今日はどこまで行ったやら･･･

２００８年
７月

現在へ

２００８

２００７年へ

１月　２月　３月　４月　５月　６月　７月　８月　９月　１０月　１１月　１２月

２００９年へ

２００８年７月２７日(日) 富士山南麓静岡県富士宮市	昨日は仕事で撮影に行けなかったので、夜から富士山に入った。きのこの状況がよく分からなかったので標高１，６００ｍの高鉢でビバークして、早朝に様子を見てから西臼塚へ降りるプランにした。　溶岩の多いポイントを歩くといきなりスタイルのいいきのこに出会った。テングタケ科の中では比較的早く出るツルタケだ。平地はすでに盛夏で連日の猛暑だが、富士山はまだ初夏という感じか。　苔むした溶岩の隙間に見慣れないイグチが生えていた。カサはツヤがなく黒っぽいが周縁部はやや紅色がかって白くなっている。管口部は明るい黄色で柄はイロガワリによく似ている。状態がいいので隙間にレフ板を差し込んで、何とか生態を撮った。カサの色が特徴的だが種名は分からない。　高鉢はまだきのこの影が薄いので西臼塚へ向かったが、その途中、車の中から形のいいきのこを見つけた。幸いまだ車が少なかったので脇に停車して撮影。柄の上部に網目があるのでコガネヤマドリで良さそうだ。　西臼塚もきのこは少なかったが、歩きながら適度な間隔で撮影できるので体力的には楽だ。　ミズナラだろうか大きな木の根の周りを取り囲むようにミミブサタケが生えていた。もうかなり傷んだものが多かったが、ミミブサタケも菌輪を描くように生えたりするのだろうか。手で触ると勢いよく白い胞子を噴き出す。　大きな倒木の根の部分に小型のきのこが並んで生えている。まっすぐに柄を伸ばすスタイルが面白いので、バランスのいい一群を探して撮影。柄の感じからホウライタケ属だと思うが、これはシワホウライタケでいいのだろうか。　またいだ倒木に小さなカサが２つ並んでいた。カサの直径は１センチ足らずで種名も分からないのでやり過ごそうかと思ったが、あまりに状態が良かったのでローアングルで撮ってみた。クモの巣のような膜のツバがある。これは属どころか科も分からないので「きのこ」としか言いようがない不明菌だ。　やっと富士山らしい群生を見つけた。この場所で時どき見かけるスギタケモドキだろうと思ったが、カサに粘性があるように見える。１本採取してみると柄にもヌメリがあった。となるとヌメリスギタケだ。この仲間のよく似た４種はどうも名前に「ねじれ」現象があるようで、しっかり覚えないと間違えそうだ。　歩き疲れて車へ急いでいると、奇妙なものが目に留まった。真っ白いまゆ型で表面が繊維質だ。図鑑で見覚えのあった変形菌のマンジュウホコリだろうか。触ってみるとふわふわで柔らかい。中が気になって切断して驚いた。まるでカスタードクリームのようで、甘くて美味しそうに見える。まだ胞子を作る前の段階だったようだ。　富士山でも晴れていれば午後は暑くなるので、汗が噴き出す前に切り上げて帰途に着いた。







