今日はどこまで行ったやら・・・ |
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2008年 11月30日(日) 七沢森林公園 神奈川県厚木市 |
昨夜から強風が吹き荒れて気温もかなり下がった。いかにしぶといヤマビルと言えども、もう姿を隠しただろうと久々の七沢森林公園へ行ってみた。 ところが歩き始めてすぐに元気に這い回る小さな1匹と出会った。やはり最高気温が10℃を切らないとダメなようだ。仕方なく足元を気にしながら探索開始。 環紋がきれいな硬質菌を見つけた。カワラタケか?と思ったが環紋が気になって撮影した。管孔面を見ると真っ白でとても小さな孔が並んでいる。やはりカワラタケで良さそうだが、こんなきれいな環紋は初めて見た。 見慣れない小型のヒメツチグリ属のきのこがあった。とても新鮮な状態で外皮を開き切ったところだった。どうやらヒメカンムリツチグリのようだ。成熟すると内皮が青黒色になるらしいが、まだほとんど白色でわずかに青味がかって見える。 倒れ掛かったコナラに赤レンガ色の背着菌が広がっていた。よく見るとわずかにカサを作っている。針が並んでいるようにも見えたが、周縁部では浅い管孔が並んでいる。これはネンドタケなのだろう。 枯葉が積もった沢沿いの日陰にヒメヒガサヒトヨタケが並んでいた。ここは最もヤマビルがいそうな所だと思ったが、今日唯一のいい被写体なのでそうも言っていられない。 結局ヤマビルは初めの1匹だけだったが、こうもきのこが少なくてはこれから写真が撮れない日もあるのかも知れない。 |
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2008年 11月29日(土) 富士山南麓 静岡県富士宮市 |
もう間もなく雪に閉ざされてしまうだろう富士山へ、今年最後になる探索へ行ってきた。御殿場に着くと平地は穏やかに晴れているのに、なぜか富士山だけが黒い雲にすっぽり包まれていた。イヤな予感がしたがまだ雪になる気温ではなかった。 恐らくブナの倒木に出るオツネンタケモドキくらいしか撮れないと思ったが、なんとそのオツネンタケモドキがほとんどない。いくら雨が少ないと言っても材上のきのこにまで大きな影響があるものだろうか。 立ち枯れたブナにはタヌキノチャブクロが群生していた。里山では小さなものしか見ないが、さすが富士山では大きなものが並んでいる。 いくつもブナの倒木を渡り歩くが、撮影したくなるものが見つからない。ようやく状態のいいヤニタケを見つけた。幼菌は柔らかくて食用になるらしいが、成菌はシカが食べているようだった。 やっとカサと柄のあるきのこを見つけた。と言ってもたった1本だけのエノキタケだ。これも今年は異常に発生の少ないきのこだ。いつもの年なら今頃はどこへ行っても見かけるはずなのだが・・・。 2年前の今頃、群生するキヒラタケを見つけた倒木へ行ってみると、なんと小さなカサが2個だけという寂しさ。これも期待はずれになった。 朽ちた倒木の下側に小さな褐色のカサが連なっていたので、気になって覗き込んでみると背着生の薄いきのこだった。小さいものを採ってルーペで見ると細かな針が並んでいる。そして独特の果実臭がした。どうやらニセニクハリタケのようだ。針の様子が面白いのでクローズアップで撮ってみた。 天気のひどい崩れはなかったが晴、曇り、雨がコロコロ入れ替わり、そして濃い霧からついには直径5ミリほどのひょうまで落ちてきた。何度もシカの群とにらめっこになったのは愉快だった。 |
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2008年 11月24日(月・祝) 藤沢・少年の森公園 神奈川県藤沢市 |
天気予報では午後から雨になるらしいので、近距離の公園へ行くことにした。ここはかなり乾燥した日でも比較的いい状態のことが多い。 それでも日の当たる場所はダメで、森の中の散策路へ進むと最初のきのこに出会った。これはあるだろうと予想していたツチイチメガサだ。ツバが柄の低いところに残っていると分かりやすいが、カサの周囲に付いてしまって柄にツバがない姿の場合もある。 スギ・ヒノキの樹下にはたくさんあるだろうと予想したスギエダタケは、意外にも1本だけしか見つけられなかった。それでもとても新鮮な状態だったので、ローアングルで撮ってみた。カサも柄も全体が微毛に覆われているのがよく見えた。 花壇の前のウッドチップを敷き詰めた道には、名前の分からない小さなきのこが生えていた。カサの周囲や柄の表面に白い繊維状の鱗片があり、根元には長い菌子束が見える。ヒダは白いが黒い胞子が付いているように見えた。ナヨタケ属の仲間ではないだろうか。 天気予報どおり午後は雨が降り出した。朝は風が冷たかったが雨によってちょっと暖かくなった感じがした。 |
