局地的だったとは知らなかった。そこで今日は、少しだが確かに降った高麗山へ行くことにした。
 斜面の大きなシダの葉に隠れるようにして、鮮やかなキチャワンタケがたくさん出ていた。どれも1センチ以下の小さなものだが、いい被写体になってくれる。風が吹くと盛んに胞子を噴き出していた。
※城川先生より、キチャワンタケは針葉樹林に発生し内側にシワを生じない等のことから別種だろうとご指摘をいただきました。
 かなり以前から朽ちた木の表面に白い碁石状のきのこが出ていてカタウロコタケだと思っていたら、今日、黒いカサを作っていることを発見した。どうやらこれはオオカタウロコタケの方らしい。
 カノツノタケの幼菌ではないかと思っているきのこがまた出ていた。クロサイワイタケ科の仲間には違いなさそうだが、これ以上大きくならないのでよく分からない。超クローズアップで面白いシーンが撮れた。
 帰り際に小さな子嚢菌を見つけた。きれいな円形だが直径は4ミリほど。付近にはさらに小さなものがあり、採取してみると小さな種子のようなものに菌核を作っていた。キンカクキン科の仲間はずいぶんいろんな種類がありそうだが、すべてが別種なのだろうか。
 いよいよ気温が15度を超えそうだが、すべては雨頼み。全国のきのこファンが真面目に「雨乞い」をすればきっと・・・。
2008年
3月 2日(日)

新治市民の森公園
神奈川県横浜市
 参加人数6人、途中から4人加わって総勢10人の探索できのこを探したが、全くきのこが見つからない。今年はよほど空気が乾燥しているのか、材上生のきのこもほとんど出ていない。
 やっとカメラを向ける気になったのは、ナメコのホダ木(サクラ)に出ている硬質菌・・・のように見えたヒラタケだ。カサの厚みがなく硬そうな褐色だったが、採取してみると少し傷んでいるもののヒラタケだった。
 もう1種はメンバーが見つけた小型のきのこ。セイタカアワダチソウの枯れた茎に生えているきのこで、季節から考えるとチャムクエタケモドキではないかと思うが、決め手に乏しく「?」は外せない。
 ※後日のW姫(?)の検鏡によりチャムクエタケモドキだと同定された。
 結局、今日撮影したすべてがこの2種のみ。今までの定点観察会で恐らくワースト3に入るほどの菌果だった。
2008年
3月 1日(土)

平塚市某里山
神奈川県平塚市
 冬枯れとはよく言ったもので、多少雪や雨が降ったところで晴れ間に北風が吹くと、一気に地面は乾いてしまう。そこで3月最初の探索は、目的を絞って地元平塚のとある里山を歩いた。
 第一目標は、そろそろ顔を出しているかも知れないと思ったトガリアミガサタケ。10センチを超える大型が出るポイントなら、小さな幼菌があるに違いないと丁寧に探してみたが、やはりまだ気が早いようだった。
 そこで見つけたのはまたツバキン。枯葉をきれいに掃き除かれた地面に、ひょろっとした幼菌がいくつも出ていた。
 付近のコナラの幹にはシイタケの幼菌があった。柄が太くてしっかりしているので、かなり大きくなりそうだった。
 そして第二目標のイボセイヨウショウロ。それは思っていたよりサイズが大きく数も多かった。大きなものは直径5センチほどにもなっているが、すでに朽ちているものが多かった。新鮮な1個を切ってみると黒い大理石模様がはっきりしている。そして独特の揮発臭、アルコールのような強いニオイがあった。
 うまく保存すれば香りが強くなるので、パスタやサラダに添えてリッチな気分を味わえる。
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