２００８年７月２６日(土) 不明ベニタケ属の続報	７月２０日(日)に藤沢市の「少年の森」で見つけたベニタケ属を不明種として掲載したが、その後リンクＨＰ「徒然花鳥風月」の雅さんから「キツネハツ」に似ているとメールをいただいた。ヤマケイのフィールドブックスにも載っている種類で、写真を比べるとそっくりであることが分かった。　キツネハツは今まで２～３度見ているが、どれも小型で形がいびつだった。そのため今回のように大きくいかにもベニタケ科らしい姿を見て、全くそこへ結びつけることができなかった。　硬い肉質でカサ表面はゴツゴツとしたひび割れになり、ヒダが極めて粗い。図鑑の「キツネタケに似てベニタケ属らしくない」は、今回のものは全く当たらない。　雅さん、ご指摘ありがとうございました。
２００８年７月２６日(土) 不明ベニタケ属の続報
２００８年７月２１日(月・祝）高麗山・湘南平神奈川県平塚市	夏休みに入って好天の３連休ともなればどこを走っても渋滞に巻き込まれるので、やはり今日も早朝出発で高麗山を歩いてきた。そういえば夏休みの宿題は朝の涼しいうちにしろと言われても守ったためしがなかったが、この歳になってからのきのこ探索は真面目に守っている。　湘南平に車を停めて歩き始めたがきのこがない。やっと見つけたのは小さなクモタケだった。今日もまた小型菌と戯れるのかと憂うつになった。　ところが、自称「テングタケ通り」を歩くといきなり背の高いドクツルタケが立っていた。正確な種名は分からないので近縁種としておく。別の場所ではスタイルのいい幼菌も見つかった。　しばらく行くと今度は明るい褐色のカバイロツルタケが２本並んでいた。もうすでに何者かにカサをかじられていたが、条線のクッキリ見える新鮮な状態だった。いつも生えるポイントになかったので今年はまだかと思っていたが、別の場所に生えていた。　そしてさらにその先には、いい色のアオミドリタマゴテングタケがあった。砂がカサに載っていて刷毛でも取れなかったのが残念だ。よく見るとツバも柄もわずかに緑色を帯びている。写真に撮れるかと心配したが、何とか微妙な色が出てくれた。ツバの色は前にも見たが柄まで緑に見えるのは初めてだ。　斜面に生えていたイグチのカサの表面にシワがあったので、撮りたいと思っているシワチャヤマイグチかと喜んだが、柄が細くてスタイルが違いすぎる。よく見るとどうやらアヤメイグチのようだ。高麗山では初めて見る種類だ。　高田公園へ向かう長い階段で小休止して、帰路は少しだけ別ルートを歩いた。すると斜面にクワイが５個落ちている･･･本当にそう思ってしまうほど形がそっくりだが、これはトガリフクロツチグリの幼菌のようだ。悔しいことにまだ幼菌の状態しか見たことがない。ここ高麗山では何ヵ所かで幼菌を見つけているので、その内タイミングが合う時もあるだろう。　多分フジだと思うつる性の太い幹に、ピンク色のカサがたくさん付いていた。近づいて見上げるとちょうど目の高さあたりから遥か上の方まで、トキイロヒラタケが群生していた。足場がとても悪く、近づくと斜面を下ってしまうのでいい高さにカメラを構えられない。何とか三脚を目一杯伸ばして、さらにエレベータシャフトを繋いで、やっとローアングルのいい構図が決まった。　「テングタケ通り」の主役タマゴタケは見つけることができなかったが、それでも面目躍如、まずまずの手応えだった。






２００８年７月２０日(日) 藤沢・少年の森公園神奈川県藤沢市	昨夜、富士山から入った情報でもきのこが乏しく「端境期」になっている様子だった。そこで、里山ならいくらか賑やかに違いないと、暑さを避けて早朝探索に出かけた。　歩き始めていきなり白いベニタケ属を見つけた。ちょうどいい具合にカサを開いたヒビワレシロハツだ。　そのすぐ傍にはカサの反り返ったコウジタケがあった。あまりカサが赤くないタイプは見分けが難しいが、ここまで紅色がはっきりしていると分かりやすい。　同じ斜面の上の方には、柄を長く伸ばしたシロニセトマヤタケが斜めになって生えていた。アセタケ属の中では比較的大きい方で、カサも柄も真っ白できれいだ。シロトマヤタケもよく似たスタイルだが、本種の方がより柄が太く根元がカブラ状に膨らむので見分けられる。　初めて見るベニタケ属のきのこを見つけた。カサの表面がひび割れているので見たいと思っていたヤブレキチャハツかと喜んだ。ところが裏を見るとヒダが極めて粗い。クロハツのヒダよりはるかに粗いので、図鑑で簡単に見つけられると高をくくったが分からなかった。ヒダを傷つけてしばらくルーペで観察したが、全く液は出なかった。味はやや苦味があるくらいで辛くなかった。　もっと大型きのこはないものかと歩いていたら、超小型のきのこが目に留まった。「見なかったことに･･･」とも考えたが、とても新鮮な状態だったので撮影。枯れたアオキの葉っぱから毛のような柄を伸ばしているアオキオチバタケだ。　そろそろ日も高くなり暑くなってきたので、車に向かって芝生広場を歩いていると、枯葉にまみれた小さなカサを見つけた。放射状にひび割れていたので目に留まったのだ。アセタケの仲間は同定が難しいがこの姿はカブラアセタケに違いない。撮影後にチェックすると確かに根元が膨らんでいた。　最後になってやっと大型菌を発見。･･･といってもまだカサを広げ始めたばかりのアカハテングタケで、高さは７センチくらいしかなかった。　これからの季節が最も「きのこを読む」のが難しくて、毎年のことながらすっかり翻弄されてしまうのだが･･･はたして今年はどうだろうか。