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2008年 11月23日(日) 高麗山・子供の森 神奈川県平塚市 |
いよいよ冬が本番となってきた。西高東低の気圧配置・・・日本海側が大雪になると太平洋側は異常乾燥となる。昨夜から行き先をいろいろ考えるが、どこへ行ってもきのこがあるとは思えなくなった。 少しだけ高麗山を歩いてきたが案の定からからに乾いていた。やっと見つけたのはコナラに生えたシイタケの幼菌。 そのすぐ傍にはニガクリタケの塊があった。今年はエノキタケが不作の年だろうかと考えていたが、ニガクリタケでさえほとんど見かけなかった。 最後にやっと撮影したくなるきのこを見つけた。かき集めた枯葉を積み上げた所に2本だけニオイアシナガタケが立っていた。 今年は台風が少なく秋雨もほとんど降らないまま冬になってしまった。 |
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2008年 11月16日(日) 高麗山・地獄沢 神奈川県平塚市 |
朝から冷たい雨が降ったりやんだりの状態でかなり寒かったので、防寒対策をして歩き始めたところ、時間とともに気温が高くなり気がつくと汗をかきながら歩いていた。 今日歩いたコースは雨不足のせいか大きなきのこが見つからなかったが、ヒトヨタケ属のいくつかはいい被写体になった。 昨日に続いてキララタケが生えていたが、ここでは広い範囲に群生していた。幼菌から老菌まで揃っていたが、ヒトヨタケの仲間は老菌になってもいい表情を見せてくれる。 朽ちた落ち枝から2本並んで粉だらけの細いきのこが生えていた。カサの中心に褐色の鱗片があり、柄の低いところにツバのような痕跡がある。ヒダヒトヨタケモドキだ。すぐ横には毛むくじゃらの幼菌もあった。 もう1種はカサや柄に細かい鱗片があるザラエノヒトヨタケだ。カサの地色がやや灰色がかっていて、もっとカサが開くとやがて強く反り返ってしまう。 今日の暖かい雨はきのこにとって慈雨になるだろうか。来週から気温が下がるようなので期待薄かも知れない。 |
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2008年 11月15日(土) 伊豆・一碧湖 静岡県伊東市 |
ずいぶん久しぶりの一碧湖だ。8月9日以来3ヵ月以上も行ってなかったが、今の時季なら目当ての種類もあるので朝早く出発した。時おり晴れ間もあるが天気予報は外れて曇り空だ。 しばらく何も見つからなかったが、太い倒木の下に何やら黄色っぽい大きなカサが見えた。近づいてよく見ると淡黄色のカサに褐色のシミが出ている。ヌメリがあるような表面だが見覚えがない。裏側を覗き込んでビックリ。これはぜひ「種名当てクイズ」にしたいと思った。 散策路脇の草の間にキララタケが一株だけ立っていた。以前にここで群生を見たことがあるが、付近を探してもこれだけだった。カサの上部が乾いてとてもきれいな色合いになっていた。 茂みの中に大きなテングタケ科の萎れた1本が倒れているのが見えた。ずいぶん遅い時季に出たものだと種名を確かめに行くと、なんとその傍にまだ立っている2本があった。かなり萎れてはいるが、それでも2〜3日前に出たものに違いない。恐らくミヤマタマゴタケだろう。 目当てのポイントに行くと、期待通りそれは群生していた。南国伊豆のしかもこんな低地にシモフリシメジが群生するのだ。毎年のようにここで見ているのでしっかり定着しているようだ。散策路のすぐ横なのだが、とにかく枯葉に紛れて目立たないきのこなので、ほとんどの人には目に留まらないだろう。 ほぼ垂直の斜面からムササビタケがいくつもカサを広げていた。どれも真横に柄を伸ばしてしっかりカサを広げている。 正午を過ぎた頃から次第に雲が黒くなり、撮影困難なほど暗くなってきた。早く引き上げた方が良さそうなので車へ急いでいると、広場の切り株の横に一本だけコキララタケが生えていた。カサの鱗片がきれいに揃っていたので、ローアングルで撮った。 車に戻った頃にはポツポツ雨が降り始めた。帰路が混む前に急いで帰ってきた。 |