２００８年７月１９日(土) 函南原生林静岡県函南町	完全に場所の選択を誤った。去年の５月に函南原生林へ行ったときはまずまずの収穫だったので、気温も湿度も高くなった今はきっと大型きのこが見られると思った。去年とは逆の南側の低い入り口を探すのも目的だった。カーナビ嬢を頼りに何とか入り口を見つけたものの、そこからは急な登り階段が続く。それでも何とか大型種を探して歩いたが、予想が当たったのは気温と湿度だけで、ひと回りした帰り道はやり過ごした小型菌を拾い集める結果となった。　落ち枝に生えているオリーブサカズキタケを見つけると、その構図バランスの良さでついカメラを向けてしまう。いつもフレームの中にうまく納まる、絶妙の生え方をしていると感じる。　朽ち果てた切り株に極小の白いカサが見えた。時どき群生を見かける種だが名前は分からない。シロコナカブリに似ているがカサもヒダも形が不完全で、ガラス細工のようにほとんど透明だ。クヌギタケ属になるのだろう。　常緑樹林の薄暗い中で、太い幹の低いところに何やら群生しているのを見つけた。近づいても暗くてよく分からないので、一つ採取して明るいところで確認した。どうやらサカズキホウライタケのようだ。カサの条線がくっきり広がっていて、ヒダはかなり乱れて脈連絡がある。あまり見かけないきのこだ。　ササ薮の中の枯れ木に黄色っぽい小型のきのこが群生していた。遠目にはニガクリタケのようにも見えたが、柄の長さなどが何となく違う。藪こぎをして近づくとセンボンイチメガサの新鮮なものだった。ツバははっきりしないが柄のササクレと中高のカサが特徴的だ。　急な散策路をゼーゼー言いながら歩き、今日の決め台詞は「労多くして功少なし」か･･･とつぶやいていた。



２００８年７月１４日(月) 宿泊勉強会②湯ノ岳福島県いわき市	早朝、奈良先生に付近の好ポイントを伺うことができたので、解散の後は現地に詳しいＵさん一家を誘ってちゃっかり車に便乗させていただいた。午後からは雨が降り続くという予報だったので午前中だけのつもりで向かったが、着いた頃にはすでに降り始めていた。しかし、それで引き下がるメンバーではないので傘を差して探索開始。　すぐに被写体に適したきのこが見つかった。高さは２センチと小さいが、ビロード状のカサの周囲には毛のような内被膜の名残が等間隔で並んでいる。細い柄にも微毛状の鱗片があり、段だら模様を描いている。種名は全く分からない。　遠くから目に飛び込むやや大型のきのこを見つけた。カサの表面が真っ白で中心部はわずかにささくれている。ヒダは灰色を帯びているのでハラタケ属のシロオオハラタケだろう。　道の真ん中にオオキヌハダトマヤタケが数本生えていた。車が通る山道ではわだちの間の草地にきのこが生えていることがあって、道の両脇を見ながら歩くと踏み潰してしまうことがある。これも間一髪で難を逃れたきのこだった。　雨に打たれてヤマイグチが３本並んでいた。ずんぐりとした硬いきのこなので少々の雨では傷まないが、大きくカサを広げそうにも見えなかった。　もう１種ハラタケ属のきのこを見つけた。さっきのシロオオハラタケに少し似ているが、カサの表面が平滑で黄色みを帯びているウスキモリノカサだ。柄を伸ばしてスックと立った姿だった。　芝生の広場ではニオイコベニタケが、菌輪を描くように点々と並んでいる。雨に濡れてとても色鮮やかになり、芝生の緑に囲まれて際立っていた。　皮肉なことに探索を終えた正午過ぎから雨が止み、晴れ間も見え始めた。「予定は未定」とよく言うが、なるほど「予報もまた未定なのだ」と納得させられた。





２００８年７月１３日(日) 宿泊勉強会①石森山福島県いわき市（神奈川キノコの会勉強会）	今年の宿泊勉強会は福島県の湯本温泉「古滝屋」の別館に宿を取り、総勢４５名の参加者で行なわれた。今年は会の創立３０周年にあたり、その祝賀記念を兼ねた催しでもあった。　初日の１２日(土)は記念講演として「あぶくま菌類研究会」会長の奈良俊彦先生による「阿武隈の珍しいきのこ」のお話があり、砂浜に生える珍しいきのこや菌輪を描いて大発生したコウボウフデなどとても興味深い内容だった。　一夜空けて天気もいいので例年のように「朝飯前」の散策に出かけた。宿のすぐ近くにある観音山公園に登ってみたが、うかつにも蚊対策を忘れたため、血に飢えた集団の猛攻撃に遭いあえなく退散してきた。ただそんな中でも１種だけ嬉しい収穫があった。落ち枝に生えた黒っぽい小型のきのこが気になり、よく観察してみると強いヌメリがあり網目状のシワが見えた。ずっと見たいと思っていたクロシワオキナタケだ。少し傷んだ状態だったが何とかカサの特徴は捉えることができた。　今回の探索場所はマイクロバスで３０分ほどの石森山という環境保全林で、標高２００ｍ余りの低い山ながら深い森が広がる場所だった。　十分に雨も降り気温も上がっていたがまだ少し反応が鈍いようで、大型きのこの姿はほとんどなかった。中型のベニタケの仲間が見つかり色やひび割れなど特徴があるのだが、結局種名を同定するところへは至らなかった。　その後は季節がら何種類かの変形菌が見つかり、ミクロの世界の美しさを狙ってみたが、薄暗い中ではなかなか難しい撮影だった。　沢沿いの散策路には粗いウッドチップが敷かれ、数ヵ所でキオキナタケを見ることができた。ところが、そのすぐ近くにはよく似た姿で全く黄色みのない真っ白なグループもあり、あまりの美しさに様ざまなアングルで撮影した。しかし、カサの中央には長円形のくぼみがあり、各部分の特徴はキオキナタケそっくりだった。どうやらキオキナタケのアルビノ、つまり色素の抜けてしまったもののようだ。　昼食の後、鑑定場所へ向かう道でとてもきれいなカワウソタケが見つかった。サクラの立ち枯れにみごとにカサを並べている。ファインダーを覗くと何やら小さな粒が４個並んで浮いているのが見えた。なんとカサの下に「うどんげの花」（クサカゲロウの卵）が生みつけられていた。　鑑定会の後は昨夜の講演で見せていただいた「砂浜のきのこ」を探そうと、奈良先生のご案内でポイントへ向かった。実際、砂浜を歩いてみるとそこはまるで砂漠のようで「こんな所にきのこなんか･･･」と思っていた矢先、遠くから「あったぞー」の声。行ってみると確かにきのこが生えている。スナジクズタケという種類だそうだ。その後はあちこちから発見の声があがり、貴重な体験をすることができた。何とか砂浜に生える雰囲気を撮ろうと、バックにさざなみの痕を入れてみた。アップで撮ると、まるでビーチパラソルよろしく小さなカマキリが陽射しを避けているようだった。






２００８年７月　６日(日) 新治市民の森神奈川県横浜市	「曇りのち雨」という予報だったので少しは暑さがマシかと期待したが、「好天」の方へずれて汗びっしょりの定点観察会になった。　昨年７月の観察会の時と同じポイントにコテングタケモドキが生えていたが、ずいぶん発生数が増えて大きなカサがあちこちに立っていた。真っ白な被膜の破片がカサの周囲に、フリンジ飾りのようにきれいに並んでいるのもあった。　その先の坂道ではハタケシメジの大きな株がいくつかあったが、すでに老菌に近いものが多かった。　道の脇に明るい褐色の小さなきのこが１本だけ生えていた。カサの表面には細かなシワがあり、柄にはしっかりしたツバがある。ツバにはチョコレート色の胞子がタップリ載っている。フミヅキタケ属の仲間までは分かるが、その先の決め手がない。　斜面にまた、ヒメコンイロイッポンシメジの近縁種だと思われる小さなきのこが生えていた。カサの色はあまり濃くなくて灰紫色の粉状の鱗片があり、条線も見える。ヒダにも同じ色の縁取りがある。　さらに朽ち果てた広葉樹の上には、もっと興味深い小型菌が生えていた。全体は暗褐色でカサに尖った鱗片が並んでいる。ハラタケ科のクロヒメオニタケによく似ているが、鱗片の密度などでちょっと感じが違う。いずれにしろ初めて見る種類でかなり珍しい部類に入るのではないだろうか。 ※検鏡していただいた結果、クロヒメオニタケであることが判明した。　終盤、駐車場へ戻ってきてようやく、はっきり名前の分かるきのこがあった。このカサの色、柄に広がる網目模様。ヤマドリタケモドキだ。大きな１本はもうすっかりナメクジが食べ尽くした後だった。よほど美味しかったのか原型を留めないほどに砕けていた。美食家のナメクジだったのか･･･。　テングタケ科やイグチ科などが顔を揃え始めて、すっかり本格シーズンに突入したようだ。 ※次週は「神奈川キノコの会」の宿泊勉強会に参加するため、次回の更新は７月１４日(月)以降になります。





２００８年７月　５日(土) 富士山南麓静岡県富士宮市	「ついに」と言うか「やっと」と言うか、東京で真夏日になった。平年より半月近くも遅かったらしい。それならと早くも富士山へ逃げ込んだ。しかし今日は１，６００ｍまで登っても、少し歩くと汗が出るほど暑かった。　高い所ではほとんどきのこが見つからず、やっとササの枯れた茎にニカワアナタケを見つけた。カサの直径は数ミリと小さいが、管孔面を見ると独特のパターンが広がっていて面白い。　すぐ横には小さなキュウバンタケもあった。あまりいい状態ではなかったが、少し大きいのを探して撮影した。　かなり大雨が降ったようで散策路がいたるところで深くえぐれている。川というより滝のように水が流れたのだろう。　広葉樹の倒木にはたくさんのムササビタケが群生していた。あまり特徴のないきのこだが、カサを開き始めた頃からすでにヒダが灰褐色になっていることでイタチタケとは見分けられる。　細い立ち枯れの根元にキララタケが生えていた。まだカサを開く前の状態で、表面の細かな粉状の鱗片が揃っている。　ウラジロモミの林床ではオオキヌハダトマヤタケがたくさん生えていた。カサの直径７～８センチもある大きなものもあり、食菌ならかなりのボリュームを収穫できるところだが、残念ながら有毒種だ。　里山はずいぶん賑やかになってきているようだが、山へ逃げたのであまりいい被写体には出会えなかった。