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2008年 11月 9日(日) 高麗山・八俵山 神奈川県平塚市 |
昨日に続いて曇り空で風が冷たい。朝8時になっても山の中はきのこが探しづらいほど暗い。こういう時の撮影はピントを取るだけでも一苦労で、シャッターも長時間になってしまう。それでも今日はなかなかいい被写体に出会えた。 最初は倒木上に生えた小型のウラベニガサ科のきのこで、最近よく見かけるようになったシワベニヒダタケと思われるもの。カサの模様がとてもきれいな幼菌もあった。 道のすぐ脇に少し萎れた小さなカサを見つけて、しゃがんでよく見るとわずかに藤紫色が見える。もしや・・・とヒダを覗き込むとやはり柄に長く垂生している。去年の6月に見つけたアンズタケの仲間だ。最近になってオトヒメアンズタケという赤紫色のアンズタケがあることを知った。恐らくそれではないだろうか。去年のような鮮やかな色を見つけたいと探したが、時季を考えるとこの1本が狂い咲きだったに違いない。 ケヤキの広場ではほとんどきのこがなかったが、一ヵ所だけエノキタケが群生していた。周囲はシダが生い茂っていて日が遮られ、適度な湿度が保たれたのだろう。 エノキタケと同様これからがシーズンのヒラタケも、黒いカサの幼菌が並んでいた。よく見ると付近には米粒ほどの幼菌がたくさんある。まだしばらく発生が続きそうだ。 散策路の脇にポツポツとまばらに単生しているきのこがあった。これも今頃からがシーズンのツチイチメガサだ。ツバが低いところにあるスタイルが気に入っているが、単生では絵にならないなぁ・・・と思っていたら、いいバランスで3本立っているのを見つけた。ツバに表情があるきのこは本種以外にあまりないだろう。 午後はさらに暗くなって雨も落ち始めたので、早めに切り上げることにした。 |
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2008年 11月 8日(土) 高麗山⇒真鶴半島 神奈川県平塚市、真鶴町 |
昨夜、いつも高麗山で植物観察をしているMさんからとてもタイムリーな情報をいただいた。メールに添付された写真にはみごとにきのこを出しているニオイオオタマシメジの姿があった。 今日は真鶴半島へ行って、その帰りに高麗山へ寄るつもりで出発したが、どうも雲行きが怪しい。そこで、降り始める前に撮っておこうと、教えていただいたポイントへ向かった。場所はすぐに分かり束生したコガネタケが目に留まった。高麗山では初めて見たが、やはり人がよく歩く付近に生えるきのこだ。 その付近にはいくつかのニオイオオタマシメジの菌糸塊があり、その中の一つにたくさんのきのこが生えていた。どれも1〜2センチの小さなものだが、中に5センチほどに柄を伸ばしたものもあった。焦げ茶色の鱗片に覆われているせいか硬い肉質に見えるが、とてももろくてうかつに触れると簡単にカサが取れてしまう。あまり強いニオイではなかった。 付近を少し歩くと、淡い灰色のきのこが生えていた。カサの様子は今まで見たことがないものだった。ヒダを見るときわめて密でやや紫色を帯びている。ムラサキシメジにしては色が薄すぎて、カサの縁の巻き込みも弱い。これがウスムラサキシメジだろうか。 その後は真鶴半島へ向かったがやはり雨が降り始め、次第に雨足も強くなってしまった。 ここでは、朽ちて樹皮がすっかりなくなった立ち枯れに、大きなヒラフスベがいくつも生えていた。 今日はホットな情報のおかげで貴重な写真を撮ることができた。Mさんありがとうございました。 |
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2008年 11月 3日(月・祝) びわ青少年の家 神奈川県平塚市 |