２００８年７月２７日(日) 富士山南麓静岡県富士宮市	昨日は仕事で撮影に行けなかったので、夜から富士山に入った。きのこの状況がよく分からなかったので標高１，６００ｍの高鉢でビバークして、早朝に様子を見てから西臼塚へ降りるプランにした。　溶岩の多いポイントを歩くといきなりスタイルのいいきのこに出会った。テングタケ科の中では比較的早く出るツルタケだ。平地はすでに盛夏で連日の猛暑だが、富士山はまだ初夏という感じか。　苔むした溶岩の隙間に見慣れないイグチが生えていた。カサはツヤがなく黒っぽいが周縁部はやや紅色がかって白くなっている。管口部は明るい黄色で柄はイロガワリによく似ている。状態がいいので隙間にレフ板を差し込んで、何とか生態を撮った。カサの色が特徴的だが種名は分からない。　高鉢はまだきのこの影が薄いので西臼塚へ向かったが、その途中、車の中から形のいいきのこを見つけた。幸いまだ車が少なかったので脇に停車して撮影。柄の上部に網目があるのでコガネヤマドリで良さそうだ。　西臼塚もきのこは少なかったが、歩きながら適度な間隔で撮影できるので体力的には楽だ。　ミズナラだろうか大きな木の根の周りを取り囲むようにミミブサタケが生えていた。もうかなり傷んだものが多かったが、ミミブサタケも菌輪を描くように生えたりするのだろうか。手で触ると勢いよく白い胞子を噴き出す。　大きな倒木の根の部分に小型のきのこが並んで生えている。まっすぐに柄を伸ばすスタイルが面白いので、バランスのいい一群を探して撮影。柄の感じからホウライタケ属だと思うが、これはシワホウライタケでいいのだろうか。　またいだ倒木に小さなカサが２つ並んでいた。カサの直径は１センチ足らずで種名も分からないのでやり過ごそうかと思ったが、あまりに状態が良かったのでローアングルで撮ってみた。クモの巣のような膜のツバがある。これは属どころか科も分からないので「きのこ」としか言いようがない不明菌だ。　やっと富士山らしい群生を見つけた。この場所で時どき見かけるスギタケモドキだろうと思ったが、カサに粘性があるように見える。１本採取してみると柄にもヌメリがあった。となるとヌメリスギタケだ。この仲間のよく似た４種はどうも名前に「ねじれ」現象があるようで、しっかり覚えないと間違えそうだ。　歩き疲れて車へ急いでいると、奇妙なものが目に留まった。真っ白いまゆ型で表面が繊維質だ。図鑑で見覚えのあった変形菌のマンジュウホコリだろうか。触ってみるとふわふわで柔らかい。中が気になって切断して驚いた。まるでカスタードクリームのようで、甘くて美味しそうに見える。まだ胞子を作る前の段階だったようだ。　富士山でも晴れていれば午後は暑くなるので、汗が噴き出す前に切り上げて帰途に着いた。







２００８年７月２６日(土) 不明ベニタケ属の続報	７月２０日(日)に藤沢市の「少年の森」で見つけたベニタケ属を不明種として掲載したが、その後リンクＨＰ「徒然花鳥風月」の雅さんから「キツネハツ」に似ているとメールをいただいた。ヤマケイのフィールドブックスにも載っている種類で、写真を比べるとそっくりであることが分かった。　キツネハツは今まで２～３度見ているが、どれも小型で形がいびつだった。そのため今回のように大きくいかにもベニタケ科らしい姿を見て、全くそこへ結びつけることができなかった。　硬い肉質でカサ表面はゴツゴツとしたひび割れになり、ヒダが極めて粗い。図鑑の「キツネタケに似てベニタケ属らしくない」は、今回のものは全く当たらない。　雅さん、ご指摘ありがとうございました。
２００８年７月２６日(土) 不明ベニタケ属の続報
２００８年７月２１日(月・祝）高麗山・湘南平神奈川県平塚市	夏休みに入って好天の３連休ともなればどこを走っても渋滞に巻き込まれるので、やはり今日も早朝出発で高麗山を歩いてきた。そういえば夏休みの宿題は朝の涼しいうちにしろと言われても守ったためしがなかったが、この歳になってからのきのこ探索は真面目に守っている。　湘南平に車を停めて歩き始めたがきのこがない。やっと見つけたのは小さなクモタケだった。今日もまた小型菌と戯れるのかと憂うつになった。　ところが、自称「テングタケ通り」を歩くといきなり背の高いドクツルタケが立っていた。正確な種名は分からないので近縁種としておく。別の場所ではスタイルのいい幼菌も見つかった。　しばらく行くと今度は明るい褐色のカバイロツルタケが２本並んでいた。もうすでに何者かにカサをかじられていたが、条線のクッキリ見える新鮮な状態だった。いつも生えるポイントになかったので今年はまだかと思っていたが、別の場所に生えていた。　そしてさらにその先には、いい色のアオミドリタマゴテングタケがあった。砂がカサに載っていて刷毛でも取れなかったのが残念だ。よく見るとツバも柄もわずかに緑色を帯びている。写真に撮れるかと心配したが、何とか微妙な色が出てくれた。ツバの色は前にも見たが柄まで緑に見えるのは初めてだ。　斜面に生えていたイグチのカサの表面にシワがあったので、撮りたいと思っているシワチャヤマイグチかと喜んだが、柄が細くてスタイルが違いすぎる。よく見るとどうやらアヤメイグチのようだ。高麗山では初めて見る種類だ。　高田公園へ向かう長い階段で小休止して、帰路は少しだけ別ルートを歩いた。すると斜面にクワイが５個落ちている･･･本当にそう思ってしまうほど形がそっくりだが、これはトガリフクロツチグリの幼菌のようだ。悔しいことにまだ幼菌の状態しか見たことがない。ここ高麗山では何ヵ所かで幼菌を見つけているので、その内タイミングが合う時もあるだろう。　多分フジだと思うつる性の太い幹に、ピンク色のカサがたくさん付いていた。近づいて見上げるとちょうど目の高さあたりから遥か上の方まで、トキイロヒラタケが群生していた。足場がとても悪く、近づくと斜面を下ってしまうのでいい高さにカメラを構えられない。何とか三脚を目一杯伸ばして、さらにエレベータシャフトを繋いで、やっとローアングルのいい構図が決まった。　「テングタケ通り」の主役タマゴタケは見つけることができなかったが、それでも面目躍如、まずまずの手応えだった。






２００８年７月２０日(日) 藤沢・少年の森公園神奈川県藤沢市	昨夜、富士山から入った情報でもきのこが乏しく「端境期」になっている様子だった。そこで、里山ならいくらか賑やかに違いないと、暑さを避けて早朝探索に出かけた。　歩き始めていきなり白いベニタケ属を見つけた。ちょうどいい具合にカサを開いたヒビワレシロハツだ。　そのすぐ傍にはカサの反り返ったコウジタケがあった。あまりカサが赤くないタイプは見分けが難しいが、ここまで紅色がはっきりしていると分かりやすい。　同じ斜面の上の方には、柄を長く伸ばしたシロニセトマヤタケが斜めになって生えていた。アセタケ属の中では比較的大きい方で、カサも柄も真っ白できれいだ。シロトマヤタケもよく似たスタイルだが、本種の方がより柄が太く根元がカブラ状に膨らむので見分けられる。　初めて見るベニタケ属のきのこを見つけた。カサの表面がひび割れているので見たいと思っていたヤブレキチャハツかと喜んだ。ところが裏を見るとヒダが極めて粗い。クロハツのヒダよりはるかに粗いので、図鑑で簡単に見つけられると高をくくったが分からなかった。ヒダを傷つけてしばらくルーペで観察したが、全く液は出なかった。味はやや苦味があるくらいで辛くなかった。　もっと大型きのこはないものかと歩いていたら、超小型のきのこが目に留まった。「見なかったことに･･･」とも考えたが、とても新鮮な状態だったので撮影。枯れたアオキの葉っぱから毛のような柄を伸ばしているアオキオチバタケだ。　そろそろ日も高くなり暑くなってきたので、車に向かって芝生広場を歩いていると、枯葉にまみれた小さなカサを見つけた。放射状にひび割れていたので目に留まったのだ。アセタケの仲間は同定が難しいがこの姿はカブラアセタケに違いない。撮影後にチェックすると確かに根元が膨らんでいた。　最後になってやっと大型菌を発見。･･･といってもまだカサを広げ始めたばかりのアカハテングタケで、高さは７センチくらいしかなかった。　これからの季節が最も「きのこを読む」のが難しくて、毎年のことながらすっかり翻弄されてしまうのだが･･･はたして今年はどうだろうか。