きのこ一家Uさんちの「お庭」八菅山を一緒に歩こうと、現地集合の約束をした・・・にもかかわらず、ドジな私が忘れ物をしたために、取りに戻る足で目的地を高麗山へ変更してもらった。ところが、いざ高麗山を歩くと全く気配もない乾燥状態だった。そこで、こんな日でも何か期待できそうな「びわ」へ向かった。 やはりここは期待を裏切らず、探し始めてすぐにアクイロウスタケを見つけた。以前に見つけたポイントに今回もたくさん群生していた。干からびたような外見でも、裏側を見ると明るい灰色でとても新鮮な状態だった。 階段の材からきれいなカサのきのこが1本だけ生えていた。ツエタケに見られるような網目状の放射模様だったが、木から生えていてヒダがピンク色になっている。ウラベニガサ科のきのこだ。ルーペでカサの中心を観察してみるとカサヒダタケを思わせるようなシワがある。どうやら青木氏仮称のシワベニヒダタケのようだが、こんな美しいカサになるとは驚いた。 昼食後、低地の池の付近を探してみると、草や苔の生えた地面からスギタケがいくつも生えていた。ずいぶん昔に新治で1本だけ見つけて以来の再会だった。 枯葉が積もった斜面にはさっきのアクイロウスタケによく似たクロラッパタケの群生があった。スタイルも色もよく似ているが、シワヒダがほとんどないので見分けられる。 悪条件の割にはまずまずの内容だったが、何にしてももう少し雨が降ってくれないと探索していても寂しいものだ。 |
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2008年 11月 2日(日) 新治市民の森 神奈川県横浜市 |
昨日の状況から考えて、今日の定点観察会もほとんどきのこは見つからないだろうと予想した。 ところが駐車場でいきなりコガネタケがいくつも見つかった。その付近にはニオイオオタマシメジも大きな塊りをいくつも作っていたが、よく探してもきのこは生えていなかった。 さらにその付近一帯ではハタケシメジの幼菌がたくさんの株になっていた。どれもとても新鮮な食べ頃サイズで、この2〜3日で一斉に生えた感じだった。昨日片道2時間半もかけてビバークまでしたのはなんだったのだろう。本当にきのこを読むのは難しい。 他の場所はあまり多く発生していなかったが、初めて見る種類があった。2本並んだ小さなきのこで、すでに少し干からびていたがヒダを見るとややピンク色になっている。イッポンシメジ科でカサの中央が窪んでいる種類となるとコクサウラベニタケだ。状態はあまり良くなかったが定点観察でも初めての種類だから写真は貴重だ。 いつもハタケシメジの生える坂道に、1本だけカサが褐色の柄の長いきのこが立っていた。カサを見て種類が分からなかったが、覗き込むと真っ黒い糸状のツバが見えた。ムジナタケだった。カサのササクレがあまり強くないので典型の姿ではない。 サクラのホダ木を並べてあるところにきれいなナメコが生えていた。カサを広げた直径2〜3センチの成菌と、いかにも本種らしい幼菌を撮った。 さて、この2日の結果を考えると、連休最終の明日はどこを歩くべきか。 |
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2008年 11月 1日(土) 七沢自然保護センター 神奈川県厚木市 |
実は今年最後になるだろうと昨夜出発して甲州市の甲斐大和へ向かった。明け方は風が強く寒かったので、いつもより遅めの朝7時から探索を始めた。ところが全くきのこがない状態で、出会うきのこ狩りの人たちのカゴもみんなカラッポだった。1時間で諦めて帰途についた。心身ともに疲弊し切っていたので、帰ってフテ寝でもしようと思った。 ところが七沢まで来たところで、そろそろヤマビルも活動が鈍る頃・・・と、甘い誘いが頭をよぎった。 気温16度ではまだヤマビルが元気だったが数は少なかった。きのこは3種だけ撮ることができた。 最初はコナラの丸太に生えていたワサビタケ。ヒダがとても密で脈連絡がはっきり見えた。 朽ちた切り株の根元に生えていたのはヒトヨタケ科のきのこで、名前は分からないがナヨタケ属になりそうな姿だった。 そして最後に密集して生えるナラタケの株。カサは3センチほどの小型だが、本種らしい姿は迫力があった。 今月、雨と気温の条件が良ければ、リベンジを狙うことにする。 |
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