２００８年７月１９日(土) 函南原生林静岡県函南町	完全に場所の選択を誤った。去年の５月に函南原生林へ行ったときはまずまずの収穫だったので、気温も湿度も高くなった今はきっと大型きのこが見られると思った。去年とは逆の南側の低い入り口を探すのも目的だった。カーナビ嬢を頼りに何とか入り口を見つけたものの、そこからは急な登り階段が続く。それでも何とか大型種を探して歩いたが、予想が当たったのは気温と湿度だけで、ひと回りした帰り道はやり過ごした小型菌を拾い集める結果となった。　落ち枝に生えているオリーブサカズキタケを見つけると、その構図バランスの良さでついカメラを向けてしまう。いつもフレームの中にうまく納まる、絶妙の生え方をしていると感じる。　朽ち果てた切り株に極小の白いカサが見えた。時どき群生を見かける種だが名前は分からない。シロコナカブリに似ているがカサもヒダも形が不完全で、ガラス細工のようにほとんど透明だ。クヌギタケ属になるのだろう。　常緑樹林の薄暗い中で、太い幹の低いところに何やら群生しているのを見つけた。近づいても暗くてよく分からないので、一つ採取して明るいところで確認した。どうやらサカズキホウライタケのようだ。カサの条線がくっきり広がっていて、ヒダはかなり乱れて脈連絡がある。あまり見かけないきのこだ。　ササ薮の中の枯れ木に黄色っぽい小型のきのこが群生していた。遠目にはニガクリタケのようにも見えたが、柄の長さなどが何となく違う。藪こぎをして近づくとセンボンイチメガサの新鮮なものだった。ツバははっきりしないが柄のササクレと中高のカサが特徴的だ。　急な散策路をゼーゼー言いながら歩き、今日の決め台詞は「労多くして功少なし」か･･･とつぶやいていた。



２００８年７月１４日(月) 宿泊勉強会②湯ノ岳福島県いわき市	早朝、奈良先生に付近の好ポイントを伺うことができたので、解散の後は現地に詳しいＵさん一家を誘ってちゃっかり車に便乗させていただいた。午後からは雨が降り続くという予報だったので午前中だけのつもりで向かったが、着いた頃にはすでに降り始めていた。しかし、それで引き下がるメンバーではないので傘を差して探索開始。　すぐに被写体に適したきのこが見つかった。高さは２センチと小さいが、ビロード状のカサの周囲には毛のような内被膜の名残が等間隔で並んでいる。細い柄にも微毛状の鱗片があり、段だら模様を描いている。種名は全く分からない。　遠くから目に飛び込むやや大型のきのこを見つけた。カサの表面が真っ白で中心部はわずかにささくれている。ヒダは灰色を帯びているのでハラタケ属のシロオオハラタケだろう。　道の真ん中にオオキヌハダトマヤタケが数本生えていた。車が通る山道ではわだちの間の草地にきのこが生えていることがあって、道の両脇を見ながら歩くと踏み潰してしまうことがある。これも間一髪で難を逃れたきのこだった。　雨に打たれてヤマイグチが３本並んでいた。ずんぐりとした硬いきのこなので少々の雨では傷まないが、大きくカサを広げそうにも見えなかった。　もう１種ハラタケ属のきのこを見つけた。さっきのシロオオハラタケに少し似ているが、カサの表面が平滑で黄色みを帯びているウスキモリノカサだ。柄を伸ばしてスックと立った姿だった。　芝生の広場ではニオイコベニタケが、菌輪を描くように点々と並んでいる。雨に濡れてとても色鮮やかになり、芝生の緑に囲まれて際立っていた。　皮肉なことに探索を終えた正午過ぎから雨が止み、晴れ間も見え始めた。「予定は未定」とよく言うが、なるほど「予報もまた未定なのだ」と納得させられた。





２００８年７月１３日(日) 宿泊勉強会①石森山福島県いわき市（神奈川キノコの会勉強会）	今年の宿泊勉強会は福島県の湯本温泉「古滝屋」の別館に宿を取り、総勢４５名の参加者で行なわれた。今年は会の創立３０周年にあたり、その祝賀記念を兼ねた催しでもあった。　初日の１２日(土)は記念講演として「あぶくま菌類研究会」会長の奈良俊彦先生による「阿武隈の珍しいきのこ」のお話があり、砂浜に生える珍しいきのこや菌輪を描いて大発生したコウボウフデなどとても興味深い内容だった。　一夜空けて天気もいいので例年のように「朝飯前」の散策に出かけた。宿のすぐ近くにある観音山公園に登ってみたが、うかつにも蚊対策を忘れたため、血に飢えた集団の猛攻撃に遭いあえなく退散してきた。ただそんな中でも１種だけ嬉しい収穫があった。落ち枝に生えた黒っぽい小型のきのこが気になり、よく観察してみると強いヌメリがあり網目状のシワが見えた。ずっと見たいと思っていたクロシワオキナタケだ。少し傷んだ状態だったが何とかカサの特徴は捉えることができた。　今回の探索場所はマイクロバスで３０分ほどの石森山という環境保全林で、標高２００ｍ余りの低い山ながら深い森が広がる場所だった。　十分に雨も降り気温も上がっていたがまだ少し反応が鈍いようで、大型きのこの姿はほとんどなかった。中型のベニタケの仲間が見つかり色やひび割れなど特徴があるのだが、結局種名を同定するところへは至らなかった。　その後は季節がら何種類かの変形菌が見つかり、ミクロの世界の美しさを狙ってみたが、薄暗い中ではなかなか難しい撮影だった。　沢沿いの散策路には粗いウッドチップが敷かれ、数ヵ所でキオキナタケを見ることができた。ところが、そのすぐ近くにはよく似た姿で全く黄色みのない真っ白なグループもあり、あまりの美しさに様ざまなアングルで撮影した。しかし、カサの中央には長円形のくぼみがあり、各部分の特徴はキオキナタケそっくりだった。どうやらキオキナタケのアルビノ、つまり色素の抜けてしまったもののようだ。　昼食の後、鑑定場所へ向かう道でとてもきれいなカワウソタケが見つかった。サクラの立ち枯れにみごとにカサを並べている。ファインダーを覗くと何やら小さな粒が４個並んで浮いているのが見えた。なんとカサの下に「うどんげの花」（クサカゲロウの卵）が生みつけられていた。　鑑定会の後は昨夜の講演で見せていただいた「砂浜のきのこ」を探そうと、奈良先生のご案内でポイントへ向かった。実際、砂浜を歩いてみるとそこはまるで砂漠のようで「こんな所にきのこなんか･･･」と思っていた矢先、遠くから「あったぞー」の声。行ってみると確かにきのこが生えている。スナジクズタケという種類だそうだ。その後はあちこちから発見の声があがり、貴重な体験をすることができた。何とか砂浜に生える雰囲気を撮ろうと、バックにさざなみの痕を入れてみた。アップで撮ると、まるでビーチパラソルよろしく小さなカマキリが陽射しを避けているようだった。






２００８年７月　６日(日) 新治市民の森神奈川県横浜市	「曇りのち雨」という予報だったので少しは暑さがマシかと期待したが、「好天」の方へずれて汗びっしょりの定点観察会になった。　昨年７月の観察会の時と同じポイントにコテングタケモドキが生えていたが、ずいぶん発生数が増えて大きなカサがあちこちに立っていた。真っ白な被膜の破片がカサの周囲に、フリンジ飾りのようにきれいに並んでいるのもあった。　その先の坂道ではハタケシメジの大きな株がいくつかあったが、すでに老菌に近いものが多かった。　道の脇に明るい褐色の小さなきのこが１本だけ生えていた。カサの表面には細かなシワがあり、柄にはしっかりしたツバがある。ツバにはチョコレート色の胞子がタップリ載っている。フミヅキタケ属の仲間までは分かるが、その先の決め手がない。　斜面にまた、ヒメコンイロイッポンシメジの近縁種だと思われる小さなきのこが生えていた。カサの色はあまり濃くなくて灰紫色の粉状の鱗片があり、条線も見える。ヒダにも同じ色の縁取りがある。　さらに朽ち果てた広葉樹の上には、もっと興味深い小型菌が生えていた。全体は暗褐色でカサに尖った鱗片が並んでいる。ハラタケ科のクロヒメオニタケによく似ているが、鱗片の密度などでちょっと感じが違う。いずれにしろ初めて見る種類でかなり珍しい部類に入るのではないだろうか。 ※検鏡していただいた結果、クロヒメオニタケであることが判明した。　終盤、駐車場へ戻ってきてようやく、はっきり名前の分かるきのこがあった。このカサの色、柄に広がる網目模様。ヤマドリタケモドキだ。大きな１本はもうすっかりナメクジが食べ尽くした後だった。よほど美味しかったのか原型を留めないほどに砕けていた。美食家のナメクジだったのか･･･。　テングタケ科やイグチ科などが顔を揃え始めて、すっかり本格シーズンに突入したようだ。 ※次週は「神奈川キノコの会」の宿泊勉強会に参加するため、次回の更新は７月１４日(月)以降になります。





２００８年７月　５日(土) 富士山南麓静岡県富士宮市	「ついに」と言うか「やっと」と言うか、東京で真夏日になった。平年より半月近くも遅かったらしい。それならと早くも富士山へ逃げ込んだ。しかし今日は１，６００ｍまで登っても、少し歩くと汗が出るほど暑かった。　高い所ではほとんどきのこが見つからず、やっとササの枯れた茎にニカワアナタケを見つけた。カサの直径は数ミリと小さいが、管孔面を見ると独特のパターンが広がっていて面白い。　すぐ横には小さなキュウバンタケもあった。あまりいい状態ではなかったが、少し大きいのを探して撮影した。　かなり大雨が降ったようで散策路がいたるところで深くえぐれている。川というより滝のように水が流れたのだろう。　広葉樹の倒木にはたくさんのムササビタケが群生していた。あまり特徴のないきのこだが、カサを開き始めた頃からすでにヒダが灰褐色になっていることでイタチタケとは見分けられる。　細い立ち枯れの根元にキララタケが生えていた。まだカサを開く前の状態で、表面の細かな粉状の鱗片が揃っている。　ウラジロモミの林床ではオオキヌハダトマヤタケがたくさん生えていた。カサの直径７～８センチもある大きなものもあり、食菌ならかなりのボリュームを収穫できるところだが、残念ながら有毒種だ。　里山はずいぶん賑やかになってきているようだが、山へ逃げたのであまりいい被写体には出会えなかった。